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これまでは、機関投資家や超富裕層など一部の層にしか開かれていなかった不動産投資の世界。そこにIT技術を駆使した新たなプラットフォームを展開し、個人投資家にも門戸を開いたのが、クリアル株式会社です。
主力サービスである不動産ファンドオンラインマーケット「CREAL(クリアル)」は業界のリーディングカンパニー。2022年4月には東証グロース市場への上場を果たし、累計調達額は760憶を突破しました(2025年5月現在)。
2024年7月には、ホテル運営事業を手がける子会社「クリアルホテルズ株式会社」を新たに設立。DXを活用した「より自由で、より新しい、宿泊体験価値」を提供する近未来型ホテルの運営を目指しています。
今回は、クリアルグループならではの強みや事業基盤、ホテル事業にかける想い、そして今後成し遂げたい未来像まで、グループの全貌を代表取締役社長 執行役員CEOの横田に語ってもらいました。
代表取締役社長 執行役員 CEO
横田 大造
早稲田大学政治経済学部を卒業後、2000年にアクセンチュア株式会社へ入社。2005年よりオリックス株式会社で不動産ファイナンス業務に従事した後、2007年からはラサールインベストメントマネージメントにて投資業務を担当し、2011年からは新生銀行にてヘルスケアREITの企画・設立を担当。その後、2014年にジャパン・シニアリビング・パートナーズ株式会社にて投資運用部長としてJ-REITの物件取得業務を統括。2017年、クリアル株式会社の代表取締役社長に就任する。
DX部門を自社に内包。旧態依然とした業界にもたらした変革
──まず、クリアルはどんな会社なのかを教えてください。
私たちが掲げるミッションは「不動産投資を変え、社会を変える」。不動産投資運用のプロセスはこれまでなかなかDXが推進されず、旧態依然とした状態が続いていました。そもそも不動産投資は法人や一部のプロ投資家だけに開かれた世界であったため、DXが進みにくい業界だったんですね。
しかし資産運用のニーズが日ごとに高まる今、不動産投資業界もITによる抜本的な改革が迫られています。その点に着目し、不動産投資とDXを掛け合わせた今までにないサービスを展開しているのが当社です。
当社の主力サービスは、ネット上で1万円から不動産投資ができる不動産投資オンラインマーケット「CREAL(クリアル)」です。今まで個人単位ではなかなか手が出せなかった一棟レジデンスやホテル、保育園、商業施設などへの不動産投資の機会を、クラウドファンディング技術を活用して提供しています。
目指しているのは、老人ホームや保育園といったESG不動産への資金循環。社会的には不足が叫ばれる一方で、今までは資金調達が難しかった不動産にも資金が集まる仕組みを作り、社会課題の解決へと繋げていきます。
──クリアルの「強み」はどこにあると考えていますか?
自社内にDX部門を内包している点は、他社にない大きな強みです。現在当社では、約40名以上のエンジニアやデザイナーそしてマーケターが活躍しています。社内にDX部門があると、弊社が運用する自社サービスサイトの導線やユーザーの離脱率といったデータが自社にどんどん蓄積され、いつでも柔軟に効果検証やサイト改善を行うことができます。つまり、顧客満足度を効率的に高めていけるんですね。このDX基盤を活用し、例えばOTA経由ではなく自社システムからのダイレクトの予約獲得だったり、最近始動したホテル運営事業においても大きな強みとなっています。
「セルフサービス型×最高の宿泊体験」を両立する、新感覚のホテルを作りたい
──なぜ、資産運用会社であるクリアルがホテル運営事業に参入したのでしょうか?子会社「クリアルホテルズ」を設立した経緯を聞かせてください。
「投資家の皆さまに、より良質な投資機会をご提案したい」という思いがきっかけでした。自社で責任を
もって運営している不動産は、やはり他社から紹介してもらう不動産よりも自信を持っておすすめできるものです。そこで「良質な不動産に投資する機会の提供」から「実際のホテル運営」まで一貫して自社で担うべく、クリアルホテルズを設立しました。またインバウンド需要が高まる今、ホテル運営事業が当グループの新たな収益の柱となることも期待しています。
──クリアルホテルズの特徴を教えてください。
今お話ししたとおり、単なるホテルサービスだけでなく、不動産投資の機会まで提供している点は、他のホテル事業者にない特徴です。
当社のネット上で1万円から不動産投資ができる不動産投資オンラインマーケット「CREAL」では、クラウドファンディング技術を活用しこれまで約760億円の資金をオンライン上で調達し運用しております。また、機関投資家向けの私募ファンド事業「CREAL PRO」も展開しており、預かり資産は約800億円となっております(2025年5月時点)。このような資産運用事業で培った資金調達力により、通常よりも急スピードでサービス拡大を目指すことが可能です。
