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大手旅行代理店からIT業界へ!? サイボウズ流チームワークを世界へ届けるグローバル営業のやりがいとは

サイボウズでは「日本だけでなく世界中でチームワークあふれる社会を創っていく」という思いを共有し、世界で一番使われるグループウェアを目指して海外展開を積極的に進めています。

その鍵となるチームの一つがグローバル営業部門。まだまだ新しい部署ですが、海外への思いを持つメンバーが集まり、日々現地企業とのコミュニケーションを進めています。今回はメンバーの1人としてアジアの国々を担当する田川由希子さんに話を聞きました。

新卒で大手旅行代理店に就職し、念願だった海外勤務を早期に実現したものの、「大企業の風土の中で無力感を覚えていた」と振り返る田川さん。サイボウズとの出会いや転職エピソード、グローバル営業として実現したい世界観などを語っていただきます。


(話を聞いた人)
◆田川 由希子(たがわ・ゆきこ)さん。2017年に新卒で大手旅行代理店入社。訪日インバウンドツアーの企画やマーケティングを経験した後、北米オフィスに転勤となり、約2年にわたりバンクーバー、サンフランシスコ、ロサンゼルスの3都市で勤務。2020年1月にサイボウズへ入社し、ソリューション営業部を経て同年10月よりASIA Region所属。アジア各国のマーケット開拓を担っている。


あこがれだった海外勤務と大企業ならではの課題

――田川さんは新卒で大手旅行代理店に入社しています。もともと海外志向が強かったのでしょうか?

はい。外国語を勉強するのが好きで、学生時代にはゲストハウスでアルバイトをしていました。

海外からのお客さまと接していて感じたのは、「日本人が知らない日本の魅力」がたくさんあるということ。それを発信していく仕事がしたいと考えて大手旅行代理店に就職しました。若手のうちから海外勤務が約束されている採用枠があったことも入社動機の一つでした。


――思い描いていた通りの進路ですね。

実際に2年目から北米拠点に異動となり、バンクーバー、サンフランシスコ、ロサンゼルスの3都市で勤務する機会をいただきました。日本へ旅行したいと考えるお客さまのためにツアーの企画や運用を担当する、まさに私がやりたいと思っていた仕事でした。

ただ、職場環境や風土には、もやもやした思いを抱えるようになって。


――「もやもや」ですか?

旅行業界はオンライン化の波が進んでいて、大手企業は新しく登場したプレーヤーに売り上げを奪われ続けている厳しい状況でもあったんです。それは北米拠点も同じ。「オンライントラベルエージェントにどうやって対抗していくか」という課題は共通しているはずなのに、拠点ごとに別々にツアー企画を作って内部競合するなど、疑問に感じる部分がたくさんありました。

「北米拠点同士で連携して一緒にツアーを作りませんか」という企画を出したこともあります。でも、「どうしてわざわざ新しいことをやらなきゃいけないの?」と後ろ向きな反応を示す人もいて、会社として新しいことにチャレンジすることの難しさを感じていました。

ただ、このもやもやを日本の大企業で働く友人たちに話すと、どの企業でも抱えている課題だということが分かりました。

私や友人が働いていた歴史のある大企業は、個人が起こせる変化は非常に小さく、それに対する自分自身の「無力感」を感じることも多かったです。この経験から、個人の「能力」を活かしながら、チームで働ける会社で働きたいと思うようになりました。





グローバル営業になりたいという気持ちを打ち明けたら、すぐに異動の話が進んだ

――サイボウズを知ったきっかけは?
サンフランシスコに住んでいた頃に、Kintone corporationの現地拠点で働く社員と知り合いになったことでした。それからロサンゼルスに引っ越し、友人に誘われて「Kintone Connect」という kintone のユーザーイベントに参加したんです。

私は仕事のもやもやが爆発しかけていた時期で、楽しそうに働いているサイボウズ社員の姿を見てうらやましく思っていました。kintone という製品の魅力に触れ、ツールの力で一人ひとりがいきいきと働けるチームを作っていると知って、「今の私がやりたいのはこれだ!」と感じました。

そこでアメリカから日本のサイボウズへエントリーし、オンラインで中途面接に挑んだんです。「将来的には再び海外に関わりたい気持ちもあるけれど、まずは本社がある日本で実際にエンドユーザーと関わり、kintone でどんなことができるか自分で事例を作っていきたい」という思いを伝えました。


――旅行業界から異分野のIT業界へ進むことに、不安はありませんでしたか?

