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急成長スタートアップ3社のキーマンが語る! 今SaaSエンプラセールスのキャリアに飛び込む魅力とは【イベントレポート】

2022月6月29日(水)、oViceはSaaS企業におけるエンプラセールスキャリアの魅力を紐解くトークイベント、急成長スタートアップ3社のキーマンが語る〜今SaaSエンプラセールスのキャリアに飛び込む魅力とは〜を開催しました。

登壇者は、2021年10月にエンタープライズ専門部隊を立ち上げ、マネージャを務める株式会社SUPER STUDIOの赤木俊介さん、2020年に2人目のセールスとして入社し、VP of Sales & Marketing を務める株式会社カミナシの富澤仁さん、創業期に入社しJapan Biz Headとして事業統括の役割を担うoVice株式会社の重神咲也の3名。

今回は、イベントの内容を一部抜粋してお届けしたいと思います!

SaaSエンプラセールスにおける、「キャリアの魅力とやりがい」「活かせるスキル・経験」「活躍する人の特徴」とは。3名の話から紐解きます。

登壇者

株式会社SUPER STUDIO Account execution Group Enterprise Sales Unit Manager
赤木 俊介 氏
新卒でWebサービス運営企業にSEとして入社し、社内向けポータルサイト製品の導入プロジェクトを経験。2016年セールスとしてEC業界へ転向し、大手企業のECサイト立ち上げに複数関わり、2020年にSUPER STUDIOへジョイン。フィールドセールス部門をけん引しながら、2021年10月にエンタープライズ専門部隊を立ち上げ、現在はマネージャを務めている。
株式会社カミナシ VP of Sales&Marketing
富澤 仁 氏
2010年 青山学院大学 国際政治経済学部 卒業。新卒で帝人ファーマ株式会社へ入社し、医薬品事業においてMRとして5年間従事。2015年株式会社エス・エム・エス入社後、介護業界向けの教育関連の新規事業で拠点責任者を担当。その後、求人広告事業においてインサイドセールスやB2Bマーケの立ち上げ・マネジメントを経験。2020年株式会社カミナシに入社し、現在 VP of Sales & Marketing としてチームビルディングに奮闘中。
oVice株式会社 Japan Biz Head
重神 咲也
神戸大学を1年休学中にHTML、CSS、PHPを使ったWeb制作を開始。 その後、東南アジアやオーストラリアを放浪しながら、シーシャ店のキュレーションサービスや、結婚式のご祝儀決済サービスのフロントエンドを担当。 語学学習サービスを展開する企業でデータ分析を経験したのち、創業期のoViceと出会う。現在はJapan Biz Headとして、事業統括の役割を担う。

三者三様のエンプラセールス組織

モデレーター:まずは、各社のサービス紹介も含め、エンプラセールス部門の役割を簡単に教えてください。

SUPER STUDIO・赤木氏(以下:赤木):SUPER STUDIOは、スタートアップから大企業まで、あらゆるビジネスのEC化を支援するECプラットフォーム『ecforce』を展開しています。エンタープライズ専門部隊は、大手企業のビジネスをEC化するにあたって必要な、データ統合や運用なども含む大きなシステムの提案を担っているんです。

カミナシ・富澤氏(以下:富澤):カミナシは食品工場や飲食店、スーパー、ホテルなどのペーパーレス化・デジタル化を推進しています。マニュアル・チェックリストの作成や業務改善のサポートが可能です。業界によって現場の仕事内容は違うので、事前にしっかりとヒヤリングを行い、お客様にあった活用方法を提案しています。事業戦略において重要な役割を担うのがエンプラ部門です。

oVice・重神:oViceはバーチャル上のオフィス空間です。リモートワークでも、同じ場所で働いているようなコミュニケーション体験を実現し、現在、6万人以上の方が毎日出社しています。エンプラ部門は、コロナ禍で急増した大手企業のリードに対応するために立ち上げました。現在は、アウトバウンドセールスにも力を入れるため、ターゲットの選定を行うなど、組織の作り替えを行っています。

エンプラセールスの魅力

モデレーター:ありがとうございます。では、早速テーマに入っていきましょう。エンプラセールスの仕事の魅力を教えていただけますか。

赤木:エンプラセールス部門は、経営層の近くで仕事ができるのが魅力です。弊社の場合、部門を立ち上げたばかりなので、製品、システムなど他部門のリーダー陣や経営陣と一緒に、案件の進め方を議論しています。ノウハウや考え方を学べるいい機会なんです。

富澤:カミナシでも社長や事業責任者、PMM(プロダクトマーケティングマネージャー)と一緒に提案に行く機会がよくあります。単なる営業ではなく、事業のことを考えながら「高い視座で働ける」というのがポイントではないでしょうか。

重神:3社とも状況は近いですね。oViceも全社単位で、部門の立ち上げをしています。打ち合わせには社長や役員、部門長も参加するので、スピード感を持った意思決定が可能です。試したい施策をすぐに実行し、PDCAを早く回せるのが魅力だと思います。

モデレーター:ありがとうございます。他部門との連携も多いと思うのですが、工夫されていることはありますか?

