ITの力を武器に、お客様の声に柔軟に応えられる企業へ!〈後編〉|株式会社ナリコマホールディングス システム部 部長 砂本 吉隆
「“ALL for ONE SPOON” 食の可能性をデジタルで広げ、『一さじの喜び』を届け続ける」
食事を通して人々に生きる喜びを届けるべく、高齢者福祉施設や医療機関向けに食事サービスを提供する、株式会社ナリコマホールディングス(以下、ナリコマ)。大阪府大阪市に本社を構え、関西を中心に成長を続け、この春からは東京拠点にも力を入れ、全国にサービスを拡大しています。
今回はナリコマ システム部 部長 砂本 吉隆のインタビューの後編。ナリコマの文化や魅力、将来の展望などについて、詳しく語ってもらいました。
※前編はこちら
なお記事の執筆には、株式会社ストーリーテラーズさんにご協力いただきました。
「他責にしない」組織文化と、「現場ドリブンのアジャイル」への進化![]()
砂本さんにはナリコマの文化を肌で感じた、忘れられないエピソードがあると話します。
「私の入社時は、基幹システムのメジャーバージョンアップデート対応の直前というタイミングでした。
リリースまで残りわずか1ヶ月だったにもかかわらず、タスクが山積みで。SIerのエンジニアだけでなく、社内の他のエンジニアもみんな一緒になって対応していました。連日、深夜まで作業していたのを覚えています」
こうした過密スケジュールは、エンジニアであれば経験がある人も多いもの。そんな中、砂本さんが驚いたのは、「切羽詰まった状況にもかかわらず、雰囲気がよかったこと」でした。
「私もSIer時代に納期に追われたことがあります。そのときは、お互いに責任を押し付け合うような、ぴりっとした雰囲気が流れていました。ところがナリコマでは、誰を責めるでもなく、自然と自分ごととして手を動かす空気があったんです。入社したばかりの自分も、10歳ほど年下の若手メンバーに教えてもらいながら手を動かしました。
緊張感はあるけれど、雰囲気がよかった。ナリコマは仕事を他責にせず、『自分の仕事』として考える人が多い。だから困難な局面も、自然とチームで乗り越えようとする。そこがこの会社のすごく良いところだと思います」
1年として同じ年がない。だから面白い!![]()
入社から約8年。砂本さんがナリコマで一貫して感じているのは「変化し続ける面白さ」です。
「去年と同じことを今年もやっているという感覚はまったくありません。むしろ毎年、『今年のミッションはこれ』と、新しいチャレンジが待っている。ベンチャー企業並みのスピード感があるんです」
しかし、それは同時に「自ら考え、動ける力」が求められる環境でもあります。
「変化が激しいからこそ、課題解決力と深い事業理解が求められます。そして、それをチームで成し遂げるための『自立したメンバーどうしの連携』も不可欠。単なるエンジニア集団ではなく、『事業に強いエンジニアチーム』である必要があると実感しています」
「便利だから」では通らない。IT投資に対する健全な目線![]()
DXを推進するナリコマ。しかし、すべてのメンバーが最初からITに前向きなわけではありません。
「『新しいツールを導入しよう』と提案しても、『本当に必要か?』『現場で使えるか?』と、慎重な視線が向けられることもよくあります」
しかしそれは、現場のメンバーたちが「過去の成功と失敗を自分たちで経験してきた」という背景があるからだと砂本さんは考えています。
「導入したからうまくいったもの、トライしてみたけれど止めたもの。その両方を現場が覚えている。その判断の積み重ねが、今の『健全な目利き』につながっているんです」
ITは「効率化」の道具ではなく、「価値を届ける」ための手段![]()
日々新しい取り組みにチャレンジし、進化し続けるナリコマ。その中で、砂本さんは「お客様の声に耳を傾けること」を大切にしていると言います。
「当社の事業は関西から始まりましたが、徐々に全国の広い範囲へサービスを拡大していっています。その中で、味の地域差や利用者の食の嗜好といった、これまで見えていなかったニーズが浮き彫りになってきました。
また、ご利用者様の多くは後期高齢者の方々ですが、今の70代はまだまだ肉も召し上がりますし、召し上がる量も多い。そのような方々が入居する施設では、薄味で和食メインの従来の高齢者向けの献立ではご満足いただけません。従来の一括大量生産では対応しきれない多様性に、どう応えるかが問われていると感じます」
しかし、これら全てのニーズに応えた食事をつくることは、想像以上に大きなハードルがあると言います。
「『関東向けには濃口しょうゆ、関西向けには薄口しょうゆ』などと、それぞれの希望に応えるには、実質別の料理を作るのと同じ手間がかかります。
工場の効率を上げるには、同じものを大量に作るのが最も合理的。ですが、会社が成長する中で、『こんな風に作ってほしい』というお声をさらにいただくようになりますし、私たちもそれに応えたい。しかし、工場の新設には数年単位の時間も莫大な費用もかかる。だからこそ、今あるリソースを最大限に活用するための工夫が求められています」
その工夫には、工場作業のオートメーション化や献立パターンを自動で最適化するAIだけでなく、厨房オペレーションを支える道具や仕組みの進化も含まれます。
「効率化というと、製造側の論理に聞こえがちですが、配送の検品作業にゼロタッチでのスキャンを取り入れるなど、厨房スタッフが高齢者や外国人だとしても、直感的に扱えるインターフェースを整えられたらいいですね。
『ナリコマと契約していると、どんどん便利になっていく』
そんなふうに思ってもらえる会社に進化していきたいです」
そんな未来を実現するため、これからも砂本さんはお客さまの声に耳を傾け、直接向き合う機会を持ち、部署の垣根を超えてサービスを作り上げていきます。
課題に一緒に向き合い、共につくるパートナーとして——。
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[執筆・校正・取材]株式会社ストーリーテラーズ 平澤 歩
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