当社が展開していくホテルでは、DXを活用することで「上質な顧客体験」と「高い運営効率」を両立した、今までにない立ち位置のブランドを構築しようとしています。
ホテルのフロントに人がおらず、機械を使ってセルフチェックインするタイプのホテルはすでにありますが、そのようなホテルは低価格帯であることが多いと思います。
一方私たちが目指しているのは、DXを活用して顧客の利便性を引き上げながら省人化や業務効率化をベースとした上質な宿泊施設を運営することで、お客様のプライバシーを守りながらも、極上のサービスを提供する“隠れ家”のようなホテルです。まずは、インバウンド需要をとらえた「1室に多人数で泊まれる」×「長期滞在向け」の宿泊施設を重点的に展開していく予定です。
──2025年1月23日に、クリアル初となるホテルが開業しましたね。
自社ホテルブランドの第一弾となる「LACER」を開業しました。現在は、既存ホテルを「LACER」へとリブランドした「LACER OKINAWA NAHA MIEBASHI(レイサー沖縄那覇美栄橋)」「LACER OKINAWA NAHA TOMARIPORT(レイサー沖縄那覇泊ふ頭)」の2棟を運営中です。
これに加えて、他社ブランドホテルの運営業務も受託しています。具体的には、インターコンチネンタルホテルズグループと連携して「ホリデイ・イン&スイーツ新大阪」の運営を行っているところです。世界的ホテルブランドの運営を実践していると、自社だけでは得られない知見やノウハウに触れる機会も多く、学ぶところが非常に多いなと感じています。
──実際にホテルを開業してみての所感はいかがですか?
現在当社がオペレーションを担っている3施設は、昨年まで他の事業者が運営していた既存ホテルなのですが、いずれも昨年度を上回る実績を達成することができています。抜本的なマーケティング戦略の改革を手始めに、料飲部門の刷新やディナー・ラウンジの始動などの顧客利便性の向上が高評価につながっているようです。ホテルを利用したお客様からも、投資家の皆さまからもお褒めの言葉をいただいており、嬉しい限りですね。
ワイン、映画、スポーツ選手…で、資産運用ができる未来
──ホテル事業を通して、成し遂げたいことはありますか?
「お気に入りのホテルに宿泊しながら、そこに投資して資産も運用する」という、今までにない体験をより多くの人にお届けしたいですね。そのために、まずは3年で20棟、5年で50棟のホテル開業を目標にしています。
これほど速いスピード感でのサービス拡大が見込めるのは、資金調達力がある当社だからこそ。ただ、これを実現させるには志の高い、熱い想いを持ったメンバーが必要になるため、積極的に採用しているところです。
また、現在自社ブランドとして展開しているのは中価格帯の「LACER」のみですが、よりハイグレードな新ブランドも今後展開していく予定です。
──ホテル事業以外の面で、見据えている展望はありますか?
今までは個人での投資が難しかったものも、今後どんどん投資対象になっていくと私は考えています。たとえば好きなウイスキーやワイン、映画…など。さらに言えば、「人」も投資の対象になるはずです。たとえば好きなスポーツ選手に投資すると、大会で優勝した際の賞金が分配される、なんてこともあるかもしれません。つまりは、いわゆる「推し活」で資産運用ができる未来がやってくるのでは?と推測しているんです。
当社のプラットフォームを通じて「あらゆるモノ・コト・ヒトに投資ができる世界」が作れたら、とても面白いだろうなと想像を膨らませています。
クリアルは「上場企業の経営基盤」と「ベンチャー気質」を併せ持つ稀有な会社
──今後どんな方と一緒に働きたいですか?
まずは「いいホテルを自らの手で作ってみたい」という熱い想いを持つ方を、何より歓迎します。まだ立ち上がったばかりのホテル運営事業を、一緒に盛り上げていただきたいです。そのため「裁量の大きい環境で自分の力を試したい」「自分のアイデアを自由に形にできる環境で働きたい」といった方は、当社と非常に相性がいいのではないかと思います。
──これから入社する方に向けて、「クリアルが約束できること」を教えてください。
当社は「上場企業としての事業基盤」と「0→1のフェーズを数多く体験できる、スタートアップのような企業風土」を併せ持つ、稀有な会社です。そのため、手さえ挙げていただければどんな仕事にもチャレンジできますし、できることの幅も広いです。その分多くの成長機会があると思いますので、経験を積むごとにどんどん次のキャリアが開かれていくはずです。もちろん、そのキャリアステップに見合った報酬もご用意しています。
先ほど少し触れましたが、クリアルホテルズは現在「3年で20棟、5年で50棟のホテル開業」という、他に例を見ないほどの急成長を計画している会社です。さまざまなことを短いスパンで経験できる環境ですので、仕事のダイナミズムも感じていただきやすいのではないかと思います。
当社の事業やビジョンを面白そうだと感じてくださった方、少しでも興味が沸いた方がいらっしゃれば、ぜひ一度お会いして話ができたら幸いです!