ありました。ITが得意か苦手かという前に、そもそも自分が働く業界としてイメージしたこともありませんでした。

職種についても不安はありました。私は前職でも営業職でしたが、アメリカにいた頃はオフィスで企画やマーケティングに携わることが多かったので。

でもサイボウズの営業部門では、中途入社の人にも3カ月の研修が組まれているんです。中途向けにここまで時間をかけて研修する企業はそんなに多くないと思います。

研修の過程では先輩の案件に同行して、「冒頭の説明だけを担当させてもらう」など、自分ができることの範囲を少しずつ増やしていきました。補助輪を付けて安全に進みながら徐々に外していく感覚でした。


――最初に担当したのはソリューション営業ということで、直接的に海外と関わる仕事ではなかったと思います。グローバル営業への異動はどのようにして実現したのでしょうか。

ソリューション営業を3カ月ほど続け、仕事を楽しむ一方で、「やっぱり語学力や海外経験を生かしたいな」と思うようになっていきました。それで、グローバル営業として働く先輩の商談に同行させてもらう機会をいただいたんです。

そうすると、「私もグローバル営業として働きたい」という思いを止められなくなって(笑)。

当時の上司に正直な気持ちを打ち明けたら、間髪入れずに「それなら異動してみる?」と聞かれました。

田川さんは英語ができるから採用したのではなく、サイボウズに合うか合わないかで判断し、採用したんです。その上で田川さんが語学力を生かしたいと思うなら、生かせる環境へ移ったら?」と。

サイボウズでは、個人の「やりたいこと」「やるべきこと」「できること」の3つが交わるところでキャリアを築いていくことを大切にしているんですよね。だからこそ上司は迷うことなく異動を勧めてくれたのだと思います。



上司に思いきって気持ちを打ち明けてから、異動の話が進み始めるまで10分もかかりませんでした。私は「えっ? 本当に異動していいんですか?」と驚いたくらいで(笑)、転職後に大きなカルチャーショックを感じた瞬間でした。



アジアで kintone を広めるためにできることがあれば、何でも挑戦したい

――現在のグローバル営業としての仕事内容を教えてください。

営業本部のASIA Regionに所属して、私を含む4人のメンバーでアジアの約10カ国を担当しています。その中で私は主にフィリピンとカンボジアを任されています。

サイボウズ製品のブランディングが進んでいる日本とは違い、海外はこれから広げていく段階なので、営業部門とはいえ、広告やマーケティングなど必要なことは何でもやるというスタンスで、ベンチャー気質が強い部門だと感じています。

現状では直接エンドユーザーに販売するのではなく、各国の現地パートナーさんに販売いただいています。そのため、パートナー企業での kintone 販売体制づくりの支援は、私のミッションの1つです。私が担当しているパートナーさんとの定例会は英語で進めるのですが、先方の営業部門の方が kintone を扱うことにまだメリットを感じていないケースも多いので、「こんな状況の企業なら kintone で課題解決できますよ」「低予算でもこんなふうに対応できるんですよ」といった形で、丁寧に製品の魅力を伝えています。


――グローバル「営業」といっても、やらなければならないことはたくさんあるんですね。

決して簡単なミッションではないと思いますが、私自身は、いろいろなことを経験できるのが率直に楽しいです。アジアで kintone を広めるためにできることがあれば、何でも挑戦したいと思っています。

私は学生時代から「日本の魅力を海外へ広めたい」と考えていました。サイボウズ製品はまさに「日本のいいもの」であり、大きな魅力だと思うんです。今になって、改めてモチベーションがつながっている気がしています。


――サイボウズから提供できる「日本の魅力」とは何でしょうか?

