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創業100年を迎えて

大正7年創業から今日まで多くの方々にお力添えをいただき、おかげさまで100周年を迎えることができました。初代から変わることなく受け継がれている“ご縁を大切に”という精神。私たちは感謝の気持ちを忘れることなく、染物屋としての可能性を代々探求し続けてきました。

2010年。尊敬する父が他界し、私は4代目を継ぎました。これまで紡いできた歴史を引き継ぐ重責に押し潰されそうな日々。共に引き継ぐ決意をしてくれた弟の存在は、私にとって大きな心の支えとなりました。しかし、順風満帆な日々ではありません。 代を継いですぐに東日本大震災で被災、岩手のみならず日本中に甚大な被害をもたらしました。全国的にお祭りの開催を自粛する空気の中、絆纏や浴衣などの注文が途絶え弊社も危機を迎えます。廃業という言葉も過る状況から染物屋に産まれた自分の人生を悲観し、亡き父との力の差に自信を無くしていた時期もありました。しかし、私たちを応援してくれる沢山のお客様と仲間のお陰で、染物屋の仕事の意義と価値に気づき、弊社を支えて頂いた方々に恩返しをしたいという気持ちへ次第に変化していきました。



私たちは、縁ある人を幸せにするため、知識を深め、技を磨き、人として成長し続けると決めました。想いやりの心、尊敬、感謝に満ちた和の文化を体現し続ける染物屋でありたい。それが京屋の企業理念「和の追求」です。

3代目が私に常に伝え続けてくれた言葉があります。

「伝統には変えてはいけないものと、変えなければならないものがある」

京屋らしい伝統を紡いでいくことで、お客様と社員の暮らしを豊かにし、社会に貢献していきます。

京屋らしい伝統とは、ご縁に感謝しお客様ひとりひとりに貢献することをどこまでも深く考え尽くし、やりきることだと考えています。商品や販売方法は時代とともに変化しても、お客様への感謝の思いを繋げていくことが京屋の歴史と伝統を守ることに繋がると信じています。2018年10月、初めて海外ファッションショーでデザイナーと共にコレクションを発表。その後もヨーロッパを中心に販路を開拓しています。地元を愛し、誇りある伝統を守るという我々の原点を大切にしたいからこそ、私たちにできる新たなチャレンジを続けています。

そして2019年、京屋染物店の101年目が始まりました。私たちにとって京屋の歴史を振り返る良い機会を頂きました。これまでのすべてのことに感謝し、新たな100年へ挑戦します。お客様に「京屋染物店に頼んで良かった!」と100%言い切ってもらえる商品とサービス、体験をこれからも届けていきます。

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