サイバーレコードの人事部長として、採用から組織文化まで人事全般を統括する 石田浩幸さん。NPO、フォトグラファー、マーケティングや新規事業、経営企画と多彩な職種を渡り歩いた末に、「会社の成長には人が最も重要」という確信を持って人事の世界へ。「人事の仕事は"生きている感じ"がする」と語り、一人ひとりのキャリアや成長に向き合い続ける石田さんに、キャリアの原点から人事哲学、そしてこれからのサイバーレコードを見据えた組織づくりへの展望まで、じっくりとお話を伺いました!
目次
これまでのキャリアについて
サイバーレコードとの出会い
人事としてのミッション
機会が人を創り、人が機会を活かす
未来の仲間へのメッセージ
これまでのキャリアについて
―― まずは、現在の役割とミッションを教えてください。
石田さん:
人事部長として、採用・配置・育成・評価・報酬・カルチャーを統括しています。加えて、IPO準備の観点からコーポレートガバナンスの強化も担当しています。ミッションは一言で言うと、「2031年の時価総額1,000億円という通過点を突破するための"強い組織"を創ること」です。上場準備企業という痺れる環境の中で、社員を「管理」するのではなく、働く一人ひとりが自分のキャリアを描ける場面を考え、整え続けることが自分の仕事だと思っています。
―― 人事に辿り着くまでに、かなり幅広いキャリアを歩まれてきたそうですね。
石田さん:
はい。熊本で生まれ育ち、新卒は熊本を拠点に社会教育事業を行う教育系NPOに入りました。キャンプ体験、農業体験、Uターン体験など、学校教育でも家庭教育でもない体験を通じた学びを、子どもから大人まで幅広く届ける仕事で、5年間経験しました。
その後、フリーランスとしてフォトグラファー・デザイナー・マーケティング支援を4〜5年。撮影から派生してデザイン、SNS活用へと仕事の幅が自然に広がっていって、熊本から全国のクライアントの案件を受けていました。そうするうちに、「もっとマーケの上流を学びたい」と思い、東京に出て人材会社でマーケティングと新規事業のPMを3年ほど経験しました。熊本にUターンしてからは、住宅メーカーでマーケティング部長・経営企画部長を経て、人事の世界に入りました。
―― さまざまな職種を経て、なぜ人事にたどり着いたのでしょうか。
石田さん:
これまでのキャリアでいろんな職種を経験していく中で、「企業の成長には人が最も重要だ」という考えに辿り着いたんです。事業企画もマーケティングも、突き詰めると人なんですよね。ビジョンを実現できる人を採用すること・育てることが、会社成長に対して最もレバレッジが効く。そう気づいて、人事の世界に飛び込みました。
HRの研修に通ったり専門書を読み込んだりして理論を深めていくにつれ、どんどんハマっていきました。マーケティングの仕事をしているときは、「フレームワークを漁り、技術のトレンドや最新テクニックを身につけ最適化する」みたいなことばかりしていたんですが、人ってそういうふうにフレームワークや最適化でハックできないじゃないですか。だからこそ、人事の仕事は"生きてる感じ"がするんです。 特に、40代になって改めて「今後の人生、何のために生きるか?何を残すのか?」と考えた時に、人を育て、教えを伝えていくことだと思ったのも、人事にますますのめり込んでいった理由のひとつですね。
サイバーレコードとの出会い
―― サイバーレコードと出会ったきっかけを教えてください。
石田さん:
前職で人事の世界に足を踏み入れたことで、今度はHR領域での独立を本格的に考え始めていました。その準備を進めていた頃に、エージェントから声がかかったのがサイバーレコードに出会ったきっかけです。もともと広告代理店の知り合いから熊本で一番成長中の会社があると聞いていたので、「とりあえず話だけ聞いてみようか」という気持ちで面談に行きました。
サイバーレコードの最初の印象は「入口が暗い!」でした(笑)。オフィスがすごく斬新で面白いですよね。「熊本にもこんな先進的な会社があるんだ」と驚きました。そして代表の増田さんと話した時に、「うちの会社はこれからさらに成長していく、プライベートカンパニーからパブリックカンパニーとして、組織も強くしていきたい」と言われて。「新規事業も増やしていく予定なので、うちで事業を立ち上げてもいいよ」と、自分の軸や事情をまるごと受け入れてくれるようなオープンさはすごく印象的でした。
―― 最終的に入社を決めた理由は何でしたか?
石田さん:
いちばん大きかったのは、「自分が経験したことのないことができる、見たことのない景色が見れる可能性がある」という確信でした。個人事業として起業すると、どうしてもリソースが限られてしまい、関われる範囲や影響力が小さくなってしまう。でも成長中の会社に入れば、会社の成長とともに自分も成長できる。何よりIPOを目指しているというのは自分が経験したことのない世界で、その経験は自分にとって何より価値があると思えたんです。
人事としてのミッション
―― 改めて、人事としてどんなことに取り組まれているか教えてもらえますか?
