インタビュー対象:鈴木 佑さん
所属:大学事業部 社会人募集グループ(2021年度 中途入社)
大学職員としてキャリアを構築されてきた鈴木さん。現在はデジタルハリウッド大学大学院にて入試・広報を担当されています。大学業界に進んだ理由は何か、また複数の大学で勤務されたからこそわかるデジタルハリウッド大学ならではのカルチャーや他大学との違いとは何か、これまでを振り返りながら詳しくお話しいただきました。
研究広報を目指して飛び込んだ大学業界
ーこれまでの経歴を教えてください。
東京農工大学大学院の修士課程でバイオテクノロジーの研究をしていました。その中で私が興味を持ったのは、研究成果を世に発信する“研究広報”です。国立科学博物館で『サイエンスコミュニケータ養成実践講座』を受講し、その道を目指しました。
大学院修了後は広報の現場に身を置こうと思い、酒類メーカーのグループ会社に就職してお酒の訴求をしていました。製品の魅力を伝える経験を積んだ後、いよいよ研究広報に取り組むべく大学業界に入りました。
まず、私立大学に転職し研究支援に取り組みました。その次に国立大学に転職し、途中2年間の文部科学省への出向も経験しながら、のべ7年ほど所属していました。国立大学では、総務部総務課では式典や会議の運営、大学の附属施設では事務全般、部局の事務室では教務など、大学の運営に関わる幅広い業務を担当してきました。
経歴を捨てずに、新たな世界で挑戦したい
ーデジタルハリウッドに転職した理由は何ですか?
子どもが産まれて2020年に8か月の育休を取得しました。コロナ禍でもあり、生活が大きく変わったタイミングで「もっと働き方を自由にしたい」と考えたことが最初のきっかけです。
当時の勤務先はリモートワーク申請のハードルが高い上、通勤に往復4時間かかりました。この移動時間を子育てやリスキリングにあてて、もっと人生のために有効活用できないかと考えたのです。急速に変化していく時代に立ち止まっている暇はありません。すぐにでも新しいことを学べる環境に飛び込みたいと思い、大学職員を辞めることを決断しました。
とはいえこれまでのキャリアを捨てるのではなく、うまく活かせる環境が理想でした。そこで“教育”“大学”を軸に企業を探したところ、デジタルハリウッドの求人を見つけました。
社員の方とお話してみると、私の道を応援していただける良い印象を受けました。「この会社ならやりたいことが自由にできる。キャリアチェンジではなくステップアップができる」と感じたことが決め手となり、選考に応募して今に至ります。
対話を重ねて一人ひとりに伴走する仕事
ー現在の仕事内容と、やりがいについて教えてください。
デジタルハリウッド大学大学院(社会人大学院)の入試・広報を担当しています。
イベント運営やプレスリリースを通じた発信など業務は多岐に渡りますが、その中で最も力を入れているのは「入学ご検討者様との1対1の進学相談」です。
本学は一つの研究科でありながら、個人個人が全く異なるテーマで修了課題に取り組んでることが特徴です。例えばサウンドエンジニアの方が聴覚障害者のためのデバイスを作っていたり、製薬会社で創薬研究をしていた方がAIを使った創薬サービスを作っていたりと本当にさまざまです。
なので「大学院で何を学べるか」をお伝えするよりも、「あなたのやりたいことを実現するために大学院をどう活用しましょうか?」と問いかけていくスタイルが合っていると思っています。
私自身が副業でパーソナルコーチとして活動していることもあり、対話の機会を重ねながらキャリアを応援していく仕事にやりがいを感じています。何より会話が盛り上がってアイディアが生まれる時は楽しいですね。
「学長に直接DMを」他大学との違いに驚愕
ーこれまでの勤務先と比べて、デジタルハリウッドは何が違いましたか?
デジタルハリウッドのスピード感には本当に驚きました。これまで所属していた大学であれば数ヶ月はかかるであろうワークフローが、入社からたった1週間で終わってしまったんです。
イベント企画の仕事を任されたのが入社3日目。その4日後にはもう提案が承認されてゲストへの依頼に進んでいました。先輩に「企画案、ちょっと学長にDMを送って聞いてみなよ」と言われることも、そのDMに対して杉山学長からの「OK!」が来ることも、これまでの大学では考えられないこと。こんなにもフラットな大学があるんだと驚きましたね(笑)
鈴木さんが初めて企画したイベントはこちら:https://www.dhw.ac.jp/news/20211112_iwata_report/
職員が率先して大学をつくる特殊なカルチャー
ー教育現場として他大学との違いは何でしょうか?
学生一人ひとりに対するスタッフの対応がとても手厚いです。良い意味で異常です(笑)
その背景には、実務家教員を外部からお招きしていることから、スタッフ自身に「自分たちが大学を作っている」という当事者意識があるのではないでしょうか。
スタッフが大学のことを誰よりも知っている”専門家”として率先して教育現場を作っていくカルチャーはとても特殊だなと感じています。
目標のためには、新しい挑戦をためらわない社風
ー株式会社立だからこそできること、難しいと感じること
「現状維持をすることより、目標達成のための挑戦をためらわない。」このような価値観が根付いているのは、株式会社立ならではだと思います。
業務のマネジメントもKPI(重要業績評価指標)に沿っていて、大学でありながらも数字を明確に決めてPDCAサイクルを回しています。私は現状維持よりも変化が好きな性格なので、この社風が合っていて働きやすいなと感じます。
一方で、他大学も新しいことを次々と始めていて、株式会社立であることのアドバンテージも徐々になくなっていくでしょう。フロントランナーとしての難しさはあると思いますが、私たちが立ち止まることなく先頭を走り続けることが重要だと考えています。
ーこれからデジタルハリウッド大学大学院をどんな学校にしていきたいですか?
入学された方が、自分のやりたいことを実現できる大学院でありたいと考えています。
大きなプロジェクトに挑戦する人だけでなく、たとえ小さなことでも「これを実現できるのは自分だけ」という意識を持って研究に取り組む人が増えてほしいです。
就職はゴールじゃない。自分の道を見直しながら進もう
ー就活中の皆さんにメッセージをお願いします。
自分の道を見つけて行動してください。それをゴールと思うのではなく、何度も見直して新たな道を見つけてほしいです。私自身がそのようにしてデジタルハリウッドに出会い、今では心から満足して働くことができているからです。
複数の大学で働いてきた私が、大学職員を志望する方にお伝えしたいことがあります。それは「大学職員にも、専門性が求められる時代になりつつある」ということです。与えられた枠の中で、自分に何ができるかが問われていく。大学職員は、世間のイメージ以上に難しい仕事であるかもしれません。
どうせ専門性が求められ、自分を高めていく必要があるのなら、デジタルハリウッド大学で一緒に楽しく働きませんか。「みんなを生きるな。自分を生きよう。」「Entertainment, it’s Everything.」の精神で、自分らしく働きたい皆さんとお会いできたら嬉しいです。