日本橋ショールームは、お客様に当社のホームステージングを実際にご覧いただきながら商談したり、実際のお宅での作業を想定したホームステージャー（実際にお客様のお宅に伺ってホームステージングを実施するスタッフ）の研修や懇親会、メディアの取材を受ける場所として、気分転換にサテライトオフィス的に使用するなど、幅広く活用しています。

それでは早速、ショールームの設えを見ていきましょう！

「満たされた日常」をテーマに、ラグジュアリー且つリラックスした空間へ

ホームステージングをする際、まず物件の情報から購入者層のペルソナを想定し、テーマを決めていきます。

今回の物件（ショールーム）があるのは日本橋、「水天宮前」駅徒歩3分の立地で、駅周辺にはタワーマンションなども立ち並び、高級感溢れる雰囲気。ペルソナは、30代のDINKs（夫婦のみの世帯）で互いに仕事を持ち、世帯年収2500万円の設定としました。

このように物件の価格帯や立地、間取りからペルソナやテーマを考えてプランニングしますが、実際のお仕事では不動産会社から提供されたペルソナやテーマに沿ってプランニングを行うこともあります。

ここからは、当社のエグゼクティブクリエイティブディレクター氏家さんのコメントと共にお届けしていきます！

話を聞いたのはこんな人

株式会社サマンサ・ホームステージング
執行役員兼エグゼクティブ・クリエイティブディレクター
氏家萌（Ujiie Moe）
インテリアコーディネーター資格取得後、輸入家具・オーダー家具店の店長として勤務。その後、建材メーカーにて窓・建具・室内装飾・外構の企画提案業、リノベーション会社での店舗デザイン、大手ディベロッパーでのコーディネーター業を経て、フリーランスに転身し個人宅やモデルルームのインテリアコーディネートを手掛ける。
現在は、株式会社サマンサ・ホームステージングの執行役員と、年間1,200 件以上の空室ホームステージングを提供するプランナー部門のマネージメントを兼務する他、空間設計の総合プロデューサーとして個人邸から商業施設まで幅広く手掛ける。

ー　ショールームの入れ替えは社内コンペ形式で行ったのですよね？

氏家）はい。サマンサ・ホームステージングでは、プランナーのレベルアップの為に、国内外の家具・インテリアの展示会の視察や研修、勉強会などを行っていて、その一環として、今回はコンペ形式の勉強会を行いました。

コンペと言っても競い合うことが目的ではなく、プランナー全員がショールームという同じ空間のプランニングをし、それぞれのプランやプレゼン手法を学び合ったり、さらにクオリティを高めるためのフィードバックを行ったりしました。

前回のショールーム入れ替えの様子はコチラ

ー　今回選ばれたプランもとても素敵ですが、このプランを選んだ理由を教えてください

氏家）今回選ばれたプランナーの提案は、物件の立地調査からインテリアのトレンド、カラー選定など、プランニングの理由が明確で説得力のある内容でした。

ソファーのブークレ生地や、全体的に丸みのあるシルエットでまとめられた家具セレクトは現在のトレンドを反映していて、今年の「ミラノサローネ（世界最大規模の家具見本市）」視察での体感を存分に生かしてほしいと思いました。

ミラノサローネの視察レポートはコチラ

また、ショールームはコンパクトなスペースなので、ダイニングテーブルにガラス素材を選んで圧迫感を軽減したり、サイズ調整ができるローテーブルを選んだりと、空間の対しての魅せ方が考えられていたこともポイントのひとつでした。

ー　どのようなポイントをフィードバックしましたか？

氏家）今回は「満たされた日常」をテーマに高級感を押し出すインテリアですので、より華やかになるよう全体的に少しアイテムを増やすようにお伝えしました。

例えば、鏡の下にコンソールを設置して小物を置いたり、ラウンジチェア後ろの壁に何もないと寂しいので、目線の位置にアートやオブジェなどを飾り立体感を出してみましょうなど。

ダイニング側の壁のデコレーションも、当初は20cmほどの小さなアートを並べるプランでしたが、壁の面積に対してのバランスを考慮してサイズ感をアップするようにアドバイスしました。

また、通常のホームステージングでは、ダイニングテーブルの上にお皿やワイングラスなどでテーブルコーディネートをするのですが、置くものが平らなアイテムだけだと見栄えが作れないため、高さのある花瓶やオブジェを選定して（高さの違う3つの点でまとめるとバランスよくまとまります）中央にまとめるスタイルを提案しました。