事業再生アドバイザリーの山下と申します。
2022年9月に銀行からの転職で入社し、約3年間再生業務に従事しています。
1. 今まで何をしてきたか(自己紹介)
高校までを地元静岡で過ごし、大学は東京の大学を卒業しました。
大学卒業後、「企業をファイナンスの面からサポートしたい」×「生まれ育った地元静岡の活性化に貢献したい」という思いから静岡銀行に入行し、 計4年5か月勤務しました。
銀行では研修期間、リテール営業、住宅ローン営業を各半年間、法人営業に約3年間従事しました。
リテール営業では保険や投資信託の営業、住宅ローン営業ではローンや火災保険等の営業、法人営業では売上高30億円くらいまでの企業を担当し、融資やビジネスマッチングの提案、新規先の開拓、リスケ先の管理、行内稟議の作成等を行っており、幅広い業務を経験しました。
多くの経営者と出会い、様々な話をすることができて楽しかったですし、充実した銀行員生活を送れていたと思います。
2. どうしてLBPに入社しようと思ったか?
端的にいうと、自らの力で企業の課題を解決できるようになりたいと思ったからです。
私が銀行で法人営業担当になったのが2019年の秋でした。その後まもなく、新型コロナウイルスが蔓延し、多くの企業が業績不振となってしまうのを間近で見ていました。なんとかクライアントの力になりたいと思っている一方で、自分を頼ってくれた企業に対して、融資謝絶や金利引き上げをしなければいけないことも何度も経験しており、やるせない思いを抱いていました。
さらにその中で、「そういったクライアントに対して、ファイナンス以外の面でも力になりたいという思い」と、「銀行員として経験も浅く、経営改善のコンサルティング能力に乏しい当時の私」でギャップができていることも感じていました。それらの経験と思いから、
・もっと企業に入りこんで本質的に課題を解決できる仕事がしたい
・その中で自らもスキルを身につけたい
と思い、転職先を探しました。
その中で、事業再生という多方面への知識が求められる業界で、現場常駐でクライアントに徹底的に向き合うことを基本としているLBPであれば、上記のことを成し遂げられると思い入社しました。
3. LBPに入社してみてギャップはあるか?
悪い意味でのギャップはなかったです。
選考を通じて、エージェントの方やLBPのパートナーの方からも「LBPはかなりハードワークだよ」と言われていたので、そこに対してのギャップはなかったです。逆に、案件に対して一切妥協せずにDDや計画策定支援を行うことで、ここまで会社に入り込んでやるのかと驚きました。
また、コンサルティング会社というと個々でやるというイメージが強かったのですが、LBPはチームでやっている感覚が強いと感じています。初期の案件では、財務分析のスキルやスピード感についていけず不安になることもありましたが、業務で分からないことを質問すると、皆さん多忙な中でも時間を割いて丁寧なアドバイスをしてくれました。未経験で入社した中で、皆さんには今でも本当にお世話になっています。
LBPのメンバーでゴルフしたときの写真です。ゴルフの時は年齢関わらず、真剣勝負です。
4. 現在の業務、おもしろさ(苦しかったこと、嬉しかったこと)
LBPでの事業再生の面白さは、現場でクライアントとともに現状を理解し、会社の将来を考えていけることであると思っています。
また、案件が終わった後などに、クライアントから感謝の言葉をいただいた時には、この仕事をしていて良かったなと、やりがいを感じます。
特に印象に残っているのは、コロナ禍等で業績が低迷してしまい過剰債務に陥った製造業の案件です。DDや計画策定では、膨大な紙ベースの資料の集計が必要になるなど大変苦労しましたが、金融機関からの再生計画同意後に社長から「おかげさまで、これからの会社の道筋をつくることができました。これからも会社一丸となって頑張っていきます。」という感謝の言葉をいただいた時は、心の底から報われた思いですし、非常に達成感を感じることができました。
その土地の惜しいものが食べられることも、現場常駐だからこそ味わえる醍醐味です。
事業再生の業務を行う上で、財務会計や法律など幅広い知だけでなく、ExcelやPowerPointなどのスキルが必要となります。
入社当初は、1枚のレポートを作成するのに相当な時間を要していました。また時間をかけて作成したレポートを先輩方に修正いただいて跡形も無くなったときは、非常に悔しい思いをしましたが、今では良い思い出です。
それでも、3年間続けていく中で、財務会計や事業再生に通ずるコンサルティングスキルが身に付いてきているのを実感していますし、今後も継続して自己研鑽していきたいと思っています。当初の転職の軸であった「企業に入り込んだ本質的な課題解決」と「自らのスキルアップ」という目的も少しずつ達成できていると感じています。
私自身は、今期からスペシャルシチュエーション部に在籍しており、自力再生が様々な要因で困難な企業のスポンサー探索や事業財務DDを主に担当しています。このステージの企業は一つの間違いや遅れが致命的となるため、気を引き締めて取り組んでいます。
事業再生の現場は泥臭く大変なシーンもありますが、これからもクライアントに向き合って頑張っていきたいと考えています。
最後に、本稿を読んでくださった方が、少しでも事業再生に興味も持ったり、キャリアの参考となれば幸いです。