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家族の領域に「多様性」と「ポジティブ」を育むためにできること──Retty 武田和也×コネヒト 高橋恭文対談

2022年4月1日、コネヒトの新経営体制がスタートしました。

本エントリでは、新代表の高橋恭文が日本最大級の実名口コミグルメサービスを担うRettyの武田和也代表との対談の模様をお届けします。

■まずはじめに、二人の経歴をご紹介。

武田 和也(写真左):愛媛県出身、⻘山学院大学卒業。2007年株式会社ネットエイジ(現ユナイテッド株式会社)に入社し、インターネット広告の販売などマーケティング関連事業に従事。退社後1年間起業準備のためにシリコンバレーに滞在。帰国後、日本が世界に誇る食文化の興隆に貢献すべく、2010年にRetty株式会社を創業。2011年6月、実名口コミグルメサービス「Retty」をリリースし、月間利用者数は4000万人を超える。また、2020年8月には店内モバイルオーダーサービス「RettyOrder」を提供開始、2020年10月東証マザーズ上場。

高橋 恭文(写真右):株式会社アルバイトタイムスに新卒入社し、求人広告営業を経て、外食起業支援・定着支援事業を立ち上げ。2010年に株式会社カカクコムに入社し、『食べログ』のマネタイズ草創期から、チャネル責任者、ビジネスプロダクトマネージャーとして食べログの課金店舗を拡大。その後、2014年にRetty株式会社に入社し、執行役員、営業責任者として『Retty』のマネタイズに従事。2018年にコネヒトに入社し、営業部責任者、社会発信を担当し、2019年より執行役員として企画戦略室で社会性事業を立ち上げ、2022年4月より代表取締役に就任。

「食べること」には「おいしい」「楽しい」といったポジティブなイメージが伴います。一方「家族」や「育児」には、「大変」「つらい」というネガティブな表現で形容される場面を多く目にします。

今回は、Retty株式会社(本社:東京都港区、以下Retty)代表取締役CEOの武田和也社長と、コネヒト新代表の高橋が「食と家族の領域の違い」「家族領域の特徴」について対談を行いました。

「新たな食体験を創り上げ、人生をもっとHappyに。」をビジョンとして掲げるRettyと、「あなたの家族像が実現できる社会をつくる」を掲げるコネヒト。前回の記事では、「ユーザーの未来体験をより良いものに」という思いが共通していることがわかりました。

一方、「食」と「家族」の領域を比較することで、それぞれの領域の特徴が見えてきます。今回は「家族」という領域において、これからのコネヒトがどういう価値を創出していきたいのかについてお話します。

■食は多様性が許容され、家族は「見えない正解」にとらわれる領域

―高橋さんは「食」と「家族」のインターネットサービスを経験しています。高橋さんが考えるそれぞれの領域の特徴について教えてください。

高橋:まず、日本の「食」のすばらしい点は、多様性が許容されていることだと思います。選択肢が多くて、なんでも食べられるし、どの店にも行ける。そのうえ、どの店もかなりのクオリティで提供しています。

もっと言えば「あまり食べないこと」も「たくさん食べること」も許容されている、フラットで「多様性」が尊重されるテーマだな、と感じます。

一方「家族」というテーマでは、あらゆる場面で「正解」が押し付けられているような空気がまだまだあるように思います。


Retty 武田 和也社長(以下、武田氏):たしかに家族に関わることって、無意識のうちに「〜〜しなきゃならない」と思い込んでいることがありますよね。

寝かしつけ1つとっても「子どもは20時に寝ないといけない」といつの間にか思い込んでいたり。日本では「母親が子どもと一緒に寝る」というのがスタンダードだけど、海外には子ども部屋にモニターを着けて、1人で寝かせる習慣もありますよね。

日本の「母親はこうだ」という価値観もあると思うんですけど、そういうことが変わっていくと、子育て中の親の負担は減ってくると思います。

高橋:海外の事例と比べると「正解」への意識の根深さを実感しますよね。

「多様性」という側面の他に、「情報の選択肢の多さがプレッシャーになる」という点も食と家族の領域で大きな違いを感じました。

以前は情報はあればあるほど良いと捉えていましたが、現在はメディアを運営する側として、ユーザーにいろんな情報を与えすぎるとプレッシャーになってしまうこともあると感じており、情報提供よりも、コミュニケーションの機会をつくる方がユーザーのためになるシーンもあると考えています。

ママリは、同じような悩みで悩んでいる人同士が、雑談に近いコミュニケーションをすることでつながっているサービスです。課題の「解決」と、悩みの「解消」はニュアンスが異なりますが、ママリの場合には、ママ同士のコミュニケーションによって不安や悩みが薄れていく「解消」の割合が多いです。

武田氏:ママリのようなコミュニティでは、「解決」よりも「解消」の方がニーズが高いのは、わかるような気がしますね。話を聞いてもらえることや共感してもらえることで、落ち着いて解決に近づけることもありそうです。


■「食」と同じように、家族に多様でHappyな空気を

高橋:食と家族の2つの領域を経験し、もう1つ気づいたことがあります。

「食」って基本的にハッピーな体験ですし、ランチや接待などを通じて「公」の部分にも入り込んでいますが、家族はまだまだ「私」の領域だな、と感じます。

社会には「公私混同をしない」という暗黙知があるので、「私」の部分を伝えるとき話題がネガティブな内容に寄りやすい傾向にあります。例えば、「子どもが熱を出したので、早退します」はよく聞くけれど、「結婚記念日や子どもとの時間を祝うために、早退します」はあまり聞かないみたいな。

武田氏:たしかに前者の方が聞き慣れた感じがしますね……。


高橋:インターネットでも、日常的に発信されるのは、不安にもとづいたネガティブな情報が多く、「ネガティブ」と「ポジティブ」のバランスが悪いんです。

だからコネヒトではポジティブなコミュニケーションを増やしていく「家族を話そう」という合言葉をつくって活動しています。公に出る家族や育児に関する情報に「ポジティブを増やしたい」という思いが会社全体としてあります。

武田氏:なるほど、いいですね。

高橋:コロナ禍のステイホームによって「公(社会)」と「私(家族)」が混ざり合う生活となり、「私」を「公」に出すことに対して抵抗が薄れてきたと感じています。「公私混同」の価値観が変わってきた今が事業環境的にもチャンスだと捉えています。

普遍的で多様性が許容される「食」の領域のように、「家族」をもっと気軽に、楽しく語れる社会を目指すために、コネヒトはこれからも模索を続けていきたいと思います。


―ありがとうございました。


子育てを親子の気づき発見体験に、家族に伴走するサービスの真骨頂ー nicomama 江釣子千昌×コネヒト 高橋恭文対談 | コネヒト株式会社
ママリを中心に、多様な家族像を実現するべく事業を展開するコネヒトの代表高橋恭文が、同じく家族に伴走するかかりつけ助産師サービスを提供するnicomama代表の江釣子千​​昌さんと、家族向けの事業のあり方について語り合いました。 江釣子千​​昌(写真右): ...
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