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働く女性が直面する出産後の「 マミトラ 問題 」

マタハラ とは、職場において妊娠や出産した女性に対して行われる精神的・肉体的な嫌がらせのこと。そして、マタハラ があったにしてもなかったにしても、職場復帰した女性には、マミトラ という次なる試練が待っていたりする。マミトラとは 「マミートラック」の略、職場復帰した女性に対して、産休前とは違う単純業務しか与えられなかったり、仕事と子育ての両立ができることとの暗黙の引き換えの中で昇進・昇格は諦める道を歩むこと。陸上競技のコース「トラック」に由来した言葉で、出世は無しの「子育て母コース」に乗ったらそのまま出られなくなるという意味。働く女性が直面する出産後の大きな問題なのだ。


『 マミトラ 対策は20年遅れ!』

アメリカでも同様にMommy Trackと言われ、同じ問題としてあるものの、日本の場合はまだまだ「女性活用」の歴史も理解も浅く、その対応も初期レベルだ。厚生労働省の調査では、夫婦の育児分担ができている家庭は20%しかないという。これだけ女性進出が当たり前になっていても、日本では個人レベルになると育児と仕事の両立自体への考え方や実現化においては後進国のままである。これでは、子育てや家事と仕事を両立することに楽しみを見出し、将来の人生目標に活かしていこうとなど想像もできない母親も増える。

マミトラには、職場での業務体制や職場習慣の問題に加えて、家庭での協力の在り方、母親本人の人生目標への想いなども関わってくる。マミトラを出世可能な道に変えるための対策には、

1.情報や業務の属人化を無くすためのITツールとしくみを導入
2.書類、物品のムダの削減のため、業務プロセス作成
3.テレワークや時短の実現化のため、成果による目標達成
4.女性管理職を増やすため、性別、国籍関係のない職責の見直し

以上の4点が述べられる。
こうした、いわゆる誰もが思いつく「働き方改革」の課題に加えて、さらに重要なものがある。

『差別や偏見は「幸福感」で無くせる』

企業も個人も新常識を取り入れ、考え方や習慣を変革させていくことはないだろうか。現代社会で最も注目されている最新の経営学は「幸福学」である。人(社員)が幸福であることは、業績を高めるだけでなく、職場内における人間関係や信頼関係も向上させる。心理学的にも差別や偏見が生まれる条件には、幸福感の有無や高低が関わるとも言われている。母親が働くことに対して、差別や偏見を持っているのは実は男性だけではない。同じ職場の女性たち、ときにはこれまで働く母親としての差別や偏見を経験してきた先輩たちも例外ではない。さらには、働く母親たちが、自ら負い目や諦めを持ってしまうことは残念なことだ。

ハラスメント対策を重く認識する企業も増えてきた。ダイバーシティ雇用の時代になってきたことも誰もが自覚している。そんな時代に、マタハラ、マミトラなどという言葉を残していては歴史の逆行である。幸福度を基盤とした改革、これは日本の社会にも職場においても、男性だけではなく女性たちにも投げかけられたミッションである。

母親となったからこそ、今までとは違う、今までではできなかった仕事の仕方をクリエイトできる専用の道を歩いていける!そんな新マミートラックが作れる働き方改革は、日本の女性たちにも不可能ではないように思えるが、皆様はどうだろう?

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