「一人ひとりの人生に長く寄り添い、最後まで見届けたい」そう語るのは、ニューロリワーク 横浜関内センターで生活支援員として活躍する林 大和さん。
ITエンジニアや個人事業主としてのコーチング業など、異なる分野でキャリアを積んできた林さんは、未経験から福祉業界へ転身。入社からわずか半年で新人賞を受賞しました。
今回は、これまでのキャリアの歩みや、インクルードへの入社を決めた理由、現在の仕事内容についてインタビュー。さらに、林さんならではの強みをどのように業務や組織づくりに活かし、どのような価値を生み出しているのか、その想いに迫ります。
林 大和 / 生活支援員
大学卒業後、コンサルティング業界に就職。その後、IT業界へ転職し、約2年半にわたりエンジニアとして従事。2024年9月からは個人事業主として、自己理解に特化したコーチング事業を展開。
2025年9月にインクルード株式会社へ入社し、現在は生活支援員として、就労・復職支援の現場で活躍。入社から半年で新人賞を受賞するなど、着実に成果を上げる。現在はYouTubeチャンネル「ニューロチャンネル」にも出演し、メンタル不調を抱える方に向けて情報を発信するなど、支援の現場にとどまらず、幅広い形で支援の可能性を広げている。
自分自身と向き合い、見つけた新たな道
ーーインクルードに入社するまでのご経歴やご経験について教えてください。
新卒でコンサルティング会社に入社して間もない頃、自分自身のキャリアを見つめ直す機会がありました。その際に大切にしたのが、「自分がやりたいこと」だけでなく、「自分にできること」を強みとしてキャリアを築いていくという考え方でした。
そこで、学生時代にプログラミングに触れ、簡単なホームページを制作した経験があったことから、そのスキルを活かせるのではないかと考え、IT業界への転職を決意しました。
その後、約2年半にわたりITエンジニアとして勤務し、行政ネットワークの構築や、金融機関向けのアンチマネーロンダリング(資金洗浄対策)システムの保守・運用を担当しました。特に、セキュリティと正確性が厳しく求められる環境で業務に取り組む中で、物事を筋道立てて考える論理的思考力を磨くことができたと思っています。
ーーその後、個人事業主としてコーチング業に携わるようになったそうですね。
そうですね。実は、ITエンジニアとして働いていた頃から、心のどこかで「今の仕事は自分に合っていないのではないか」という違和感を抱えていました。そこで、その原因は自分自身への理解が十分でないことにあるのではないかと考え、自己理解に特化したコーチングを受けることにしたんです。
実際にコーチングを受ける中で、自分が本当にやりたいことや、仕事や人生において大切にしたい価値観が少しずつ明確になっていきました。自分自身の変化を実感するにつれて、「自分と同じように、仕事やキャリアに悩んでいる人を支えたい」という思いが強くなっていったんです。
そこで退職し、個人事業主として独立しました。
独立後は、主に3つの軸で活動していました。1つ目はコーチングサービスを提案する営業活動、2つ目はクライアントと3ヶ月間にわたって伴走するコーチング、そして3つ目はオンラインセミナーなどでの講師・登壇活動です。
悩みを抱える方々が自己理解を深め、自分らしい選択ができるようサポートする日々は、とても充実していました。自分自身がコーチングを通じて得た気付きや変化を、今度は誰かのために活かせることに、大きなやりがいを感じていましたね。
自分の支援を最後まで見届けたい。福祉業界への転身と現在の仕事
ーーコーチングの個人事業から福祉業界へ。転身を決意した理由を教えてください。
コーチングの仕事には大きなやりがいを感じていましたが、一方で、もどかしさを感じる部分もありました。
私が提供していたのは、3ヶ月間の自己理解プログラムです。クライアントが自己理解を深め、「転職」や「起業」といった新たな道を選ぶところまではサポートできても、その後、新しい職場に定着できたのか、本当に人生が好転したのかまでは見届けることが難しかったんです。自分の支援がその人にどのような変化をもたらしたのか、最後まで見届けられないことに歯がゆさを感じていました。
そんなときに知ったのが、「就労移行支援」という福祉の仕組みでした。就労移行支援や自立訓練であれば、利用者さんの就職や復職に向けた支援だけでなく、その後の職場定着まで継続して関わることができます。
一人ひとりの人生に長期的に寄り添い、自分の支援がどのような結果につながったのかを最後まで見届けられる。そんな支援のあり方に強く惹かれ、福祉業界への転身を決意しました。そして、その思いを実現できる場所として、インクルードへの入社を決めたんです。
ーー数ある企業の中で、インクルードへの入社を決めた理由を教えてください。
いくつか理由はありますが、一番の決め手は、時代の変化を柔軟に取り入れるベンチャー気質の雰囲気に惹かれたことです。
Wantedlyなどの求人媒体での発信や掲載内容を見ても、新しい時代の流れを捉えながら、積極的に情報発信している印象を受けました。
また、未経験からの挑戦を柔軟に受け入れる風土があったことや、会社として目指すビジョンが明確に掲げられていたことも、大きな理由の一つです。外から見ても「この会社が何を目指しているのか」が分かりやすく、ここであれば、異業種からの挑戦であっても、これまで培ってきた自分の強みを活かしながら働けるのではないかと感じました。
ーー実際に入社してみて、ギャップを感じたことはありましたか?
