▍迷いの中で見つけた、社会課題への関心
高校では水泳部に所属し、日々の練習や大会に打ち込む中で、目の前の目標に全力で向き合う姿勢を身につけました。
一方で、高校生活を通して常に心のどこかにあったのが、「自分は将来、何を軸に生きていくのだろう」という問いでした。部活動に熱中する日々は充実していましたが、進路や将来像について明確な答えを持てず、漠然とした不安を感じることも少なくありませんでした。
そんな中、もともと関心のあった国際交流や、多様な価値観に触れながら学ぶことができる環境に魅力を感じ、リベラルアーツ教育に力を入れている国際教養大学(AIU)への進学を決めました。専門を早期に決めるのではなく、幅広い分野を学びながら自分の関心を深めていける点に、大きな可能性を感じたからです。
▍優しさの輪を広げたいという原点
AIUに入学後、価値観の異なる学生と議論を重ねる中で、社会課題に対する関心がより明確になっていきました。特に、貧困問題に強い関心を持つ友人と将来について話したことをきっかけに、「つなぎ」という学生団体を立ち上げました。
私たちが普段生活する中で、なかなか身近に感じることのない「絶対貧困」という問題。しかし、世界には今日を生きるための最低限の資源すら得られない人々が存在しています。その現実を知ってもらい、関心を持つきっかけをつくりたい。そして、人と人との助け合いの輪を広げていきたいという思いから、「優しさの輪をつなぐ」という意味を込めて「つなぎ」という名前を付けました。
現在は、AIU生が貧困問題をより身近に感じられるような情報発信プラットフォームの制作に取り組んでいます。記事やコンテンツを通じて、単なる知識としてではなく、「自分ごと」として社会課題を考えてもらうことを目指しています。今後は情報発信にとどまらず、実際に現地を訪れ、当事者の声を聞きながら、現状と本当に求められている支援の形を理解した上で、双方が納得できる支援を実現していきたいと考えています。学生という立場であっても、真摯に社会課題と向き合い続けることは、社会に確かな影響を与えられると信じています。
私が貧困問題に関心を持つようになった背景には、母子家庭で育った経験があります。その経験から、日本社会における相対的貧困、特に母子家庭が直面する厳しさを漠然と意識するようになりました。
次第に、貧困問題に関する書籍や動画を見るようになり、貧困にはさまざまな形があることを知りました。その中で、生活の基盤そのものが脅かされる「絶対貧困」という問題にも関心を持つようになりました。生まれた環境や国によって、人生の選択肢が大きく左右されてしまう現実に対して、自分にできることは何かを考えるようになったことが、今の活動の原点です。
▍社会課題に“本気で”向き合う組織だと感じたから
Job is Well に参加したきっかけは、「つなぎ」のメンバーであり、Job is Well でも活動している同輩からの紹介でした。日本の労働力不足と、インドにおける貧困・雇用問題という二つの社会課題に同時にアプローチしている点に強い魅力を感じました。また、同じ学生が主体となって運営している組織であることにも惹かれました。
数多くの学生団体やインターンの選択肢がある中で、Job is Well が他と大きく異なると感じたのは、「一人ひとりの人生に責任を持つ」という姿勢です。単に雇用を生み出すことを目的とするのではなく、その先の人生やキャリアまで見据えて関わる。その覚悟と真剣さに触れ、自分もこの組織の一員として、本気で社会に貢献する仕事に携わりたいと強く思うようになりました。
Job is Well での活動を通して、私は「実際に社会に貢献する」ということの重みを体感したいと考えています。社会課題について考えるだけでなく、事業として向き合い、具体的な成果を生み出していく。そのプロセスに関わることで、誰かの人生に確かな変化をもたらす経験をしたいです。
まずは介護業界についての知識を身につけ、現場や企業が抱える課題を正確に理解できるようになることが目標です。そして、一つの営業先で、最初の関係構築から最終的に雇用が成立する瞬間まで、責任を持って携わりたいと考えています。「一人の人生に責任を持つ」という言葉を、実体験として理解したいからです。
▍当事者として社会に価値を生み出すために
また、Job is Well での活動を通して、主体性を身につけていきたいと考えています。学生である今は、受け身になってしまえば、指示されたことだけをこなすこともできてしまいます。しかし、Job is Well では一人ひとりが当事者として考え、行動することが求められます。自ら課題を見つけ、考え、発信し、行動する。その積み重ねが、社会に価値を生み出す力になると感じています。
対人コミュニケーション能力の向上や、自分の意見ややりたいことを主体的に発信していく力も、この環境で磨いていきたいです。Job is Well での挑戦を通して、自身の成長と社会課題解決の両立を実現し、将来的には、生まれた場所や環境に左右されない社会の実現に貢献していきたいと考えています。