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感情の起伏を伝えること×アスリートへのリスペクト(前編)/デジタルコンテンツ事業部

こんにちは!dsc採用担当です。dsc(大学スポーツチャンネル)のデジタルコンテンツ事業部で、ディレクターとして活躍されている黒川広人さん。テレビの制作会社からキャリアをスタートし、DAZNを経てdscに入社された黒川さんに複数の会社を経験したうえでのdscの魅力や、今後のビジョンについて伺いました。

目次 -前編-

1. 広い領域での活躍を目指して
2. 関係構築の強みが選手の魅力を引き出す
3. 感情の起伏を伝えること×アスリートへのリスペクト

広い領域での活躍を目指して

ーdsc(大学スポーツチャンネル)に入社するまでのキャリアを教えてください

 新卒で日本テレビの「THE!鉄腕!DASH!!」のADからキャリアをスタートさせました。その後はフジテレビの番組「バイキング」を担当し、番組制作の基礎を学ばせて貰いました。ロケ番組やスタジオでの生放送も経験させて貰いましたが、自分は生放送のスタジオのヒリヒリ感が大好きでしたね。

 ただ、元来から、どこかのタイミングで、スポーツ分野にいきたいと考えていたので、2018年にDAZNへの転職を決めました。DAZNに入社してからは野球班に配属され、主な業務としてNPB・MLBのライブ中継における、解説や実況の方々とのコミュニケーション・GFXの送出指示など中継のクオリティ管理や番組制作を担当しました。その後、Jリーグに部署を変え、Jリーグの毎週放送するレギュラー番組を制作し、数多くの選手や監督にインタビューさせて貰うなど、刺激的な毎日を送らせて貰っていました。

制作会社とDAZNの違いはどんなことがありましたか

 受注側と発注側の違いなどもありますが、自分の業務内容としては似ているところが多かったですね。多くの人々が関わって一つのものを作り上げている点が共通しています。どちらも1つのコンテンツ製作に当たって、本当に多くの方々が携わって、モノ作りが行われています。同時に、分業的な側面も強く、それぞれのプロがそれぞれの領域を担当するイメージでした。

 内容面ではDAZNの方が、よりコアなファンをターゲットにし、ニッチなコンテンツを扱っていたと思います。細かなデータを用いてチームや選手の特徴を紹介したり、サッカー好きな私としては楽しかったですね。会社もすごく勢いがあったので、この会社にいたからやれることや、関われる人が多かったと思います。また、会社には経験豊富な諸先輩型も沢山いたので、先輩方からスキルを学べるような環境・機会もありました。

ーそこから転職しようと考えた経緯を教えてください

 Jリーグの担当になって2シーズンを終えた時、メインの業務がルーティン化していることに危機感を覚えました。例えば、画像の作成は画像の担当者がいて、SNS周りの発信はソーシャルの担当者が担当をする。今後のキャリアを考えたとき、もっと広い領域で業務に関わっていきたいと思ったのが動機です。同時にスポーツの魅力を広めていくという軸はブレずにあったので、その2軸で、いい出会いがあればと思っていた所、dscに出会い、ビビッときましたね。

ー実際に社員と話してdscに惹かれたところはありますか

 責任や担当領域の広さもそうですが、社員の雰囲気も魅力ですね。Wantedlyに上がっているインタビューの内容を見ても、自発的に動き、スポーツの魅力を広めようというパッションを感じたので、「自分に合っているな」と思いました。

関係構築の強みが選手の魅力を引き出す

ーdscでの仕事ではどのような仕事を担当してますか

 現在はJリーグや各種国際大会などのSNS用のコンテンツ作成がメインです。Jリーグでは、毎週末、ピックアッププレイヤーを選出し、選手の魅力を伝えるコンテンツがあるので、自分の培っている知見を活かせていると思いますし、これからもJリーグの裾野が広がるようなコンテンツを作っていきたいなと思っています。また、dscはサッカーだけに留まらず、本当に多様な競技の現場取材にいって、トップアスリートと接する機会が多いです。私は選手の魅力を引き出してコンテンツに反映させることが強みだと自負しているので、今後もアスリートの魅力を少しでも伝えていけるよう精進していきます。

ー先ほどのお話に戻りますが、一つの技術を磨くことと、1人でなんでもできることはどちらも良さがあると思いますが、黒川さんは1人で何でもできることにどのような価値を感じていますか

