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高速思考&話せるエンジニアになる?高速フレームワーク「デザインスプリント」の中身に迫る

ラジコードでは、社員が成長できるフレームワークの一つとして「デザインスプリント」を定期開催しています。これはGoogleで開発された課題解決・サービス開発メソッドで、新事業開発に関する知見をブラッシュアップするものです。

今回はデザインスプリントによって、「一体どんな視座が生まれたのか?」「それによって自分や社内に起こった変化はどういうものなのか?」をメンバーに伺いました!

Google提唱「デザインスプリント」を実践する意味

まず「デザインスプリント」とは、Googleで生まれたサービス開発・商品開発における失敗を防ぐための方法論です。新規サービス・商品が本当に売れるどうかを、販売前に仮説検証を行い、その確度を最大限に高めるものです。

このワークショップは意図的に速いペースで進められ、チームは数日のうちに複数のプロトタイピングとテストを行う必要があります。これは市場環境の移ろいが激しい現代において、数年もたたずに業界構造が大きく変化する背景に即して作られています。


>>デザインスプリント詳細はこちら

ラジコードでは、このデザインスプリントを約1ヶ月に1回、社内の取り組みとして行っています。常日頃よりクライアントと新規事業のディスカッションを行う機会の多いラジコードでは、いかに柔軟なアイデアを思考出来るかが重要です。その知見を日頃から養うため、デザインスプリントを通して新たな視座を身につけているのです。

次からは、デザインスプリントによって得られたもの、感じた変化などを伺いました。

1人の天才的なアイデアマンよりも、全員でアイデアを生み合意形成する

ー早速お聞きしたいのですが、デザインスプリントの良いところはどんな部分ですか?

池上:議題に関するディスカッションをメンバーとすることで、さまざまな視点やアイデアの知見が広がることです。新規事業開発に携わっていると、クライアントワークでアイデアを出さなければならない場面が多々あります。けれども、1人ではなかなか出てこないアイデアってありますよね。みんなでディスカッションすることで、自分では気づかないようなアイデアを知る良い機会になります!

ーデザインスプリントによって出たアイデアを仕事にも応用するのですか?

池上:そこで出たアイデアを仕事で活かすというよりは、アイデアの生み出し方がわかるという感覚です。デザインスプリントでは決められたフレームワークをもとにアイデア出しを行うため、「どうすればアイデアを出せるのか?」という視座が養われます。

石島:僕は単純に、クライアントワーク以外のことでみんなで集まってディスカッションする機会があることがいいと思っています。もちろん、プロジェクト単位で集まって会議することはあっても、それ以外で常に時間を作れるわけではないので。


(左から石島、俵、小寺)

ーそこで雑談とかもするんですか?

石島:そうですね。今日はワークが早く終わったので雑談してましたね!あとデザインスプリントではファシリテーター、タイムキーパー、意思決定者等の役割があるのですが、それを毎回別のメンバーが持ち回りで担当します。それらの経験が普段のクライアントワークの場でも活きていると思います。

ー普段の業務にも応用できるスキルなのですね。俵さんや瀬川さんはいかがですか?

俵:デザインスプリントを通して、自分の成長が感じられて楽しいなと思います。今回僕はプロジェクトリーダーという役割だったため、事前準備をしたり、どう進行しようか考えたりするので、そのプロセスを設計するのは大変でした。メンバーの意見を吸い上げつつどう方向性を合わせていくか、テンポよくディスカッションできる雰囲気づくりにはどうしたらいいか、そんなことを考えながらやりました。

瀬川:僕の場合、そもそもこういったワークショップ形式のものを経験したことがないので、正直最初は大変でしたね。けれどワークをこなすうちに、考え方のフレームワークが身についていくのがわかります。あと自分では1つのアイデアだったものが、メンバーの知恵が加わったことにより10倍、20倍にもなっていくのが感じられます。

ーメンバーの数だけ沢山のアイデアが生まれるというわけですね。

小寺:対話を通して新しいアイデアが生まれるのは楽しいですよね。日々の業務においてサービスの課題解決を考える場面で必要なことです。もちろん1人の天才的なアイデアマンがいたらいいのかもしれないけれど、属人化しがちなためラジコードでそれは目指していません。それよりも、こうしてチーム全体で知恵を出し考えること自体が、重要な営みだと思っています。プロセスを踏みながら合意形成すれば、ゴールにたどり着ける。言い換えれば、属人化した個人のアイデアや成功体験を最適化してメンバーに再分配するプロセスが重要だと考えています。


(デザインスプリントの様子。リモートワークが主流となった今、オンラインホワイトボードを用いてディスカッションしている)

新しい取り組みは柔軟に取り入れ、浸透させる

ー逆に、デザインスプリントをやっていて大変だなと感じる点はありますか?

