印刷会社での企画営業やマーケティング業務の経験を経て、2022年1月にアシスタント職としてワカルクに入社した小池優紀さん(以下、優紀さん)。同年8月からはPM(プロジェクトマネージャー)職として活躍しています。
とはいえ最初から順風満帆だった訳ではなく、「一歩踏み出すのは苦手なタイプでした」と語る優紀さん。入社の理由やワカルクの魅力まで、話を伺いました。
安心感とワクワク感。ワカルクに決めた理由です。
中学を卒業するまで、本をまったく読んだことがありませんでした。ですが、高校時代に図書館司書の先生が開催したイベントに参加し、試しに読んでみたらすごく面白かったんです。それは、1冊のファンタジー小説。そこに広がる未知の世界に、気づけば時間を忘れ、没頭している自分がいたのを覚えています。
新卒で印刷会社に入社を決めたのも、自分の夢や会社の将来像について、熱を持って語る社員の方々の姿に惹かれたから。やりたいことや目標が明確に定まっていなかった私が、「自分もこんな風になれるかもしれない」と、世界が拓けるような感覚を覚えたんです。これは、小説に初めて出会ったときの気持ちと少し重なるところがあるかもしれません。
印刷会社では、企画営業職を経験した後、結婚を機に退職。出産を経て、同じ会社に時短勤務の契約社員として復職しました。仕事は本当に楽しかったのですが、子育てとの両立は課題が多く......。「仕事と子育てのバランスを見直したい」と考えるようになり、転職を決意したんです。
その後、転職活動をするなかで目に止まったのが、ワカルクの公式X(旧Twitter)です。社員の方が「お客様に対してこんな価値が提供できた」「その結果、”ありがとう”の言葉をもらえるのが本当に嬉しい」など、仕事そのものの魅力を発信しているのを見て、就職活動のときに感じたようなワクワク感が湧き上がってきたんです。
さらに、「仕事と子育てを両立しながら安心して働ける環境をつくりたい」「そのためには業務委託ではなく『雇用』にこだわりたい」という沙絵子さん(現ワカルク代表取締役・石川沙絵子)のスタンスを知り、「ワカルクには、社員を守ろうという姿勢がある。この会社なら安心して働けるはず」と確信。安心感とワクワク感、両方が揃った会社はワカルクだけだと思い、入社を決めました。
子育てでセーブするのは、もうやめよう。
入社後、アシスタントとして業務を始めてから約半年後のことです。沙絵子さんから、こんな打診がありました。
「まだ早いかもしれないけれど、プロジェクトマネージャーになってみない?」
実は面接時、私は沙絵子さんに「今は子育てもあるのでブレーキをかけたい」という意向を伝えていました。ただ、プロジェクトマネージャーが楽しそうに仕事をする姿を見れば見るほど、アクセルを踏みたいという気持ちが増したんです。
前職での経験から、「子育てを最優先に」という想いで扶養内で働くなど、セーブをかけていました。でも正直、これが私には物足りなかったんですよね。ワカルクは、自由に働くことを後押ししてくれる環境。目の前にやりたいことがあるのに、やらない理由はない。自分に課した無意味な時間制限なんていらないと感じました。
同時に、たとえ挑戦して壁にぶつかったとしても、ワカルクにはすぐヘルプを出せる環境があるという安心感がありました。だからこそ、自信はありませんでしたが、プロジェクトマネージャーに向けてアクセルを踏み出せたのだと思います。
「事前準備マン」、卒業しました。
こうしてプロジェクトマネージャーになったものの、最初からうまくできたわけではありません。プロジェクトマネージャーになった当初は、「しっかり準備をしなければ!」という思いから、お客様から受けた依頼内容を分解して運用フローに落としこみ、あとは作業するだけの状態に整えてメンバーに下ろしていました。いわば超がつくほどの「事前準備マン」だったんですよね(笑)。
そんな当時の私に沙絵子さんがくれたのが、「メンバーには魚を釣って渡すんじゃなくて、釣り竿を与えることを意識してみたらどうかな。魚を与えたらすぐご飯が食べられて楽だけど、食べたらそこで終わってしまうよ」という言葉。この一言で、自分がメンバーのポテンシャルを信じきれておらず、プロジェクトマネージャーである自分が頑張らなければいけないと勝手に思い込んでいると気付かされたんです。
どこまで整えて渡すのがベストなのかは試行錯誤しながらですが、今はお客様からの依頼をなるべくそのままの状態でメンバーに渡すようにしています。その方が皆も楽しく仕事ができますし、良いものをつくってくれる。結果として、チーム全体に「ありがとう」の言葉をもらえるのが、私の喜びです。
私が楽しく働いているせいか、子どもたちも楽しく過ごしてくれるように。
ワカルク入社後、「失敗したくない」という独りよがりな思いから、何をするにもお客様に判断を仰いでしまった時期があったんです。いわば、社会人人生の暗黒期ですね(笑)。当然、それはお客様にも伝わってしまい。いろんなお客様とのお付き合いを経て、厳しい言葉もいただく中で、仕事への向き合い方を少しずつ変えていきました。
加えて、そんな暗黒期を乗り切れたのは、先輩が私のSOSをすぐにキャッチして、一緒に対応策を考えてくれたから。答えを与えるのではなく「優紀さんはどうしたい?」と常に問い続けてくれました。こんな風に、自分の軸を見つける後押しをしてくれる環境がワカルクにはあります。
私の経験も踏まえ、ワカルクで一緒に働きたいのは、「自立し、自走できる人」。お客様から言われたことを機械的にこなすだけであれば、人間がやる必要はありません。「お客様の業務がうまくいくように、私はこうしたい」と意思を持って向き合っていくことが大切だと思っています。
……とはいえ、そう簡単にはできませんよね。なので今後はプロジェクトマネージャーとして、未知の領域でも経験を積めるような道筋をもっと整えていきたいですね。私自身、一歩踏み出すのは苦手なタイプだったんです。特に、知らないことに挑戦するのは怖いもの。だからこそ、自分が今まで積んできた経験を「型」にして、これから入ってくるメンバーに伝えていきたいですね。
正直、ワカルクに入社してからも、「これがやりたい」という明確な夢を持っている訳ではありません。ただ、子育てを経てもなお「仕事を続けたい」と強く思えている。それは今、心から楽しんで働けているからだと思います。
前職での働き方はリモートと出社のハイブリッドだったのですが、リモート中「今は仕事に集中させてほしい」と子どもをシャットアウトしてしまったり、仕事量が増えるにつれて、出社頻度も上がってしまったりして。ついに子どもが、寂しさから泣き出してしまったんです。
ですが、転職してから子どもたちも不安になることはなく、むしろ喜んでくれています。私の姿を見て、「仕事って、すごくワクワクして楽しいものなんだ」と感じてもらえたら嬉しいですね。