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日本人の死因の中でも大きな割合を占める大腸癌。エンジニアとして人命と向き合う意義ある仕事をしませんか。

テクノロジーを使って医療格差をはじめとした医療課題を解決している株式会社デージーエスメディカル。今回は、代表の古川さんに創業の想いや企業のサービスの特長、さらには今後の展望などについてインタビューをしました。ITやテクノロジーの立場から、医師をサポートし医療の発展に貢献する取り組みに注目です!

💡この記事のポイント💡

・テクノロジーの力で、地域の医療格差をゼロに!
・医師の診察スピードを倍速に!大腸癌死亡率を軽減する革新的なサービス
・お客様のニーズに応えつつ、圧倒的な低価格とスピードでサービスを提供
・医療教育の発展と優れた医師の育成に貢献していく

離島で突然の腹痛。実体験からみえた医療格差の現実

Q. 古川さんが医療領域で会社を創業されたのはどうしてですか?

私が医療に課題を感じ、この分野に携わりたいと感じた最初のきっかけは、東京都の離島である父島に行った際、腹痛に見舞われた経験からでした。このとき離島の診療所では、入院を伴う手術ができなかったんです。

治療を受けるためには、船で24時間もかけて本土に戻るしか方法がありませんでした。そうなると当然、交通費や宿泊費など追加のコストもかかってきます。同じ東京都でありながら、平等に医療機会を得る事ができない現実を肌で感じ、愕然としたのを今でもよく覚えています。


離島にある小さな診療所では、十分な医療が受けられる訳ではありませんでした

地域の医療格差をなくし、全員が等しく医療を受けられる社会へ

その経験から、「地域の医療格差をなくし、どこに住んでいても全員が等しく医療を受けられる社会」にしていきたいと強く思うようになりました。住んでいる地域によって受けられる医療サービスに格差がある事が、今の日本の医療の課題だと感じています。

例えば海外では、自分が契約している保険によって特定の病院に行ける・行けないなどの制約がありますが、日本ではそうした制約ありませんよね。どこの病院も全て平等だと言われています。しかし、私が離島で経験したように距離的な制約こそが不平等と言えるのではないかなと私自身は思っています。

こうした地域の医療格差をなくしたいという想いから、エンジニアとして医療分野に携わる事を決心しました。そしてエンジニアとして医療分野に携わるうちに、ITやテクノロジーの力で医療格差の改善に貢献していきたいと考え、現在の会社を設立するに至りました。


「大腸癌の死亡率軽減」診療速度が倍になる!? デージーエスメディカルが実現する医療の未来

Q. 具体的に、サービスではどんな課題が解決できるのでしょうか?

まず、日本人のがんにおける死亡数トップが「大腸癌」である事はご存知ですか?

実は日本人の約10人に1人が診断される病なんです。しかし大腸癌は、その進行が遅く、比較的おとなしい性質を持ち、ほかの臓器への転移も切除可能といった特徴がある事から、治る見込みが高い癌と言われています。そのため、”早期発見”と”適切な治療”が重要です。医療現場では、胃カメラや内視鏡による検査を通じて、これらの疾患の早期発見や治療に繋げています。

そして弊社が現在メインで行っているサービスである内視鏡レポート「REFLEX」は、そんな「大腸癌」を扱う消化器内科の医師をサポートするシステムです。この内視鏡レポート「REFLEX」の特長は、主に2つあります。

「REFLEX」の特長① 診療の効率化

内視鏡レポート「REFLEX」の1つ目の特長は、医師の診療速度が倍になるという事です。このシステムは、例えば患者を診察してカルテに情報を入力する際、カルテに入力すべき内容を順番に自動で提案してくれます。医師は直接入力せず選択式で内容を選べるため、入力の手間を大幅に省けるのです。

この結果、入力時間やミスを減らし、診療速度を倍にする事が実現できます。今まで余分にかかっていた時間を削減できるため、医師は診療数を増やしたり、患者とのコミュニケーションに時間を割いたりする事ができるようになります。


「REFLEX」の特長② 日本人のデータを大腸癌の死亡率軽減に活かせる

2つ目の特長は、日本人の大腸癌の死亡率軽減や治癒率改善に活かせるという事です。内視鏡レポート「REFLEX」を使えば、大腸癌の癌患のデータが集積できます。具体的には、癌腫瘍の形、色はどのような状態だったのか、どう処置した結果どうなったのか、という事などを日本全国から集めてデータベースを作成しています。

