まずは自己紹介をお願いします!
株式会社narrative プロダクト企画部 プロジェクトマネージャー「小井沼 桃」と申します。
出身は東京で、SHARP・大学助手・Panasonicを経て、2024年5月にnarrativeに入社しました。
担当業務としては、事業開発における企画であったり、進行プロジェクトの各種管理、その他にも各運営施設の管理業務を行っています。性格は楽観的な感じですかね。
趣味は旅行で国内外問わず、結構行っている方だと思います。読書も好きで、テレビの無い生活がかれこれ16年目。小説や雑誌といったアナログ媒体が基本的に好きです。なので、芸能人等のことは非常に疎いです(笑)
大学は多摩美術大学の生産デザイン学科プロダクトデザイン専攻でして、いわゆる工業デザイン分野の学科で4年間過ごしました。形あるものをデザインする学科で形状や素材だったり、カラーリングだったり、コンセプトの作り方からプレゼンの仕方まで、実際のデザイン業務を学ぶようなところでした。
ちなみに美大に行った理由としては、両親がデザイン関連の仕事をしていたことが大きく影響しています。それこそ色鉛筆がずらっと並んでるような環境で育ったので自然と興味を持ち、小学生の頃から図工や美術が大好きでした。
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どのような軸で就職活動を行っていましたか?
軸というより、大学内でのセオリーに従ったという感じでした。
どういうことかと言うと、プロダクトデザイン専攻生の就職先としては、自動車メーカーにデザイナーとして入社するのが一番の花形で、その次に家電メーカーのインハウスデザイナー。その他に文房具や服飾関係を取り扱う企業のデザイン部門に属する、というのが当時の就職セオリーだったんですね。
で、私はテクノロジーとは真逆のアナログが好きだったんですけど、一応SHARPを受けてみたんですよ。そうしたら、受かってしまって。正直、特別興味があったわけでもなかったんですが、合格をいただいたことで何か縁があるのかなと思って入ったという、ちょっとしょうもない始まりになります…(笑)
これまでの職歴を簡単に教えてください!
職歴としては、SHARPでプロダクトデザイナーを8年間、母校の研究室で大学助手を2年間、Panasonicでサービスデザイナー兼マネージャーを5年間。そして、narrativeに入社しました。
まず新卒入社したSHARPでは、いわゆる白物家電と呼ばれる製品の中で主に空調関係ですね。エアコンや空気清浄機、加湿器などのデザインを3年半。そこからB2B製品を担当する部署に異動して、お店で使うPOSレジやハンディターミナル(バーコードリーダー)のデザインを2年半ほどやりました。
その後はマレーシアに海外駐在となって、東南アジアモデルの家電製品のデザインと販促物のデザイン、また東南アジア各国のデザイン部門に対するコンサルティングをやっていました。ただ、SHARPが台湾メーカーの鴻海(ホンハイ)に買収されることが決まって、本来3年の海外駐在が1年半ほどで終了になっちゃったんですよ。
当時30歳前後だったと思うんですけど、マレーシアでの生活が刺激的だっただけに、帰国してからどこで何をしようかイメージが湧かなくて。そんな悩みを大学時代の教授に相談したら、「ちょうど社会人経験のある研究室スタッフを募集している」とお誘いを受けまして。
大学であれば様々な企業と関わりもありますし、デザイン教育にも興味がある。8年企業で働き、改めて大学という場所に属するのも悪くないかもしれない。それで一旦大学に転職したという感じでした。
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大学助手の仕事は、研究室の運営全般。教授のサポート、学生の制作サポートはもちろん、就職支援やオープンキャンパス等のイベント運営もしました。
大変だけど楽しい。そんな毎日でしたが、一応再就職も考えていました。というのも、大学助手は最大4年間の任期があり、仮に4年間過ごすと30歳半ばを迎えてしまう。そこからの再就職は年齢的にも経歴的にもイマイチだとは考えていて、2年目から再就職を考え始めていました。
そんな矢先、Panasonicで働いていたSHARP時代の先輩から「人を探してるんだけど今何してるの?」みたいな感じでお誘いを受けてまして、それがきっかけでPanasonicに転職しました。
Panasonicでは、防犯カメラや空港の入場ゲート等のハードウェアから、物流や流通のお客様に向けた業務を最適化するソリューションまで、法人向けの製品やサービスを取り扱う事業所で働いていました。お客様向けの提案ストーリーの構築や、提案書の作成、社内外での展示会のコンセプト検討やマテリアル制作。その他に、各ハードウェアにはそれを管理するソフトウェアがあるんですけど、そのソフトウェアのインターフェース部分。いわゆる使いやすさを左右するUIUXデザインの企画・設計を担当していました。
翌年に係長、3年目から課長になり、実際に手を動かすデザイン業務よりも人の教育であったり、部門のお金に関する仕事など、管理業務の比重が大きくなっていきました。ただ、そこから「本当にこのままで良いのだろうか?」と疑問を持つようになってしまい、narrativeへの転職に繋がっていきます。
narrativeへの入社理由を教えてください!
