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今回は、パンクチュアルの塩見開にインタビューしました。
◆塩見 開プロフィール◆
2020年の創業当初から業務委託メンバーとして立ち上げに参画。現在は管理部総務人事課長として、総務全般・人事採用・ITインフラに至るまで幅広いバックオフィス業務をサポートする。32歳。
■地元・須崎で「億」を稼ぎだす驚異的な男に出会う
ー塩見さん、今日はよろしくお願いします。塩見さんは創業メンバーとして今日に至るまでパンクチュアルを支えているわけですが、まず入社のきっかけについてお伺いできますか。
よろしくお願いします。今年の2月で創業4年目に入ったパンクチュアルですが、私が代表の守時さんに出会ったのはまだ彼が須崎市役所の職員だった頃でした。
当時、私は地元である須崎市に東京からUターンし、フリーランスとしてローカルメディアの運営やウェブコンテンツの制作を手掛けていました。
そのなかで、すでに須崎市のふるさと納税事業で大きな実績を上げていた守時さんを取材させていただく機会があったんですが、話が本当に圧倒的で。1年で200万円だった寄附額を6億に、その翌年は12億にしたなんて、純粋にすごいじゃないですか。個人事業で稼げる額ではないですし、「億!?」と仰天したのを覚えています。
どんなビジネスも「いかにして消費者にお金を出してもらうか」ということに頭を悩ませますよね。私自身、過去に訪問営業を経験していたこともあって、営業の重要性とその難しさは、人一倍理解しているつもりです。
ただ、ふるさと納税ってそもそもが寄附なんですよね。本来収めるべき税金を他の自治体に寄附することで『お得さ』がある制度なので、「財布を開けてもらう」という通常のビジネスとはそもそものアプローチが違います。なんて画期的なんだと、ふるさと納税事業のビジネスモデルそのものへも、強い興味を持ちました。
取材の他にも須崎市のゆるキャラ「しんじょうくん」のPRコンテンツ制作などをお手伝いするなど守時さんとの関わりは継続していたのですが、そのうちに「独立するかも」といった話を聞くようになりました。守時さんの手腕に感銘を受け、ビジネスモデルにも強い関心があった私は、その頃から「手伝えることがあったら関わりたい」と伝えていました。
その後、2020年2月の創業時に正式に誘っていただいたのがきっかけで、業務委託メンバーとして参画しました。当時はたった5人でのスタートでした。
■創業メンバーとしてパンクチュアルに参画。「売れすぎた」失敗談も!?
ー創業当時の会社の様子はどうでしたか。
それはそれは、混沌としていましたよ。ちょうどコロナ禍での立ち上げとなり、何もかも予定通りには進みませんでした。
当初、「3年後くらいには須崎の特産品を集めたECショップを立ち上げたいね」と言っていたのが、コロナ禍の生産者さんを救うために急ピッチで作らなければいけない状況に追い込まれ、結果、1か月後には完成していましたからね。サイト制作や商品撮影、コンテンツの造り込みが大変だったのは言うまでもないんですが、一番大変だったのは「売れすぎたこと」。
しんじょう君のツイートのおかげもあり、出品した魚は3日間で1億円の売り上げを叩き出しました。「やったぞ!」と思う一方で、当時の私たちはマーケティングの知見はあれども、発送業務やそれにまつわる事務作業に関してはまるで無知。「あ、発送するためには梱包しないといけないんだ」「そもそも梱包するためには魚切らないといけないよね」といった具合に、走りながらやり方を考えました。それでも全然追いつかず、四国中から発泡スチロール容器を集めて、最終的には配送トレーラーを関西からチャーターしてと、とんでもないスケールで2か月くらいたってなんとか成し遂げたという感じでした。
ーものすごいスピード感で、チーム一丸となって対応されたんですね。
そうですね、怒涛でした。漁協の方々にも感謝され、成果を喜ぶ反面、多くのお客様をお待たせしてしまうなど課題が見えた一件でもありましたね。
大きな成果が出たことで、思ってもみなかった効果もありました。農協で「はすいも」が余っていると聞いた漁協組合さんが、それを買い取って魚を購入いただいたお客様にサービスするアイデアを提案したのです。
地域の事業者さん同士が力を合わせて、何とか苦難を乗り越えようとする取り組みには感激しましたし、そこに携われたのは良かったですね。
ただ、発送の手間は増えたのですが。(笑)