赤木:SUPER STUDIOでは、営業の早い段階からPMや製品部門のメンバーに入ってもらうことがあります。最善の結果を出すためにどんなチームでどんな進め方をするか、案件ごとに考えているんです。

富澤:他部門とうまく合意形成をするためには、部分最適ではなく全体最適を考えられる組織カルチャーを育てておくことが必要です。また、部署の人のタイプに合わせて論理的に説明したり背景を丁寧に話したりと、コミュニケーションのとり方を調整することも求められます。

(各社が考えるエンプラセールスの仕事の魅力)

エンプラセールスに求められる「提案力」

モデレーター:組織作り、コミュニケーションにおいての学びが多そうですね。クライアントと関わることで、どんな経験を積めるのでしょうか。

赤木大手企業のビジネスや業務フローを深く学べます。大手になればなるほど、ツールに対する細かな条件が出てくるんです。それを機能追加で対応するか、お客様の業務フローの変更で対応するか、適切な判断をするには、高いレベルのビジネス理解が必要になります。

富澤:おっしゃる通り、ビジネス理解を土台としたロジカルな提案は必須ですね。そこにもうひとつ付け加えるなら、クライアント社内のステークホルダーを巻き込むためには、エモーショナルさも必要だと思います。「論理と情理」の両方を使ってアカウントプランを作成し、キーマンにアプローチする。そんな本質的かつ希少性の高い経験をできるのは、エンプラならではです。

モデレーター:「ロジカルな提案」という話が出ましたが、新しいサービスのROI(費用対効果)を説明するのは、なかなか難しいことだと思います。どんなコミュニケーションをとられているんでしょうか。

重神:最初の頃はデータも実績もないので、ビジョンや思想を伝えるしかありませんでした。「リモートワークの普及に伴い、oViceが必要になる」という感じで営業していた記憶があります。数字がない分、プロダクトロードマップを公開してこまかく進捗を発信し、信頼してもらえるように努めていました。

富澤:我々も近いです。カミナシのサービスは、会社の中だと品質管理の領域。そもそも、ROIが証明しづらいんです。ですから、費用対効果の話をするよりは、お客様のなりたい姿(=To Be)を握って、現状とのGAPの解決策としてサービスを提案していました。

赤木:ROIの説明が難しいのは一緒なんですが、なるべく相対する担当者によってカスタマイズするのは意識していますね。経営層やビジネス部門に対しては、なるべく数値的なシミュレーションを伝える。ITやシステム部門に対しては、システム連携の簡単さ、セキュリティーの盤石さを伝えるなど、毛色を変えているんです。

エンプラセールスで活躍しやすい人、しづらい人

モデレーター:仕事の難しさ、面白さがわかってきました。そんなエンプラセールスで、活躍しやすい人はどんな人でしょうか?

富澤「顧客側の立場に立てる人」です。購買側の理論を理解できていると、意思決定の複雑さやステークホルダーの多様さ、時々ある組織の非合理な選択など、クライアントの背景を想像できる。B2Bの場合、会社としてサービスの購買体験をしたことがある人は強いと思います。裏側の業務や運営側の気持ちを想像できれば、必要な知識を習得するのも早くなり、何よりやっていて楽しいでしょう。

モデレーター:顧客の解像度が高い人ですね。マインド面ではいかがですか?

重神:活躍する人に共通するのは「オーナーシップ」です。忙しい経営層や他部署をなんとしてでも動かして、プロジェクトを進める覚悟が必要。オーナーシップがあればあるほど任される範囲も広くなり、成長機会も得やすくなるでしょう。

モデレーター:逆に、あまり向かないのはどんな人ですか?

赤木:絶対にそうだとは言いませんが、短期的に成果を得たい人、とにかく行動して案件数を増やしたい人は、スタートアップや中小企業向けのセールスが向いているかもしれませんね。大企業を相手にすると、どうしても一つひとつの案件は大きく、腰を据えて取り組まなきゃいけないので。

富澤:たしかに、長期思考は大切だと思います。エンプラの場合、リードタイムは半年〜1年くらい。長期的に企業に寄り添いたい人にはピッタリだと思います。

社内外から喜ばれる、やりがいのある仕事

モデレーター:まとめると、購買の背景を想像でき、長期的にオーナーシップを持って仕事を進められる人ということですね。ありがとうございました。では、最後にエンプラセールスの仕事のやりがいを聞かせてください。

赤木:SaaSのECプラットフォームで大手企業の基幹システムとデータ連携を実施しながらECサイトを立ち上げるプロジェクトに取り組んでいるところが他にないので、業界に新しい風穴をあけるチャレンジができることにワクワクします。さらに、大手企業に限りませんが、お客様とひとつのチームになって、最高のシステムを作り上げるプロセスはやっぱり面白い。ローンチしたECを使って、自らクライアントさんの商品を購入し、「今、買いました!」と報告できる瞬間は、本当に感動しますよ。

富澤:僕が感じているエンプラセールスのやりがいは、受注した時の社内の盛り上がりです。エンプラの受注は売上も大きいので、組織にモメンタムが生まれる。そういう意味では象徴的な部門であり、やりがいと責任感を感じられます。

モデレーター:大きなプロジェクトだからこそ、無事にゴールした時の喜びは大きそうですね。本日は、お話を聞かせていただきありがとうございました。

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