金田 美幸/COO
上智大学外国語学部卒。株式会社リクルートにて不動産デベロッパー向け広告営業(通期表彰3回)、新規事業開発室 金融事業セールス部門立ち上げ(通期MVP受賞)。SaaS事業におけるアライアンス立ち上げを経てパートナープロップCOO就任。
「見えない」を解決するシステムがない。後の起業につながる、大きな課題との出会い
ーー 金田さん、本日はお時間いただきありがとうございます。まずは、これまでのキャリアについて教えていただけますか?
はい、2014年に現:株式会社リクルート(当時:株式会社リクルート住まいカンパニー)に新卒で入社し、マンションデベロッパー向けの広告営業で、1社から数億〜数十億円規模のご期待をいただくような営業を経験しました。
同じ業務を続けていく中で、挑戦の幅が減っていると楽しく仕事ができないと自分の性格に気づいたことが大きかったです。マンションデベロッパー向けの営業はやりがいもありましたが、次のステップとして社内での新しい挑戦を求めるようになりました。
新規事業に携わってみたかったこともあり、リクルートの社内転職制度を使って、新規事業開発室の金融部門へ異動しました。そこは社内ベンチャーのような小規模な環境で、金融事業の営業組織立ち上げを行いました。非常に充実した日々を過ごしていましたが、サービスが別部門と統合していく状況になり、私含む多くのメンバーが統合先の部門へ異動することになりました。
ーー 次の挑戦とは、どのようなものだったのでしょうか?
異動先はリクルート内の新規事業である SaaS 事業部で、アライアンスチームの立ち上げを行いました。アライアンス業務は初めての挑戦で、Airペイや Airリザーブといった複数のサービスをアライアンス先と協力して拡販するという内容でした。
チーム構成としてはシニアメンバーを中心、新卒メンバーも2人いて、私自身も中堅メンバーとして戦略をリードする役割を担っていました。ちなみに、この新卒メンバーのひとりが、のちにパートナープロップを共同創業する井上です。メンバー全員の経験やスキルが異なる中で、成果を創出できるようにプロジェクトを進めるのは大変でした。
この時にアライアンス先の見える化の課題にも直面しました。リクルートという後ろ盾があるため、アライアンス契約自体は出来るのですが、その後の受注に繋がらない。アライアンス先には渉外担当者を通じて、交渉、ヒアリングを重ねても先方の状況が分からないため次の戦略を具体で立てることができない。それを解決するシステムを当時探しましたが、見つけられず色んなツールを使って見える化の試行錯誤をしていました。この経験が、後にパートナープロップの立ち上げに繋がる大きなきっかけとなりました。
目指すはユニコーン、上場は通過点。PRMをアジアのスタンダードにする壮大な挑戦
ーーパートナープロップの立ち上げについて詳しく教えてください。どのような経緯で関わることになったのですか?
育休中にアライアンスチームで一緒だった井上とランチをしていたときに、以前一緒に探したけど見つからなかったアライアンスに関するPRMというシステムを海外のリサーチで見つけて、日本にないからやりたいこと、また「よければ一緒にこのPRM事業をやりませんか?」と誘われたのが始まりでした。当初は育休を取っていた真っ只中でしたし、コミットしきるのも難しかったので、副業的な立ち位置で関わるつもりだったので1年半くらい進めていて。ある日、投資家と話せるイベントに井上と一緒に参加したことが転機になりました。
イベントで複数の投資家と話す中で、投資先として興味を持っていただけていることを実感しました。そしてイベント終了時に井上から「すぐに投資を受けてリクルートを辞める」「今投資をうけなかったら経営者としての判断ミスになる」という話をされました。
そしてさらに、「僕は辞めます!でも美幸さんにはご家庭・子供もいて、人生を左右するので、もちろん一緒にやりたいですが、リクルートを辞めてとは言えないです」とも言われました(笑)
正直、あまりの急展開で混乱していましたが、それがパートナープロップの創業に正式にフルコミットすることを選んだきっかけになりました。
ーーそんな金田さんがキャリアを選ぶ際に大切にしていることは何でしょうか?
「人」と「成長」です。自分よりもずっと優秀な人たちと働き、日々自分ができないことに向き合うことです。この2つがあれば楽しいと感じます。そして、パートナープロップにコミットする決断ができたのも、その2つがあると思ったからでした。
そうは言っても、子供もまだ1歳で保育園からの呼び出しも多くプライベート面でも懸念もありましたし、急だったのでまだリクルートでやりたいこともありました。リクルートを卒業した先輩たちに、「リクルートは出戻りもウェルカムな会社だからいざとなったら戻ればいいじゃない」と後押しをいただき、それもそうだなと、人生の転機がきたと思って大胆にチャレンジをする意思決定をしました。
ーーパートナープロップの今後の目標について教えてください。
PRMを日本、アジアで普及し、パートナービジネスを通じてより成功する企業や売上を上げていける企業を増やしていきたいと思います。その世界をつくっていくには影響力のある企業になっていく必要があるので、将来的には上場、さらにはユニコーン企業に育てることを目指しています。上場はあくまで通過点で、その先にある大きな成長を見据えています。また、名もなきスタートアップの弊社を信じていただき投資を受けたからには、顧客、投資家など関わる方への恩返しをしたいとも思っています。そのためにはスピード感を持った事業運営が不可欠だと考えています。
私と井上とはお互いの強みが全く違います。井上は一次情報を取りまとめて次の展開を考えていくのが得意。私は、その一次情報取得や、一歩目の突破口を作って、それをもとに井上が情報を整理してスケールさせていく。そんな役割分担をしながら、事業成長のスピードを早めています。
ーー最後に、読者にメッセージをお願いします。
PRMの市場はこれから盛り上がっていく市場です。このフェーズならではの事業スピードは人生で経験することは貴重だと思っておりますし、やりたいと思う人に挑戦の機会を提供できる自信があります。パートナープロップはベンチャーなので整っていない環境ではありますが、日本のパートナービジネスをよくしていきたいという仲間が集まってきています。ぜひ、私たちと一緒に次の大きなステージで挑戦したいという方がいたらカジュアル面談の希望をお待ちしております!