社長が全部やる会社から、チームで企画を生み出す会社へ
ブルーバードピクチャーズは、テレビショッピング番組を中心に企画・制作している映像制作会社です。
会社をつくって、今年で10年目になります。
これまで僕自身が、クライアントとの打ち合わせから企画、台本、演出、撮影、編集の判断まで、かなり多くの部分に関わってきました。
もちろん、全部を一人で作っているわけではありません。
撮影はカメラマン、編集はエディター、音はMA、案件によってはメイクや衣装、CG、キャスティングなど、それぞれの専門家とチームを組んでいます。
むしろ技術的な部分については、その道のプロにお願いする方がいいと思っています。
それでも、会社の中を見ると、一つ問題があります。
企画だけでなく、制作進行やスケジュール管理、スタッフとの調整まで、僕にかなり集中していることです。
今回、初めて社員を採用しようと考えた一番大きな理由は、ここにあります。Wantedlyとの打ち合わせでも、代表に集中している制作進行や撮影準備を任せ、代表が企画・演出に集中できる体制をつくることを採用背景として整理しています。
これまでは、自分でやった方が早かった
会社が小さいうちは、自分でやった方が早いことがたくさんあります。
撮影日を決める。
スタッフの予定を確認する。
ロケ地を探す。
資料を作る。
クライアントに確認する。
編集スケジュールを調整する。
その場その場で自分が動けば、仕事は進みます。
僕自身、20年以上この仕事をしているので、
「次はこれを確認しないといけない」
「このタイミングでこの人に連絡した方がいい」
「ここを先に決めないと、あとで困る」
ということも、ある程度は頭の中に入っています。
だから長い間、自分でやってきました。
でも最近、それではこの先、会社としてできることが増えていかないとも感じるようになりました。
本当は、もっと企画に時間を使いたい
僕がこの仕事で一番好きなのは、企画を考えている時間です。
商品について話を聞いて、
「この商品の一番いいところは何だろう」
「誰に伝えるべきだろう」
「何から見せたら興味を持ってもらえるだろう」
と考える。
ホワイトボードに情報を書き出して、順番を変えたり、削ったり、また足したりする。
僕たちが大切にしているのは、**「誰に、何を、どの順番で伝えるか」**を考えることです。映像はその結果として使う手段であって、最初から映像ありきで考えているわけではありません。
本当は、こういう時間をもっと増やしたい。
クライアントと商品のことを深く話す。
新しい企画を考える。
出来上がった番組の結果を見て、次はどうするかを考える。
でも、制作進行や細かな調整まで自分に集まっていると、どうしてもそちらに時間を取られます。
これは僕自身の働き方の問題でもありますし、会社としての構造の問題でもあると思っています。
だからといって、映像の専門家を社員として集めたいわけではない
ここは、第1回のストーリーでも書いたことにつながります。
ブルーバードピクチャーズの周りには、すでに多くの専門家がいます。
撮影が必要なら、撮影のプロにお願いする。
編集が必要なら、編集のプロにお願いする。
CGが必要なら、その分野に強い人と組む。
僕自身、カメラマンより撮影技術に詳しくなる必要はないと思っています。
むしろ大切なのは、
今回、何を撮る必要があるのか。
なぜそれを撮るのか。
それをどう番組の中で使うのか。
を判断することです。
以前noteにも書きましたが、僕がつくりたいのは、すべての専門家を社員として抱える会社ではありません。
専門技術は外に厚く、判断能力は中に厚くする。
今のところ、それがブルーバードピクチャーズに合っていると考えています。
次に増やしたいのは、「自分で仕事を前に進められる人」
今回採用する人に、入社初日から企画を全部任せたいわけではありません。
最初にお願いしたいのは、もっと具体的な仕事です。
撮影の準備をする。
スタッフのスケジュールを確認する。
クライアントや関係者と連絡を取る。
必要なものを手配する。
確認しなければいけないことを整理する。
そういう制作進行の仕事から始めてもらいたいと思っています。
ただ、僕が欲しいのは、ずっと指示されたことだけをやる人ではありません。
例えば会議で、