ー最初は様々な苦労もされながら、手探りでオペレーションを構築されたのですね。
■お遍路巡りで得た「他人はそこまで見ていない」という実感
ー須崎から地方の魅力発信に尽力している塩見さんですが、元々そういったことに関心があったのでしょうか。
5年暮らした東京から24歳でUターンして、そこで初めて「地元高知の情報って少ないな」と感じたことがきっかけですね。
ーそもそも上京したきっかけは何だったんでしょうか。
実は私、高校時代に大学受験に失敗してしまいまして。浪人もしたのですが納得のいく結果が出せず、ひどく落ち込んだんです。
人生終わりとまで思ったんですが、ふと「最後にお遍路巡りしよう」と思い立って、所持金2万円だけを持って家を出たんです。
良く目立つ白衣に菅笠のスタイルで、徒歩で50日ほどかけて回りました。そこで気づいたのが「他人は意外と人のことを見ていない」ということでした。それまでとても人の目が気になる人間だったので、その気づきは自分の中でとても大きく、何かが吹っ切れた気持ちがしました。
そこから「周りや環境にとらわれず、好きなことをやろう」と奮起して、伝手を頼って心機一転、東京で働き始めました。
しかし働き始めて5年ほどが経ち、ちょうど仕事でも脂が乗り始めた頃に東日本大震災が起きました。都会が混乱する中で、改めて田舎の良さに惹かれたんですね。第一次産業は生活の基本ですし、どんなときもなくならない。いくらお金があったとしても、生産されるものがなければ何も手に入れることはできませんよね。3.11を経て、自給自足のスキルを身に着けたいという想いも抱くようになりました。
そうして24歳で高知へUターンしました。
ー一度都会に出たからこそ、地元や地域の見え方が変わったんですね。
■特定多数の最大幸福を目指して
ー現在は管理部で総務人事課長をされているということですが、どういった業務を担当されているのでしょうか。
どんどん事業が拡大するなかで、会社として採用活動に力を入れる必要が出てきました。元々は実働メンバーとしてコンテンツ制作に携わっていた私でしたが、創業時から守時さんとビジョンを共有してきて、会社への理解も深かったことから、採用担当を任せていただくようになりました。
現在社員は57人にまで増えていますが、半数以上は入社1年未満のメンバーです。今は総務人事課長として、採用活動に加えそうしたメンバーのサポートや、バックオフィス全般を担っています。
ーパンクチュアルの一員として採用するメンバーには、どういったことを求めていますか。
最初はスキルがなくてもいいんです。入社してから習得できる環境は整っているので。ただ、そこに『気合い』がなければ絶対に身につきません。地域をよくしたいという熱量が必要ですね。
加えて、私たちの事業はまだまだ不確実性が高いものです。ベンチャー企業ですし、日々考えながら進んでいます。業務も一様ではありません。そういう意味では、常に臨機応変に考えながら動ける人、そういう環境を楽しめる人がマッチすると思います。
パンクチュアルは若者にとっては大きなチャンスがある会社です。一般的に給与水準は都会に比べて地方の方が低いといわれますが、パンクチュアルでは頑張れば5年目で600万円近い年収も狙えます。もちろんその分責任感のある仕事を任されますが、若いうちから経験が積めて、それをきちんと評価してもらえる。そこにモチベーションを感じて前のめりに取り組める人とは、ぜひ話をしてみたいですね。
ー最後に、創業前後から今に至るまで守時さん、そしてパンクチュアルを見てこられている塩見さんにとって、パンクチュアルの魅力はどういうところだと思いますか。
一番は地域への営業力だと思います。やはり地域に年間何億円もの寄附を持ってこれるというのは、相当な影響力ですよね。
私は人生のテーマに「特定多数の最大幸福」を掲げているんです。縁のある相手とのつながりを大切にしながら、互いにメリットがある継続的な関係を構築していきたい。パンクチュアルで手掛けるふるさと納税事業は、寄附者様にとっても事業者様にとってもまちにとっても、そして私たちにとってもメリットがあって、まさにそれを可能にするものだと思っています。
ぜひ様々なバックグラウンドを持つ多様なメンバーに参画してもらって、一緒に地域の価値を創造していってもらえればと思います。
ーありがとうございました。
株式会社パンクチュアルでは採用活動を実施しています。ご関心をお持ちいただいた方はぜひお気軽にご応募ください。