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コロナ禍2年目のスクール事業の業績と今後の成長戦略

みなさんこんにちは!クランチタイマー代表の佐々木です。

当社はスマホアプリやWebサービスを開発するWeb事業と、子ども向けプログラミング教室「スタートプログラミング」というスクール事業を運営しているのですが、スクール事業について今年度を振り返ってみましたので業績や施策についてご紹介したいと思います。

スクール事業は2016年よりスタートしましたが、過去に事業の紹介記事があるので是非合わせてご覧ください!

スタートプログラミングのポジショニングと今後の成長戦略

この記事を書いた約1年前はコロナ禍1年目ということもあり、いろいろな制約のある中で新しい働き方の模索しながら、今後の方針や戦略を決め、今後実行していこうというフェーズにありました。

コロナ禍2年目になり、細かく数値化しながら業務改善を繰り返した結果を主要指標を用いて振り返ってみてたいと思います。

2021年4月から1年間の経営指標を振り返ってみました

当スクール事業は基本的に入会金と月謝が主な収入源で、あとは夏休みなどまとまった期間での短期講習料金が発生することはありますが、このうち毎月固定で収入になる月謝をMRR(Monthly Recurring Revenue)と定義しています。

本年度は順調に生徒も増えたことで154%の成長となりました。


続いて、MRRから一人当たりの平均値をARPU(Average Revenue Per User)としていますが、こちらも順調に推移しています。

MRRに比べて11%アップは少ないように見えますが、基本的にコースごとの月謝は固定で、上位コースへの移行(生徒のスキル成長で単価があがる)で平均単価が上がる設計のため、多くの生徒が成長できたことを表しています。


入会してから退会(継続含む)までの生徒あたりの平均継続期間も経営指標としてチェックしています。

生徒の成長や保護者の満足度を高めることで、118%継続期間を伸ばすことができました。平均で20ヶ月程度なので、単純に入会してから2年間は生徒が辞めていないことになります。

こちらもかなり教育に対する満足度が高い状態を実現できているものと思われます。


LTV(Life Time Value)は、ARPU平均継続期間の掛け算で導いていますが、生徒あたりの単価が上がり、継続期間も伸びたので順調に成長できました。


最後に半期ごとに回収しているNPS(ネットプロモータースコア)も紹介します。

任意アンケートで保護者から回答してもらったもので全員の回答はもらえてないのですが、2021年下期の平均スコア7.84に対して、半年で8.130.28ポイントアップすることができました。

特にネガティブなスコアがなくなったのが、大きな改善ポイントだったかなと思います。


業績向上のためにやってきたこと

前のセクションのとおり、昨年度は全体的に大きく業績を向上できた年になりました。

ここまで全ての指標で大きく改善できたのは、もちろんスタッフの頑張りのおかげですが、振り返ってみて経営者の立場から行ったアプローチの中でよかったなと思ったポイントを3つ紹介します。


NPSの計測と分析

半期ごとにNPSを計測し全体のスコアだけでなく教室ごとのスコアも分析することで、どの教室が成功していて、どこがボトルネックとなっているかを可視化しました。

教室 = スタッフ(教室長)の図式で、スタッフ個々に思い当たる課題を考えてもらい、時にはアンケートをもらった保護者に直接ヒアリングするなどして課題の見える化と対策を愚直にやってきました。

もう一つは、アンケートの中でいただく定性的なコメントを経営者である私が一つ一つ細かにカテゴライズし分析することで、全社としての対策検討と実行を迅速に行いました。


KPIとOKRの紐付け

当スクール事業のMRRを向上させるには、生徒数(月謝数)を増やすか、生徒あたりの単価(ARPU)を向上するしかありません。

教室スタッフには紹介・勧誘などで生徒を増やす施策を取り組むより、教育クオリティを改善することで生徒を成長させ、結果的に上位コースへの移行を実現することでARPUを向上させる方がスタッフのやりがいや生徒のためになると考えており、KGI(Key Goal Indicator)を上位コースの生徒数としています。

上位コースへの移行のためのKPI(Key Performance Indicator)を下位コースのカリキュラム進捗とし、そのCSF(Critical Success Factor)である宿題の課題作り・改善模擬検定の実施など教育方法の改善を進めてきました。

さらにこのCSFOKRと紐づけて、チェックインミーティングにて週次で振り返りながらチーム全体で特定の指標に取り組むことでスピード感を持って改善に取り組めました。

さらには上記取り組みによってCSも向上し、以前と比べてご紹介からの入会も増えたことで、スタッフの勧誘やSEO、広告などに頼らずオーガニックで生徒数が増加しつづけています。


包み隠さず全ての情報をスタッフに共有する

ここまでにご紹介したMRRARPUなどの指標だけでなく、スクール事業に関するあらゆる数値はスタッフに共有しています。

スクール事業のPL(損益計算書)は教室ごとに計算し、どの教室に利益が出ていて、どこにコストがかかっているかはもちろん、全体の授業回数・生徒あたりの授業回数・生徒数・退会数・解約率に至るまで、経営観点でウォッチしている指標は全て共有しています。

その上で、現場を熟知するスタッフからボトムアップで改善案を検討して提案してもらっているため、的確で実行効果のある施策が実施されているのだと思います。

生徒の成長実績

2021年度は教室内部のカリキュラム進捗だけでなく、外部のプログラミングコンテストの入賞やタイピング検定の合格が相次ぎました。

(2021年度)外部小学生プログラミングコンテストの実績

タイピング検定の実績

また、国家資格であるITパスポート試験にて、初めて中学生の合格者を輩出したり、サーティファイ社が実施しているジュニアプログラミング検定の最上位GOLDに21名受検し、21名全員を合格(合格率100%は初)させることもできました。

最近うれしいことがありました

2016年にスタートプログラミングを作った時に、最初の生徒であった私の教え子(当時中学生)がこの春大学生となり、求人を見て2022年4月にメンター(アルバイトスタッフ)に応募してきてくれました。

もちろん全てのカリキュラムを卒業している生徒だったのでスクールスタッフとして即戦力となるとともに、スクール事業のビジョンであるIT即戦力人材の育成において、ビジョンの実現に一歩近づいたと実感できました。

今後の成長戦略

これまで通り基本に忠実に教育と人材育成を突き詰めていくとともに、今年度も近々新しく教室を増やすことを計画しています。

あわせて今後の中期的な展開として、当社のノウハウをフランチャイズや連携教室などの方法で他社展開したり、他教室の買収、IT即戦力人材採用斡旋、プログラミング教育プロダクト開発など、テクノロジー × 教育の枠組みで事業を成長させていこうと考えています。

少しでも当スクール事業に興味を持っていただいた方は是非コンタクトください!

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