サイボウズの強みは、ただ製品を使う人の数を増やすことではなく、ツールをきっかけにして組織の文化や風土を変えることまで考えていることだと思っています。ただ情報共有を促進するだけでなく、人と人のコミュニケーションを促進する仕掛けがあることもサイボウズらしさであり、日本で生まれたツールらしい魅力だと感じます。

アメリカでもこうした魅力がさまざまな企業や組織に受け入れられつつあります。国によって課題や特性は異なるので、広告で伝えるメッセージを変えたり、kintone そのものの新たなカスタマイズを提案したりしながら、その国ならではの魅力へと進化させていきたいですね。



――2020年は新型コロナウイルスの影響で、海外との往来が厳しく制限されてしまいました。田川さんの仕事にも影響があったのでは。

現地へ行けないので、パートナーさんとはずっとオンラインでやり取りしています。できるだけ深い話ができるように、オンライン飲み会なども積極的に開いています。

kintone は海外でもコロナ禍における心強いツールとなっているんですよ。現地の企業や医療機関からも「kintone を活用したい」という声が届いています。厳しい経済状況の中で、比較的安価に導入できる kintone へのニーズが高まっています。

でもやっぱり、現地へ行って直接この目で見てみないと分からない部分もありますね。可能な限り早いタイミングで出張したいです。パートナーさんのことをもっと知りたいし、どんなことに困っているのか、課題の深い部分まで聞いていきたい。あとは、現地のおいしいものを早く食べに行きたいです(笑)。



自分の頭の中だけで考え込んで悩むのは、時間の無駄

――転職して、もうすぐ1年になろうとしています。前職時代と比べて会社の風土の違いをどのように感じていますか?

サイボウズは、とにかく自由だと感じます。

こんなことがありました。前職では何か物事を決定する際は、絶対に上司の承認が必要だったので、サイボウズへ来てからも私は先輩に「これを進めていいですか?」と都度確認していたんです。するとあるとき、先輩から「毎回確認しなくてもいいよ。田川さんが正しいと思ったことであれば、もっと挑戦していいんだよ」と言われました。

何かをやるたびに上の人にお伺いを立てるのが、前職からの癖になっていたのだと思います。その先輩からは「最終的な責任は自分が取るから、やろうと思ったことはどんどんやっていいよ」とも言ってもらいました。それからはまず自分で考え、やるべきだと思ったことにはどんどん手を付けるようにしています。


――自分の仕事について過度に干渉されることがないのはメリットかもしれませんが、反面、「これで正しいのだろうか」と不安を覚えることはありませんか?

それはあるかもしれません。指示を待っていても仕事は進まないし、言われたことだけをこなしていて評価される会社でもない。「これで本当に大丈夫かな……?」と思う場面もあります。

そんなときは、もやもやしている気持ちを正直に発信するようにしています。さっさと発信すれば、自部署はもちろん他部署の人からも反応があり、必ず誰かが助けてくれるんです。サイボウズには、助けを求められて嫌がる人はいません。そんな経験を繰り返して、「自分の頭の中だけで考え込んで悩むのは、時間の無駄だな」と思うようになりました。


――部署を超えて相談し、一緒に解決策を考えることが当たり前になっているんですね。グローバル営業はまだまだ新しい部門だと思いますが、社内からの注目度も高まっているのではないでしょうか。

期待はしてもらえていると思います。チームも以前より大きくなり、海外拠点でも新規採用に取り組んでいて、関係性の幅も広がっています。

サイボウズでは「日本だけでなく世界中でチームワークあふれる社会を創っていく」という思いを共有しています。私もその実現を目指して、まずはアジア各国のローカル企業へ kintone の魅力をどんどん伝えていきたいと思っています。




編集後記

営業人材開発部の中江です!サイボウズと聞くと国内での販売が中心と思っている方々も多いのではないでしょうか?

サイボウズは、2007年の上海拠点開設以降ベトナム、サンフランシスコ、台湾、オーストラリア、タイに開発や営業拠点を開設しています。また、その他のアジア諸国には今回の記事でもご紹介した通り、日本から現地パートナーと協力して販売を行っています。

今回の記事は、「入社1年未満でグローバル営業への異動」というサイボウズ社内でも反響の大きかった出来事から始まりました。田川さんのバックグラウンドや「日本の良いものを海外にも広めたい」という熱い思いを聞きながら、田川さんがグローバル営業に抜擢された理由が理解できた気がします。

今回の記事を通して、サイボウズとしての企業文化や風土、そしてサイボウズのグローバル営業の現状ややりがいについてお伝えできていれば嬉しく思います。

ご自身の経験を活かしてサイボウズ営業にチャレンジしたい!!という方のエントリーをお待ちしております^^

企画:サイボウズ営業人材開発部/取材・執筆:多田慎介

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