良い意味でのギャップがたくさんありました!
ITエンジニア時代、特に金融系のシステムを扱っていた頃は、厳格なセキュリティ基準やルールのもとで働いていました。一方、インクルードは服装などの規則にも比較的柔軟性があり、職場全体にアットホームな雰囲気があったことが印象的でした。
支援の現場は、必ずしもマニュアル通りの対応が正解とは限りません。例えば、利用者さんの体調が優れないとき、休むべきか、それとも午後から通所するか。こうした場面では、一人ひとりの状況や気持ちを踏まえ、利用者さんとの対話を通じて一緒に考えていくことが大切にされています。画一的な正解を当てはめるのではなく、その人に合った支援を柔軟に考えられる環境に、大きな魅力を感じています。
一方で、入社前は「ベンチャー気質の企業だから、OJTも『見て学ぶ』というスタイルなのだろう」と想像していました。しかし、実際には入社後1ヶ月間のOJTスケジュールが1日単位で細かく組まれており、教育体制がしっかり整っていたことには本当に驚きました。柔軟な支援を大切にする風土と、安心して業務を学べる教育体制の両方が整っていることは、入社して初めて気づいた魅力の一つですね。
ただ、一部ではまだアナログな作業も残っていて、そうした部分には「まだまだ改善の余地があるな」と感じることもあります(笑)。教育体制が整っている一方で、業務の効率化など、これから自分たちで変えていける余地があるところにも、ベンチャーらしさを感じています。
ーー現在、生活支援員としてどのような1日を過ごされているのでしょうか?
1日の大まかな流れをご紹介すると…
- 9:00 出社・開所準備
朝礼で予定や利用者さんの情報を共有し、清掃などを行います。 - 9:30 開所・受け入れ
利用者さんの健康状態や体調を確認します。 - 9:50 全体朝礼
利用者さんと当日のプログラムや予定を確認します。 - 10:00 午前のプログラム
マインドフルネス瞑想からスタートし、プログラムの進行や事務作業、昼食準備、電話対応などを行います。 - 12:00 昼休憩
利用者さんの休憩時間です。スタッフも前後の時間を活用しながら交代で休憩を取ります。 - 13:00 午後のプログラム・個別訓練
午後のプログラムや個別訓練、利用者さんとの面談を行います。 - 15:30 閉所・記録業務
利用者さんの様子や体調を振り返り、記録します。 - 16:30 終礼
食事量や出席状況、翌日の予定などをスタッフ間で共有します。 - 17:00 研修・事務作業
研修の受講やワークへのフィードバック、個別支援計画の作成などを行います。 - 18:00 退勤
利用者さんへの直接的な支援だけでなく、記録や情報共有、個別支援計画の作成など、さまざまな業務があります。
毎日やることがたくさんあるので、1日があっという間に過ぎていきます。それでも、スタッフ同士で連携しながら業務を進められるので、メリハリを持って働けています。
異業種での経験が、福祉の現場で新たな強みに
ーーコーチングやITエンジニアとしての経験は、現在の支援業務にどのように活かされていますか?
まず、コーチングの経験は、利用者さんとの関わり方に活きています。私が大切にしているのは、こちらから一方的に教える「ティーチング」ではなく、問いかけを通じて本人の意思を尊重する姿勢です。
例えば、「なぜそう思ったのか」「これからどうしていきたいのか」といった問いかけを通じて、利用者さん自身が考え、自分の意思で進む方向を見つけられるように関わっています。一人ひとりの思いや価値観を尊重しながら、その人が目指す方向へ進めるようサポートできるのは、コーチングの経験があってこそだと感じています。
一方で、ITエンジニアとして培った論理的思考力や、数値をもとに物事を捉える視点も、日々の支援に役立っています。
例えば、利用者さんに睡眠時間や生活習慣の改善を提案する際、単に「7〜8時間は睡眠を取りましょう」「就寝の90分前を目安に入浴しましょう」と伝えるだけでは、なかなか納得して行動に移すことは難しいと思います。
だからこそ、「なぜそれが効果的なのか」という仕組みや、その背景にある研究データなどを調べ、できるだけ論理的かつ分かりやすく説明することを心がけています。
インクルードには、脳科学者が在籍するブレインフィットネス研究所があり、エビデンスに基づいたプログラムを提供しています。こうした環境も活かしながら、根拠を示して説明することで、利用者さん自身の理解や納得感を深め、実際の行動につなげていきたいと考えています。
ーー入社からわずか半年で「新人賞」を受賞されたそうですね!ご自身では、どのような取り組みが評価につながったと感じていますか?
