飲食業界に特化したモバイルオーダープラットフォームを展開する株式会社DIRIGIO。
今回は代表の本多さんに、創業の背景やミッション・ビジョンに込めた想い、そして共に働きたい仲間像について、お話を伺いました!
<プロフィール>
株式会社DIRIGIO
代表取締役社長 本多 祐樹
慶應義塾大学経済学部卒業。幼少期には米国・ロサンゼルスで過ごし、大学在学中に飲食店でのアルバイト経験で気づいたことをきっかけに株式会社DIRIGIOを創業し2018年にモバイルオーダー&ペイプラットフォーム「PICKS」をローンチ。
創業のきっかけは、学生時代のアルバイト経験から
——まず、DIRIGIO創業の背景からお伺いできますか?
きっかけは、大学時代に働いていた飲食店でのアルバイトです。オープニングスタッフとして関わった店舗が、大型店としては会社初の出店だったため、社長や副社長まで社員総出で現場に出て、朝から晩まで動いているのを目の当たりにしました。
その姿を見て、飲食ってこんなにも人の想いが詰まった産業なんだと気づかされた一方で、色々と業界について調べる中で、労働時間や待遇の厳しさ、利益率の低さなど、多くの構造的な課題がある業界でもあると感じたんです。
「魅力的だけど、飲食業界がその価値を発揮し続け、広げていくためにもっと色々なことができるかもしれない」——その想いが、創業の根底にあります。
——もともと起業を考えていたんですか?
そうですね。ただ、大学に入るまで描いていたのは「政治家になること」でした。アメリカに住んでいた経験から、日本という国を外から俯瞰して見た際に、「たくさんのポテンシャルある人が、自分らしくいられて、それが社会の前進にもつながるような国にしたい」という思いが自然と芽生えていました。
色々な経験をしていく中で、「社会を変える手段って政治だけじゃない」と思いはじめました。自分の性格や価値観に照らした時、起業という形のほうがフィットするのではないかと考え始めました。
起業を志しながら様々な経験をする中で出会った飲食業界との出会いは私にとっては大きなターニングポイントでした。実際に現場を経験する中で、心から「飲食産業に貢献したい」と思えました。僕にとって、そこが原点です。
ミッション・ビジョンに込めた想い
——アップデートされた新たなミッション・ビジョンに込めた想いを教えてください。
僕が目指しているのは、誰もが精神的に豊かであり、その人らしく生きられる社会。そして、その豊かさや自分らしさが社会の前進につながるような社会です。では、精神的な豊かさとは何か?それは、「人とのつながり」から生み出され・共有される喜怒哀楽なのではないかと僕は考えています。
誰かが何かに挑戦しようとしているとき ーどんなに小さな挑戦だったとしてもそれを応援してくれる人や時に叱咤激励してくれる人、挑戦する勇気と共に背中を押してくれる人ーそんな自分を支えてくれる人の存在が挑戦の原点であり、同時に原動力でもあるのではないかと思っています。
では、そのつながりが社会ではどのようにつくられているのか。1つの大きな存在が「飲食なのではないか」と僕は思っています。飲食店って、家族や友人との大切な時間、同僚との何気ないご飯、恋人と語り合い、心を通わせる場所ですよね。また、多くの生産者が思いを込めて作った素材によって料理が提供され、またたくさんの人が働く産業でもあります。まさに、つながりを生み出す社会的なインフラなんです。だからこそ、飲食業界をアップデートし、この価値を未来につないでいく。それが僕たちの使命です。
「中長期的の目線で、本質に根ざした価値を」より豊かな社会をつくるために
——本多さんが仕事で大切にしている価値観は何ですか?
一番大事にしているのは、「中長期的な目線で、本質に基づいて物事を考えること」です。目の前の成果だけでなく、本当に社会や産業に必要とされるものかどうかを問い続けています。
僕たちが向き合っているのは飲食業界という巨大な産業ですし、「前進する社会をつくりたい」「世界の豊かさを育みたい」などという想いは壮大なものです。それを本気で実現するには、1兆円、10兆円規模の会社をつくるつもりで取り組まなければならないと考えています。そうなった時に、一過性の流行に頼らず、100年いや300年単位で世の中に寄与し続ける価値を創造し、事業として成立させていく必要があるんです。
この考え方は、自然とチームにも根付いています。うちのメンバーは在籍年数も長く、チームとしての離職率も非常に低いことが特徴です。これは、ただの偶然ではなく、「社会や産業に対して長期的に価値あるものをつくっていきたい」という価値観が共有されているからだと思います。チームにも大切にしている価値感が浸透しているからこそ、短期的な成果に揺らぐことなく、本質に向き合い続けられるのだと思います。
記憶に残る価値を、クリエイティブの力で
——今後、DIRIGIOをどんな会社にしていきたいですか?
僕が目指しているのは、「クリエイティビティが息づく会社」です。アップルやディズニー、ピクサーのように、インスピレーションとテクノロジーを融合させて、世の中に価値あるものを届ける存在でありたいと考えてます。あのガリガリ君のような日常的な商品にも、誰かの記憶や情景に残るような力を持っているのは、そこに誰かを思うクリエイティブな意図が込められているからだと思うんです。
DIRIGIOも、単なる"食事をオーダーできるシステム"ではなく、僕らなりの意義や価値、体験を宿らせることで、新しい価値を生み出していきたい。だからこそ、僕は「クリエイターが多く集まる会社」にしたいと思っています。
表面的な統一感にはこだわりませんが、むしろ多様な個性が集まりながらも、「社会や産業と真剣に向き合う」という一点でつながっている。そんな文化の中で、挑戦が自然と応援される会社にしていきたいと考えています。
「自身の目標を掲げ、顧客視点も大事にする」そんな人と働きたい
——今後、どんな人と一緒に働きたいですか?
一言でいうなら、「自分自身のやりたいことと、社会や産業に対して成し遂げたいことを持っている人」です。会社のビジョンに共感するのはもちろん大事ですが、それと同じくらい「自分は何を成し遂げたいのか」を持っている人はさらに、うちのチームにはフィットすると思っています。
たとえば、日本一の営業チームを作りたい人や、営業として圧倒的な成果を出したい人、食べることが好きだから飲食業界をより良くしたい人など。方向性は人それぞれで構わないと考えてます。その想いを実現する場としてDIRIGIOを選んでいただき、オーナーシップを持ってチームで動ける人と働きたいです。
あとはやっぱり、産業やお客様に対するリスペクトがある方ですね。僕らは「 "Customer Obsession" ユーザー体験への徹底的なこだわりを持とう 」というバリューを掲げていますが、その背景には「お客様のためにどういう意義を持てるか」を、本気で考え議論し合うことを大切にする文化があります。
だからこそ、表面的な正解を求めるのではなく、産業やお客様の視点を第一にし、健全な議論ができる。そんな仲間と一緒に、次の未来を描いていきたいと思っています。
編集後記
本多さんの言葉からは、熱量と誠実さが途切れることなく伝わってきました。「社会を変えたい」という青さを失わず、「中長期的な目線で、本質的に物事を考える」という冷静さも持ち合わせる。そのバランス感覚こそが、DIRIGIOを成長させ続ける理由だと感じました。
社会の未来を、飲食という場から変えようとしている本多さんの挑戦。もし少しでも共感するところがあれば、まずは気軽に話を聞きに来てみてください。あなたの「挑戦」が、新たなつながりを生むきっかけになるかもしれません。