石田さん:
会社には、まず一番上にミッション・ビジョンがありますよね。存在理由と、どこを目指すか。それを実現するために経営戦略があって、どういうポジションで戦っていくかが決まる。その下に事業戦略があって、どのように事業をやるかが決まる。そしてその下に、人の戦略が出てくるんですよ。
人事が扱うのはここです。ミッション・ビジョンを達成するための「人の戦略」。具体的には、事業に必要なポジションを定めて、箱を作る。その箱に最適な人材を当て込んでいくのが人事の役割です。採用する(buy)のか、育成する(build)のか、外部から登用する(borrow)のか。そういう判断の周りに、研修・育成・評価・給与計算・労務などが紐づいてくるイメージですね。
―― 今のサイバーレコードにとって、人事戦略が特に重要になっている背景は?
石田さん:
2031年に時価総額1,000億円という目標を掲げているということは、それに見合う組織を今から作らないといけない、ということです。今後、サイバーレコードでは連続的なM&Aによって地方の事業者をどんどんグループインしていくという計画があります。そうなると、サイバーレコードのDNAをグループインした会社に浸透させる人材として、必要なポジションがどんどん増えていく。
大企業やメガベンチャーはすでに仕組みが出来上がっていて、一定のルートで上がっていく形がほとんどです。でもサイバーレコードは今、そのポジションを自分で手を挙げれば取りに行ける。若いうちから打席に立てるのは、うち大きな特徴だと思います。その環境を意図的につくり続けていくことが、今の自分のいちばん大事なミッションだと考えています。
機会が人を創り、人が機会を活かす
―― 組織を作っていく上で、ポテンシャル登用を重視されているとのことでしたが、どういう考えからでしょうか。
石田さん:
ポジションがどんどん増えていく中で、そのすべてに「すでにできる人」——いわゆる即戦力——を配置しようとしても、そもそも市場にそれほど多くの人材がいるわけではないんですよ。だから「これからできる人を増やす」ことの方が、長い目で見てずっと価値が高いと思っていて。100の力を持つ人を100人集めるより、10の力を持つ人を100に育てる仕組みをつくる方が、絶対にインパクトが大きいんです。ポテンシャルで抜擢して、もがきながらも成長してもらう。それが今後のサイバーレコードの組織づくりの核になると考えています。そして100の力を持つ人には、10から100へと育てる側に回ってもらいたいと思っています。
―― 「ポテンシャル」はどう見極めるのですか?
石田さん:
技術的なスキルや知識よりも、「何かを任せた時に責任感を持ってやりきる人」かどうかを見ています。成長には2種類あると思っていて、「横の成長」と「縦の成長」という2つの軸です。「横の成長」とは、知識を増やし、スキルを磨き、できることを広げていく成長です。これは、社会を生き抜くための強力な武器になります。一方で、「縦の成長」とは、物事の受け止め方を深め、他者を許容し、自らを高めていく「人間の器」の成長です。
この「横の広さ」と「縦の深さ」を掛け合わせた総面積こそが、その人の『人間力』の大きさになると思っています。人間力を大きくするためには、環境が変わること・抜擢されることが不可欠なんです。代表もよく言っている「機会が人を育てる」という考え方ですね。だからこそ、責任感を持ってやり切るというポテンシャルに賭ける人材抜擢を意図的に増やしていきたいと考えています。
―― 挑戦を後押しするために、組織文化や制度面ではどんなことを考えていますか?
打席が多い分、当然失敗も生まれると思います。でも「打席に立った結果の失敗」を称賛して、そこから得た教訓を組織全体の資産に変えていくことが重要です。失敗しても大丈夫だよ、という文化があってこそ、人はのびのびと挑戦できる。そうした挑戦に対する心理的安全性を守ることも、組織としては大切だと思っています。
制度面でも、評価制度を改善して「やった分だけちゃんと返ってくる」という制度に改訂しました。ここをさらに社員に納得感のあるものにアップデートをしていきたいです。また、社員が事業提案できる制度の導入も検討しています。会社が用意したポジションに乗るだけでなく、自分で事業を起こす選択肢も持てるようにしたいんです。
未来の仲間へのメッセージ
―― 最後に、これからサイバーレコードに加わるかもしれない仲間に向けてメッセージをお願いします。
石田さん:
「学び続けられる人」と一緒に働きたいなと思っています。AI時代には仕事は確かに手放せるし、時には仕事を失うのかもしれませんが、本質は学びを失った人が価値を失っていくのだと思います。「Student Always(常に学び続ける姿勢)」の精神で、志を持って、自分の夢や目標があり、その実現のための場として、サイバーレコードを選んでもらえたら嬉しいです。金銭的な目標でも、社会的な価値でも、何でもいい。大切なのは、「完成された組織で綺麗に働きたい」ではなく、自分のキャリアを自分の手で作っていきたいという意志があるかどうかです。
地方という可能性に満ちたフィールドを使って、資本と経営を駆使して、世界基準のビジネスを勝ち取るプロを育てていく。まだ誰も成功させていない地方創生のインフラを、自分の手で創り上げたい —— そんな、良い意味で野心に溢れた仲間と一緒に、この挑戦を続けていきたいと思っています。
※周囲から信頼される一方で、こんな茶目っ気も。真面目な話の合間のひとコマ。
石田さん、お忙しい中ありがとうございました!