2023年10月23日から27日にかけて、タケショー本社にて、加工食品の官能評価技術体験をテーマに、「CTUインターンシップ in Niigata」を開催しました。
タケショーは、2018年にベトナムのカントー大学(以下、CTU)と共同研究契約を締結したのをきっかけに、ベトナムでの事業を進めています。「メコンデルタの素材の高付加価値化」、「ベトナムにある食品会社の国際競争力強化」、この2つを通じてメコンデルタの持続的発展に貢献したいという思いから、CTUとの共同研究契約に合意し、2018年に覚書を調印、2019年から共同研究を開始しました。
このCTUとの共同研究契約に基づき、2019年に新潟本社で日越合同のプログラムを実施して以降、コロナ禍はオンライン開催を余儀なくされましたが、今年は、4年ぶりに新潟本社での対面開催が叶いました。
今回は、そのインターンシップの様子をご紹介します。
Day1:
初日は、新潟市北区にあるタケショー本社にお越しいただき、歓迎セレモニーの後、会社概要や社内システムの取り組みを紹介しました。今回の参加メンバーの中に、IT専攻の学生がいたため、弊社システム推進課より、社内システム関連の取り組みについて紹介する時間を設けました。学生の興味ある分野だったこともあり、積極的にいろいろな質問がでました。
タケショーに限ったことではないと思いますが、仕事を進める上で、社内外さまざまなシステムが存在します。それらを統括し、状況に合わせてメンテナンス、更新する部隊がタケショーにはあります。食品を扱う企業ということで、ワークショップや採用選考では、自然科学系の学生からの応募が多い傾向にありますが、ITや情報系の学生が活躍するフィールドもあるため、今後は、そういった学生にも興味を持っていただけるようなイベントを企画したいなと、改めて感じる一場面でした。
Day2:新潟の食品加工業を知る
新潟県は食品加工メーカーが集積する地域です。その新潟における食品加工業の一端をご紹介するべく、県内の酒蔵や食品加工メーカーを見学しました。酒造では、日本酒の製造現場を見ながら、酒造りの工程についてお聞きしました。また、日本酒に関わる工芸品の展示もとても興味深かったようです。「日本文化を知りたい」という気持ちが、学生の真剣な表情から伝わってきました。移動途中に、新潟県新発田市にある新発田城跡に寄り、新潟の歴史にも触れていただくことができました。
Day3:タケショーの魅力を知る
タケショーは、食品の副原料を扱う問屋ですが、加えて、開発機能と製造機能を持つ、全国的にも珍しい業態の会社です。そして、それは、私たちタケショーの強みの一つでもあります。この日は、製造エリアを見学していただくとともに、官能評価を体験いただきました。
まずは、製造部の仕事について紹介の後、実際に製造室を見学していただきました。本プログラムに参加したCTUの学生は、事前にタケショーフードベトナムの製造室も見学いただいていますので、日本とベトナムの製造設備の違いを熱心に見学くださいました。また、アレルゲンなどの原材料管理や安全性についての質問もでました。
その後、研究開発部の仕事について紹介の後、五味試験を体験していただきました。中濃度、低濃度の塩味、甘味、酸味、旨味、苦味を判別するのは非常に難しかったようです。また、4種類のオレンジジュースを使った官能評価体験は、日本人とベトナム人の味の感じ方の違いを知る良い機会となりました。
Day4:グループワーク
グループワークのテーマは、「日本とベトナムの嗜好の違いを知り、タケショーグループの機能を活用して、ベトナム市場向けの米菓を考えよう!」とし、CTUの学生、日本の学生、タケショー社員で2つのグループに分かれ、取り組みました。
日本の米菓やどら焼き、お汁粉などを食べながら、日本とベトナムの嗜好品について意見交換をした後、テーマに沿って両チーム熱い議論が交わされました。英語でのコミュニケーションに苦戦する場面もありましたが、日本とベトナムの学生とタケショー社員が輪になって一つのテーマに取り組むシーンには、これからのタケショーを象徴するものを感じました。
最終プレゼンには、タケショーの機能など本プログラムで学んだ内容や、日本人とベトナム人が協力することで生まれたアイディアが盛り込まれており、聞き応えのあるものでした。また、日本とベトナムとのつながり、絆を感じました。
Day5:浅草観光、帰国
最終日は、新潟から東京に移動して、浅草を観光しました。平日でしたが、多くの観光客で賑わっていました。修学旅行の学生もいましたが、ほとんどが外国人観光客。10月は、訪日外国人がコロナ前を上回るとの報道もあり、それを体感することができました。天候にも恵まれ、お目当てのお土産も無事買うことができ、短時間の滞在でしたが、浅草を満喫できたようです。参加学生の皆さんが、今回の日本での経験から何かしらを感じ取ってくださっていることを願っています。
今回のプログラムを通して、私自身も改めて自社を見つめ直す機会となりました。同時に、日本やベトナムの学生さんたちと共に過ごすことで、良い刺激を受けたと感じています。この経験を今後、お客様や社会への更なる貢献につなげていきたいと思います。