1,079店舗を展開する老舗コーヒーチェーン。現場叩き上げの本部スタッフが揃う企業が、なぜ外部に依頼を決めたのか。そして入社2年目の店長が激変したプロジェクトの裏側を、担当アナリスト橋本に聞いた。
「自分がやりたかったことを生業にしている会社があった」
──長谷川さん(ドトールコーヒー 店舗運営本部/事業統括本部)
スタッフやお客様の動きを数値化した上でオペレーション改善に取り組みたいと、以前から思っていました。でも、数値化するには時間と労力と継続力が必要で、なかなか取り組めずにいた。そんな中、自分がやりたかったことを生業としている専門企業があると知って、個人的にはすぐに話を進めたいと思いました。
──野中さん(ドトールコーヒー 店舗運営本部)
プロジェクト提案を受けたメンバーは、会議の後、「すごいな、こんな会社があるのか」という反応でした。動画から目視で計測しているという点や、計測項目が業態や目的に合わせて設計されているというところに、メンバーの多くが魅力を感じていました。
外部コンサルへの拒否感を払拭したもの
──長谷川さん
弊社はこれまで、コンサルに依頼したことがありませんでした。「結果にコミットしない」「机上論」という印象が社内に根強くあったので。ところがトリノさんは、動画をこれでもかというくらい1つ1つ可視化して、積み上げたデータを元に解釈し、最終的に結果にフォーカスしてくれる。経営層の信頼を得られたのは、そこだと思います。
──長谷川さん
現場からの叩き上げで本部を運営してきたので、店長それぞれの個性や暗黙知が蓄積されていた。一方で店舗数が増えるにつれ、下振れ店舗も増えてきていた。より高い次元での店舗運営方法が言語化されていない状態でした。トリノさんの分析は、過去に本部のみんなが暗黙的に感じていた内容を言語化するものだったので、経験者たちはとても納得していましたね。
入社2年目の店長が、みるみる変わった
──野中さん
最初のプロジェクトはビジネス街店舗のピーク時の入客数最大化が目的でした。カウンター内のスタッフの作業を秒単位で追いかけた。お客様の波に合わせてスタッフがどう動いているかが、非常にわかりやすいビジュアルで社内共有できた。行動変化が結果を変えていく一連の流れが可視化されて、現場スタッフに対して「よくやってくれた」という感動がありましたね。
──石橋さん(ドトールコーヒー 建築設計/商品開発)
一番衝撃だったのは、検証を行った店舗の入社2年目の店長が短期間でかなりの変貌を遂げたことです。プロジェクト前は頼りなさを感じていた店長が、行動プロセスと結果の流れを可視化するたびに、みるみる成長していった。結果への影響度が大きいオペレーションを緻密な調査で探り当て、ポイントさえ可視化して伝えれば、経験が浅い店長でも熟練店長と同じ動きができるということがわかりました。
──野中さん
振り返ると、40年で培ってきた「本部決定への現場の瞬発力」という気合と根性の文化に、科学的な根拠という背骨が入った感覚があります。現場の努力や工夫を裏付ける根拠が可視化されたことは、これまで少なかったので。
▌ 担当アナリストから(橋本)
ドトールさんのプロジェクトで学んだのは、「現場を信頼する」ということです。40年以上かけて積み上げてきた暗黙知は、間違っていることが少ない。私たちの役割は、それを否定することではなく、「なぜそれが正しいのか」を科学的に証明すること。現場の経験を肯定するデータが出たとき、スタッフの行動は劇的に変わる。その瞬間を見た時、この仕事をやっていてよかったと思います。
こんな方と、一緒に働きたい。
長年の現場知識に科学的な根拠を与える。「答えを出す」のではなく「現場が動く」データを作ることに興味がある方、一緒に仕事しましょう。