結論から言うと、本当に自分のやりたいことを突き詰めた結果ですね。
Panasonicでは、マネージャーとしてキャリアアップしていくことに面白味ややりがいを感じながらも、このまま今後も20年続けるのか、と考えた時に「これで良かったんだっけ?」と思ってしまったんですよ。
当時仕事は評価いただいていたし、待遇も良いし、業務内容や人間関係で苦しむようなこともない。だけど「もう一捻り人生にしても良いんじゃないか?」と、ずっと日本仕事百貨を見ていたんですね。そこでnarrativeを見つけた時に「良いかも」と直感的に思って。とりあえず話を聞いてみようと応募して、メンバーの方々と話ししていく中で、だんだんその気になったという感じでした。
一番共感したのは『文化財をまもる、いかす』というミッションのところ。これまで私はずっと新しいものを作り続けてきたわけですけど、別に新しいものを作ることだけがクリエイティブなことではない。歴史あるものを守ったり、多くの人にその魅力を伝えることも同等の価値のあることと思っていたので、そのミッションに惹かれたというのが大きいですかね。
あとメーカー時代の仕事はお客さんと距離が遠くて、自分が作ったものに対して直接意見を貰う機会もほとんど無かったんですよ。なんですけど、narrativeは自分たちで運営もやっているので、お客さんが常に目の前にいる。それこそフィードバックを日々受けて改善したり、工夫しながら新しいものを生み出しているわけで、手触り感のある仕事ができそうと思ったのも魅力の1つでしたね。
入社時の第一印象やギャップがあれば教えてください!
第一印象は、真面目な会社だと思いました。
一次面接が社長室長の浦山さん、最終面接が代表の大久保さんだったんですけど、二人とも割と淡々とお話される方でノリで仕事をする会社じゃないのはすぐに分かりました。
ギャップに関しては良くも悪くもなんですけど、「本当に自分たちで全てやっているんだな」と感じたこと。それこそ本社メンバーは宿泊施設や飲食店の経験者がいないんですよ。全員畑違いなのに宿泊施設を作って開業して運営して、なのにできている。
もちろん現場にはホテルの支配人をやってきた方など経験者がいるんですけど、それでもよくぞまあ未経験領域で上手く回しているなという感じが正直なところでした(笑)
現在どのような仕事を担当していますか?
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プロジェクトマネージャーとして、企画・運営・広報など多岐にわたる業務を担当しています。
まず企画フェーズでは「古民家等の物件を見つけ、ここで何をしよう」を考えます。どんなサービスであれば楽しいか、喜んでもらえるかを考えることはもちろん、事業として継続できる内容でなければならないので、右脳と左脳の両方を使いながら企画業務をやっていくのが主なところになってます。
その後の設計フェーズでは、全体のスケジュール管理をはじめ、オペレーションやお客様の導線を考えながらアイデアを出したり、建物の中に置く家具や備品といったインテリア関連の手配などをします。それと同時進行で公式サイトの制作、公式SNSアカウントの開設といった広報・PR業務で認知拡大に向けた準備をします。
そして開業後の運用フェーズになると、現場スタッフのサポートであったり、コスト管理やスケジュール管理。また行政や住民の方等とのやり取りが日々発生するので、そこもプロマネとして担当している部分ですね。
仕事のやりがい、大変なことは何ですか?
