目次
1.なぜ“リアル課題”なの?
2.6か月の新人研修の流れ
3.“リアル課題”で何をやるの?
4.成果物(設計書)の一部を公開!
5.“リアル課題”実施後の感想
1.なぜ“リアル課題”なの?
「所詮研修でしょ?」──その固定観念を打ち破ります
当社の新人研修では、実在の老舗和菓子企業が抱える経営課題をそのまま疑似プロジェクトに落とし込み、さらに最先端の生成AIを駆使して解決策を探ります。
取り扱う企業データ、業務フロー、財務数値、そして悩みのタネ――すべてがリアル。机上の空論では終わりません。ここでは、本物のビジネス思考、現場レベルの課題解決力が求められます。
なぜ「リアル課題」にこだわるのか——それは、受講者のモチベーションに深く関係しています。
「どうせ研修だから」「本番じゃないし」といった意識があると、受講者がどこまで真剣に取り組むべきか分からなくなり、本来の学びの意義や熱量が薄れてしまいます。曖昧な環境では、学びもまた曖昧になってしまうのです。
だからこそ、私たちは“リアル”を追求しました。
2.6か月の新人研修の流れ
フェーズ1:全員で基本的なIT技術やビジネススキルを学びます
フェーズ2:全員で配属に向けてIT技術の応用を学びます
フェーズ3:配属先ごとに、配属先に合わせた発展的な技術を学びます
上記の仕上げとなるのがリアル課題研修です。培ったマインド・技術を駆使して挑む高難度の研修となっています。インフラ関係の配属先の場合は、インフラチームとして、開発関係の配属先の場合は開発チームとして皆で一つのプロジェクトで実施します。
この高難度研修を実現させるのはやはり生成AIです。研修全体を通して全面的に生成AIの利用を推奨しています。ChatGPTなどのLLMはもちろん。Figmaやイルシル・Dify・Notion・Canvaなどの様々なAIツールの利用を研修を通して学びます。
3.“リアル課題”で何をやるの?
顧客は山形に実在する老舗の和菓子企業。苺大福が有名な企業は一つ悩みがありました。
それは「オンラインの売り上げが少ない!」。Instagramで定期更新もしているし、PR活動もしてるのにどうして?
そんな企業の悩みをITで解決すべく、新入社員が立ち上がります。課題はなんなのか、何をすれば解決するのか。顧客(講師役)とアポイントを取り、お互いに本気で議論します!戦略コンサルから実装・納品まですべてを2か月弱で走り抜けます!
提案 ⇒ 要件定義 ⇒ 基本設計 ⇒ 詳細設計 ⇒ テスト ⇒納品
2024年度は和菓子のECサイトの構築し、ブランド認知力を向上させることを提案しました。
4.成果物(設計書)の一部を公開!
昨年度の新入社員は以下のようなものを作成しました!
figmaを利用した画面のモックアップになります。和菓子の魅力が伝わるようにアニメーションの工夫や、企業の魅力がわかるようなコピーライトがちりばめられています。
また、最近のホームページですと、よく右下にAIチャットボットが実装されていますよね? 新入社員たちも実装しました! 以下はDifyを利用したAIチャットボットもサイト上に実装しています。
また、インフラチームはAWSによるインフラ設計をしました!
死活監視や冗長構成・セキュリティ設計をしっかりAWSのサービスを利用して実現しています!
5.“リアル課題”実施後の感想
「リアルだからやる気が出ました!」
そんな声が多かったです。どうしてもこういった疑似プロジェクトは研修だからという逃げが出てきてしまうのですが、それを極力減らしたことは、彼らの成長につながったと実感しています。
最後にみんなでその企業の和菓子を食べたのですが、とてもおいしかったです!
わたしの財布が軽くなったのと引き換えに……