 コストはかかりますが、分野のスペシャリストが各分野に関わることで、高いクオリティのものができやすい側面は間違いなくあると思います。ただ、個人のキャリアの観点で見ると一つのことに特化し、それしかできないという状況には、今後の選択が限られてしまうかなと。YouTube含め様々なコンテンツが沢山生まれている昨今、映像作成のハードルは大きく下がりました。撮影だけできる。編集だけできる。では差別化しにくい状況になってきたと感じます。その中で、企画構成・撮影・編集・拡散…。プロとしての水準を保った中で、ワンオペで全てをできることは、各人の強みになっていくと思いますし、価値をあげていく為に必要なことだと考えています。

感情の起伏を伝えること×アスリートへのリスペクト

ーご自身のキャリア観から来る選択だったのですね。クオリティの話が出たので、作るものについても教えてください。自社やクライアントの求めるコンテンツは必ずしも一致するとは限りません。これまでdsc含めて3社経験してきて、それぞれの環境で作るものには違いがありますか。例えばDAZNとJリーグの関係で言うと、DAZNはコアな有料会員を獲得するためにコンテンツを作っているとありましたが、Jリーグから求められるものとして新しいファンの獲得や、ライト層にどうやって興味を持ってもらうかも求められると思います。

 私はスポーツが人を魅了するのは、スポーツを通して感情の激高が起こるからだと思っています。人生の多くの時間を、一瞬の輝きの為に、捧げるアスリートの感情がむき出しになるような瞬間やストーリーは、ファン以外にも届く普遍性があるものだと信じています。チーム、アスリートのそれぞれのストーリー、感情の起伏を伝えられるようなコンテンツをテキストであったり、映像であったり、表現や手段を問わず作っていきます。

ーそうですね。私もファンを作るためにはその人の感情を切り取って、伝えることが重要だと思っています。コンテンツを通して泣かせたい。泣くか、笑うか、一番いいのは泣き笑いですが、泣き笑いさせることができれば、その競技、選手のファンになってくれると思っています。

どう心を動かすか、ですね。

ーただWBCのときも、公式が出すものよりファンが切り抜いたものが拡散されて、より心を動かしているなと感じる瞬間がありました。自分たちはそういう要素も取り込んでいかないといけないし、できるようにならないとなと思います。

 わかります。結局、ファンこそが一番その競技の魅力を知っているので、我々はその瞬間・瞬間を見落とさないようにしないといけません。魅力を伝える側の人間として、その魅力溢れる、瞬間を感じ取れるアンテナを張っていかないとなりません。その点、dscの社員はアンテナを張っている人が多いですよね。自発的に海外や日本のトレンドを追っている人が多いと思います。

ーただ一方で、「公式がやるべきことじゃない」という意見もありますが、そういう声はどうでしょうか。

 どのチャンネルで発信するかにもよると思います。それぞれのチャンネルで今まで培ってきた流れや指針があるので、そことの折り合いも絡んできます。ただ、私は自分が面白いと感じたもの・尊いと思うべきポイントを大事に、どんどん発信・チャレンジしていくべきだと思います。

ーそうですね。それはスポーツを“エンターテイメント”と捉えているか、ただの“競技”として捉えているかの違いがあって、そこは日本スポーツの難しいところですね。「いじる」ということに対して駄目という意見もあるし、でもこの人なら大丈夫とか。判断が難しいからこそ気をつけていきましょう。炎上したくてやっているわけではないですからね。

 大前提ですが、アスリートへの敬意を忘れなければ、多くの場面で進めていいと思っています。自分自身もスポーツをやってきて、アスリートの凄さを肌身でわかっている前提があります。アスリートへのリスペクトを持ちながら作っていかないといけないですね。

ーdscは他社と比べて製作者にとってどういった環境ですか

 スポーツという領域に特化し、これだけ多様なアスリートと関われる環境は稀有だと思っています。なおかつ、その中で各人でチャレンジできる領域がとても大きいなと。大きな会社では、管理者の意思のもとで左右されたりする事も往々にしてあります。dscはプレイヤーが各人の考えのもとチャレンジしやすい環境なので、自分が思ったことをすごく実施しやすいです。

その分、責任も大きいので、PDCAをしっかり回す必要もありますが、そこをプレッシャーに感じるのか、それとも楽しめるかですね。

 意識高くやれているメンバーが多いと思います。同時に自発的に学ぶ意識がないようなど厳しいかなとも思います。

黒川さんにはこれから何を成し遂げたいかについて、引き続きインタビューしております。
後半に続きます。


感情の起伏を伝えること×アスリートへのリスペクト(後編)/デジタルコンテンツ事業部 | 株式会社大学スポーツチャンネル
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