「この方向で一度考えてみましょう」
と決まったとします。
そのときに、
「では、あのスタッフに先に確認しておこう」
「この素材は今のうちに用意した方がよさそうだ」
「このままだとスケジュールが厳しそうなので、ここを先に決めませんか」
と、その一歩先を考えてほしい。
そういう判断が少しずつできるようになってくれたら、とても頼もしいと思っています。
今回の採用でも、撮影や編集の技術そのものより、コミュニケーションを取りながら、自分で段取りを考えて動けることを重視しています。
将来は、一緒に企画を考えたい
制作進行から仕事を覚えてもらい、案件全体の流れが分かってきたら、その先では企画にも入ってほしいと思っています。
商品の話をクライアントから聞く。
「これは面白いですね」
「でも、これは今回いらないかもしれませんね」
「だったら、こっちから見せた方が伝わるんじゃないですか」
と、一緒に考える。
ブルーバードピクチャーズの社是は、
「お客様と一緒に作る。」
です。
ただし、これは何でもクライアントの言う通りに作るという意味ではありません。
相手が何をやりたいのかを理解する。
制作側として違うと思えば、それも伝える。
そのうえで、どうすれば成立するのかを一緒に考える。
それが僕たちの仕事の仕方です。
この部分を、将来的には僕一人だけではなく、社員とも一緒に担える会社にしたいと思っています。
僕がいなくても、ブルーバードピクチャーズとして判断できる会社にしたい
目標は、僕のコピーをつくることではありません。
むしろ、僕とは違う考え方を持っている人の方がいいと思っています。
僕が気づかないことに気づく。
僕とは違う提案をする。
クライアントやスタッフとも、自分なりの関係をつくる。
そしていつか、
「若月さんに聞かなくても、この人に相談すれば大丈夫」
とクライアントに思ってもらえる。
そうなったら、会社としてかなり強くなれると思っています。
僕一人が全部判断する会社ではなく、
会社の中に、企画し、判断し、プロジェクトを前に進められる人が何人かいる。
その人たちが外部の専門家とチームを組みながら、仕事をつくっていく。
ブルーバードピクチャーズを、そんな会社にしていきたいと思っています。
そして、その先にはもう少しやってみたいことがある
これはまだ、すべてが決まっている話ではありません。
ただ、これから会社として挑戦してみたいことも少しずつ見えてきました。
今までは、テレビショッピング番組を作って納品する仕事が中心でした。
これからは、その番組を作って終わりではなく、
「放送した結果、どうだったのか」
「次はどんな企画にしたらもっと届くのか」
「テレビ以外の場所なら、どう伝えればいいのか」
まで考える仕事を増やしていきたいと思っています。
テレビショッピングで培ってきた、
商品を理解し、誰に何を伝えるかを決め、相手が理解しやすい順番に整理し、行動につなげる。
この考え方は、テレビだけに使えるものではないかもしれません。
YouTubeやWeb動画、SNSなどにも、応用できる可能性があります。
もちろん、本当に同じように成果が出るのかは、これから試していかなければ分かりません。
だから今は、「こうなります」と言える段階ではありません。
でも、テレビ通販という得意分野を大切にしながら、その経験を別の場所でも試してみたい。
そんなことを考えています。
今は、会社が変わり始めるところです
完成された組織に入りたい人にとっては、ブルーバードピクチャーズは少し違うかもしれません。
まだ最初の社員を採用しようとしているところです。
仕組みも、これからつくるものがあります。
僕自身も、今まで自分でやってきた仕事を、どう人に任せればいいのかを考えている途中です。
でも逆に言えば、
これからの会社の形を一緒につくれるタイミングでもあります。
最初は制作進行から。
その先で、自分で判断できる範囲を増やし、いつか企画を担う。
そして、僕一人ではできなかった仕事を、一緒に増やしていく。
今回の採用は、単に僕の仕事を減らすための採用ではありません。
社長が全部やる会社から、チームで企画を生み出す会社へ変わっていくための、最初の一歩だと思っています。
もし、その過程そのものを面白そうだと思ってもらえたら、ぜひ一度お話しできればと思います。