消化器内科部門において、現在日本で処方されているのは海外で作られた薬であるため、外国人のデータはあるけれど日本人のデータは少ないというのが現状です。文化が違えば食事や体格、もちろん腸の形も異なるため、データを蓄積する事で日本人に合った治療を受ける事ができれば、日本人の死亡率の低減やコストを抑えた治療ができるようになります。

私たちは医師ではありませんが、医師がデータを蓄積し治療に役立てるためのサポートを行う事はできると考えています。医療機関でデータを蓄積していくためのサポートを行う事で、日本人に合った治療をどんな場所でもより受けやすくしていきたいという想いがあります。

デージーエスの強み:業界水準のサービスを圧倒的な低価格で提供する

Q. デージーエスメディカルはまだ小規模の会社だと思いますが、大企業がもっと良いサービスを出しているということはないのでしょうか?

同じく内視鏡や内視鏡以外で、こういった患者カルテやデータを効率的に収集・整理するようなサービスを開発している企業は他にもたくさんあると思います。しかし、例えば他社が同じようなサービスを1億円で提供している場合、弊社はその半額で提供しています。同等のサービスが半額で受けられるというのは病院にとっては大きなメリットであり、競合他社に負けない弊社の強みだと自負しています。

また、小規模のベンチャー企業という特性を活かし、スピーディにかつそれぞれのお客様のニーズに合わせたサービスが提供できる事も弊社ならではの強みです。他の大手の企業などではこういったところは中々真似できないものだと考えています。そのためこういった強みも活かしながら、今後もこの内視鏡レポート「REFLEX」の開発には力を入れて取り組んでいきたいと思っています。

救急の深夜対応。医療現場のニーズに応えたからこそ今がある。

Q. 今では良いサービス提供と、働きやすさを両立していますが、これまで一番大変だった事は何でしょうか?

創業の中で苦労した事は、救急の先生方の深夜勤務にあわせて、深夜や早朝から病院に出向き、システムの説明や動作確認をしていた事です。今から4年ほど前の事で、当時はまだ従業員が8名しかいませんでした。

なぜ深夜や早朝に作業をしていたかというと、救急の先生方は特に忙しく、救急患者がこない時間帯を狙ってシステムの入れ替え作業をしなければならなかったからです。早いときには深夜2時に病院に行く事もあり、ご飯も食べず、毎日睡眠不足の中病院に向かっていたので、あの頃はとても大変で苦しかったなと思います。しかし、その苦しかった時期を乗り越えたからこそ、弊社のシステムの基礎ができ、現在そのシステムがしっかりと安定して動いているのだろうなと思っています。

(今はそんなことはなく、ワークライフバランスに寄り添った働き方になっています。笑)

手術を学ぶ機会がない医療現場。ITシュミレーションで切り開く医師教育の未来。

10年、20年後のビジョンとして、大企業にも負けないクオリティで医療業界を良くする様々なシステムを開発していく事を考えています。現在の医療業界の教育システムを整え、優秀な医師の育成に貢献したいと考えています。その取り組みの1つとして現在力を入れているのが、大腸の内視鏡検査のやり方を学べる教育シミュレータ「mikoto」です。

現在の医療の教育システムには、いくつか課題があります。1つは、育成ツールが十分に整えられておらず、手術を学ぶ機会が少ない事です。現状、医師は大学病院でベテラン医師の姿やモデルの実験手術から術式を学ぶスタイルが主流ですが、これでは学びの機会がまだまだ十分ではありません。また、モデルの作成に時間やお金などのコストがかかっている事も大きな課題です。

このような課題に対し、実際の手術やモデル手術の代わりにシミュレータやロボットで学べるようにする事で、より簡単に手術の勉強・練習ができるようになります。ひいては教育システムの質が上がり、優秀な医師を今よりもさらに増やせると考えています。弊社の「mikoto」は、人体の大腸をリアルに再現し、手技を各種センサで評価・点数化する事により、より効率的な自己学習が可能です。


また、直近で取り掛かっているサービスとしては、病院の受付をLINEで簡単に行うためのシステムがあります。LINE上で予約情報を登録するだけで病院に情報が届き、病院の受付システムにかかる手間を省けるようなサービスを開発しているところです。


今後もITとテクノロジーの立場から医療の発展や地域の医療格差解消に貢献できるよう、トライアンドエラーを繰り返しながら様々なサービスを開発・展開していきたいと思っています。



次回の記事では、医療課題に取り組むデージーエスメディカルで、ワークライフバランスを実現する働き方が出来る裏側に迫っていきます!!

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