受賞にあたって、「圧倒的なスキルを発揮し、業務効率化のリーダーとして活躍してくれた。センター全体の働きやすい環境づくりに大きく貢献した」というありがたい評価をいただきました。
自分としては、IT業界で当たり前とされていた業務効率化の考え方を、福祉の現場にも取り入れたことが評価につながったのだと思います。
IT業界では、同じ作業を毎回手作業で繰り返すことは、業務効率を下げるだけでなく、ヒューマンエラーの原因にもなります。そのため、できる限り作業を効率化し、ミスを防ぐ仕組みを整えることが大切にされています。
インクルードに入社した際、手入力などのアナログな作業が残っているのを見て、「このまま手作業を続けていたら、ミスも起きやすくなるし、業務も終わらなくなってしまう」と感じました。そこで、IT業界では当たり前だった効率化の考え方や仕組みを取り入れ、業務の改善に取り組みました。
私にとっては、ごく自然なことをしたという感覚でした。それが結果的に、スタッフ全員の業務負担の軽減や働きやすい環境づくりにつながり、評価していただけたことは、とても嬉しかったですね。
ーー日々の支援業務の中で、特にやりがいを感じるのはどんな瞬間ですか?
大きく分けて2つあります。
1つ目は、自分がファシリテーターとして実施したプログラムに対して、利用者さんから積極的に質問や意見をいただいたときです。
例えば、プログラムの後に「ここはこういう意味ですか?」「こういう見方もできるのではないでしょうか?」と、休憩時間にも踏み込んだ質問をしてくださることがあります。そうした姿を見ると、プログラムに興味を持ち、真剣に取り組んでくださっていることが伝わってきて、本当に嬉しいですね。
2つ目は、復職された利用者さんの定着支援でのやり取りです。
復職後に「最近、仕事はどうですか?」とお聞きしたとき、「ぼちぼちやってますよ」「普通です」と返ってくると、実は一番嬉しいんです。
もちろん、「インクルードのおかげです!」と感謝していただけるのもありがたいことです。ただ、私が本当に大切だと感じているのは、肩の力を抜いて「ぼちぼちやってますよ」と話せるくらい、日々の生活や仕事が安定していることなんです。
特別なことがなくても、自分のペースで無理なく働き続けられている。そんな姿を見られたときに、利用者さんが自分らしい生活を送るためのサポートができたのだと感じますし、「自分の役割をしっかり果たせたな」と心から思います。
自分の強みを活かして、人の変化を支える仕事へ
ーー今後、インクルードという組織の中で挑戦していきたいことはありますか?
社会にポジティブなインパクトを残したいという思いがあります。自分自身の経験も踏まえ、「仕事がつまらない」と感じながら働く人を減らしていきたいんです。
日々の支援や情報発信を通じて、「もう仕方ない」と諦めている人が、「もう少し頑張ってみよう」と前を向けるきっかけをつくりたい。そのためにも、福祉の仕組みを広く知ってもらい、「周りに頼ることは甘えではない」というメッセージを届けていきたいです。
また、自分自身も運動や睡眠などの生活改善を実践しながら、説得力のある支援をしていきたいと考えています。
ーー最後に、インクルードへの応募を検討している求職者の方へメッセージをお願いします!
私自身、異業種からの挑戦でしたが、インクルードにはこれまでの経験や強みを活かし、さらに伸ばせる環境があります。私もITの知識や業務効率化のスキルを認めてもらい、存分に活かすことができました。
福祉業界が未経験の方も、1ヶ月間のOJTをはじめとした教育体制が整っているので、安心して挑戦していただけます。また、年齢や社歴に関係なく、意欲のある人にチャンスを与えてくれる社風も魅力です。
私は「人は絶対に変われる」と信じています。その変化を間近で支えられることが、この仕事の大きな魅力です。異業種で培った経験も、福祉の現場で新しい価値につながります。ぜひ、ご自身の強みに自信を持って、話を聞きに来てください。皆さんと一緒に働ける日を楽しみにしています!
インタビュー後編では、ニューロリワーク公式YouTubeチャンネル「ニューロチャンネル」への出演の背景に迫ります。入社からわずか3ヶ月で出演を直談判した林さん。その行動の裏にあった想いや、挑戦を後押しするインクルードの風土についてもお話を伺いました。ぜひ後編もご覧ください!
インクルードでは、一緒に支えてくださる仲間を募集しています。少しでも興味を持っていただけた方は、ぜひお気軽にエントリーください。