やりがいは本当に手触り感ですね。自分たちがやったことがすぐに世に出ていく。上手くいって喜んでもらえることもあれば、失敗して怒られることもある。本当に毎日飽きないのは面白いところですね。
その上「これ何のための仕事なんだろう?」みたいなのが全然ないんですよ。大きな会社にいると、どうしてもそういうことが出てきてしまうと思うんですけど、ここではそれが無い。目の前で起きている問題をどうにか解決しようとか、楽しそうなことを思い付いたからやってみようとか、モチベーションになることが色々と転がっているのが良いところですね。
一方で大変なことも多く、特に仕事量の部分。運営施設が多く、かつ自社運営なので対応しなければならない問題も多いわけですが、少人数で回しているのでどれだけ自分のスピードを上げても飽和感は否めない。もっと効率的にできればと思いつつ、なかなかそこには至ってないですね。
会社として企画やR&Dに時間を掛けた方が長期的に見れば良いことだとは思うんですが、現場から「問題が起きました」と報告が上がれば、それが第一優先になってしまう。そうなると当然企画に割く時間も減りますし、未稼働案件が更に待ちになったり。ちょっとなーっと思う面も多いので、何とかしたい部分です。
将来的に成し遂げたいことはありますか?
現在入社7ヶ月目なんですが、まずは自分で最初から最後まで携わった案件を持てるようになること。そして、そのプロダクトがちゃんと使われている状態、運営されている状態に持っていきたいですね。
これまで私は数字関連が苦手で避けてきた部分があるんですけど、一方でそこが見えないと形にならないことも多いんですよね。特にnarrativeでは社会的意義と収益性の両軸を担保する形を目指している。なので直近で簿記を取得してみたり、日々勉強中です。机上の空論ではない現実味のあるプロダクトを生み出すことが目下の目標です。
その先については正直まだ明確ではないですが、地方創生の活動はさらに広げられるのではないかと思っています。例えば、narrativeは奈良県内だけでなく、様々な地方自治体の方、特定地域の事業者の方からもご相談をいただくんですよ。
どの地域でも少子高齢化で空き家が増え、街から活気が失われつつある。地域で受け継がれてきた文化も廃れ、継承する人もいないのでいずれ無くなってしまう。そういうのを見ていると本当に奈良だけでなく、日本全国もしかしたら海外でも自分たちの活動の場はあるかもしれない。
もちろん言うのは簡単で、実際に実現するのは物凄く大変です。ただ、自分たちの活動で街が元気になることには大きな意義を感じますし、最終的にはそんな会社の一員になれたら理想的だと思いますね。
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どんな人と一緒に働きたいですか?
社内でもよく飛び交うワードなんですが、自主性のある方ですね。
やはり現状の人数規模だと1人1人が状況を判断して自発的に動く必要がある。問題があれば、仮説をしっかり立て、全体に共有しながら施策を打つ。そうやって高品質なものを創り上げている会社なので、そのスタンスややり方に違和感のない人が良いと思います。
もちろん、分からないことがあれば気軽に聞ける環境ではあるんですけど、何でもかんでも無闇に聞くと怒られるだろうなと(笑)調べて分かることは調べてから聞こうみたいな前向きな姿勢は欲しい。これはどの会社でも同じことですけど、その辺の当たり前が当たり前にできるとお互いハッピーだと思います。
転職活動中の方に一言お願いします!
色んな考え方があるとは思いますが、私は待遇等よりも本当にやりたいと思う仕事かどうかを重視した方が、長く続くし働いていて楽しいんじゃないかなと思います。まあ、私自身そこに行きつくのに15年掛ったのでアレですけど(笑)
でも、今の職場で働きながらでもじっくり考えてみたら良いのではないかと。現在はダブルワークという考え方もありますし、例えば将来的にお店を持ちたい人であれば、週末のマルシェ(生産者と消費者の交流イベント)に参加してみるとか。
そういったイベントは山ほどあるので、ずっと「なんか違うんだよな」とぐるぐる悩んでるよりは、今始められることを少しでもやってみる。そういった小さな行動から人との繋がりやきっかけが生まれるものだと思っています。
うちの会社に関しては本当に大変なことも多いんですけど、文化財を活かして地域で持続可能な事業をつくることや、お客様や地域の方々と真剣に向き合うという点で、社会的意義のある仕事だと思っています。
なので地方創生に興味がある方とか、今の仕事に対して疑問を感じている方。そういった人に「こういう会社もあるよ」というのを知ってもらい、今後の選択肢の1つになれたら良いなと思いますね。
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本日はインタビューにご協力いただきありがとうございました!
narrativeでは共に企業を盛り上げてくれる仲間を募集中です!
【プロジェクトマネージャー】
【古民家 売買・賃貸営業スタッフ】
【宿泊施設のセールス&マーケティングメンバー】
【経営管理スタッフ(経理・労務・総務)】
【建築設計・アーキテクト】
【ホテル支配人】
【ホテル運営スタッフ】
【銭湯番頭】
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