石島:このデザインスプリントは、昨年小寺さんと私が外部セミナーを受けて、その後社内で実践することになりました。最初は2人以外誰もデザインスプリントを知らないので、どう社内に浸透させるか考えるのが大変でしたね。”まずは一回やってみましょう”そんな所からのスタートでした。

ー新しいことを社内に導入するには、はじめの一歩が重要ですよね。社内に浸透させるために工夫した点はどんなところですか?

石島:まずは自分がやってメンバーへ見せることです。企画してスケジュールを組んで実行するまでの流れをみせる。その上で、次回からは他のメンバーにも企画段階から携わってもらえるよう徐々に自分達から切り離していきます。そうすることで、メンバーも自分事化しやすくなります。ただ注意すべき点は、スムーズに運営に携われるようきちんと誘導してあげることです。

ー今回、俵さんと池上さんが進行の舵取りをされてました。いかがでしたか?

池上:準備をする点は大変でしたが、より自分事化するきっかけになりました。またあくまで社内のワークショップなので、さまざまなチャレンジを柔軟にトライできるのは良いことですね。結果、自分の能力値もより上がっていく気がします。


(左から瀬川、池上)

俵:デザインスプリントでは、STEP1からSTEP5まで段階を追って議論していきます。各STEPが終了するごとに必ず合意形成を行うのですが、上手く議論が出来ていないと意思決定の場面で迷うことがあります。そうすると例えば「あれ、もう一回STEP1をやり直した方がいいよね」となるので、メンバーで立ち返って議論する場面もあります。その作業は大変ですが、そうすることで具体的な道すじを立てられるようになります。

エッセンシャル思考によって、最小の時間で最大の成果を出す

ーデザインスプリントを通して、変わったなと感じる点はどんなとことですか?

瀬川:僕の場合、実際クライアントとお話する中で「デザインスプリントで経験したこの場面に当てはまりそうじゃないかな」と思考を巡らせるようになりました。その上で「こういった解決方法があるんじゃないですか?」と提案する機会も増えました。

俵:クライアントとのミーティングの場において、より落ち着いてファシリテーション出来るようになったと思います。やっぱり普段やらないことをいきなり本番でできる訳はないので、そこはデザインスプリントが良い練習の場になっています。

ーエンジニアさんって、そもそもミーティングの場でファシリテーションしたり発言したりするイメージが正直ないです。ラジコードではクライアントと議論する場面が多いのですか?

石島:そうですね。ラジコードの場合、新規機能追加等のディスカッションを常日頃からやることが多いので、そういった場面で積極的に発言することはとても重要ですね。

小寺:基本的にエンジニアのロールとしてサービスに関するアイデアを出して、合意形成することは、日々の業務においてあまりないと思います。ただ僕らの仕事は、クライアントとのミーティングの場が最重要業務です。他でどんなにいい仕事をしたとしても、こちらの伝えたい事が相手にきちんと伝えられなかったら価値を成しません。そのため、こうしたワークを通して思考力や合意形成する力を鍛えています。

ーデザインスプリントを通して、組織全体のスキルが向上しているように感じますね!

小寺:そうですね。あと池上さんもおっしゃってましたが、あくまで社内チャレンジの場でもあるので、どんな斬新なアイデアもウェルカムという空気感は大切にしています。また個人的にこういうフレームワークや方法論が好きなので、エンジニアリングスキルに限らずコラボレーションスキルを磨くことができる施策は積極的に社内で取り入れたいです。そうすることで、一人一人が色んな角度から思考できるエンジニアに成長していければいいなと思います。

ーありがとうございました!

今回は、「デザインスプリント」に即して社員の成長を加速させる取り組みについてお話を伺いました!実際私もワークに参加させてもらいましたが、毎回スピーディに合意形成をするプロセスが印象的でした。ディスカッションの場では、一定の緊張感を持たせつつも、いかなる意見も否定・非難しない雰囲気に”ラジコードらしさ”を感じました。これを続けていたら、たしかに斬新なアイデアも生まれるかも!?

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