2025年8月、インクルードの新たな拠点としてスタートしたニューロリワーク 名古屋センター。事業所となる物件も、地域とのつながりも、そして「名古屋センターとしての在り方」も、そのすべてが、まっさらな状態からのスタートでした。
今回は、その立ち上げを最前線で支えた3名、新たに入社しゼロからセンターづくりに携わった大竹泰史さん・和気彩乃さん、そして他拠点から異動し立ち上げに参画した関口和宏さんに、設立当初から現在に至るまでの試行錯誤やリアルな舞台裏を語っていただきました。
大竹 泰史 / ニューロリワーク 名古屋センター サービス管理責任者 兼 管理者
福祉系大学卒業後、障害児入所施設にて児童指導員として約5年間勤務し、生活支援全般を担当。その後志賀高原にて、スキーインストラクターを2シーズン経験。結婚を機に医療・福祉専門の人材紹介会社へ転職し、約9年間、転職支援業務に従事(産業カウンセラー資格取得)。再び障害福祉分野へ戻り、就労継続支援A型・B型事業所で管理者・サービス管理責任者を約10年経験し、2025年、インクルード株式会社に入社。名古屋センター立ち上げに参画、12月よりサービス管理責任者兼管理者に就任。
和気 彩乃 / ニューロリワーク 名古屋センター 支援員
大手カフェチェーンにて13年間勤務し、4店舗で責任者を経験。キャリアの幅を広げたいと考え、結婚後、社会人向け資格学校で教務事務として3年間勤務。ニュース番組をきっかけに障害福祉分野へ転身し、就労継続支援A型事業所で職業指導員として2年間、直接支援に従事。その後、より包括的な支援力を身に付けたいと考え、2025年6月にインクルード株式会社へ入社。新規立ち上げの名古屋センターに支援員として配属され、センター運営および利用者さん支援に携わっている。
関口 和宏 / ニューロリワーク 横浜関内センター サービス管理責任者
フリーカメラマンとしてブライダル・学校・企業広報など幅広い撮影を経験し、デジタル移行期の技術革新の中でスキルを磨く。その後、携帯電話・家電販売員として高い販売実績を上げ、傾聴力と提案力を培う。怪我をきっかけに福祉業界へ転身、株式会社ハローワールドに入社。2022年インクルード株式会社と合併。サービス管理責任者研修を修了し、2025年より西船橋・名古屋センターの立ち上げに参画。名古屋センターの基盤を築いた後、現在は横浜関内センターのサービス管理責任者として従事。
何もない場所から「事業所」を作る面白さ
――名古屋センター立ち上げに関わったきっかけを教えてください。
大竹:開設2か月前の6月に入社しました。もともとインクルードの理念に惹かれて選考を受けたのですが、オープニングスタッフとして「新しい拠点を自分たちの手でつくり上げていく」というフェーズにも大きな魅力を感じ、ジョインを決めました。
和気:私も大竹さんと同期で入社しました。働くための土台づくりを大切にしているニューロリワークのプログラムに惹かれ、詳しく調べていくうちに、ちょうど自宅から通いやすい場所に名古屋センターがオープンすることを知り、選考を受けました。
関口:私は直近で、西船橋センターの立ち上げに携わっていたことから、上司に「インクルードが目指す姿を名古屋にも伝えてほしい」と声をかけていただき、開所のタイミングである8月に異動しました。(~在籍は11月まで)
――立ち上げ当初、期待と不安のどちらが大きかったですか?
大竹: 正直に言うと、私はワクワク感しかありませんでした。スタートアップの時期だからこそ、自分のこれまでの経験ややりたいことを形にできる。「自分たちで考えて作っていける」という期待感が100%でしたね。
関口: 私は逆に、名古屋という土地自体が初めてだったので、土地勘のない場所でどう立ち上げるかという不安はありました。でも、いざ現地に来てみると、集まったメンバーが非常に魅力的で。「このチームなら大丈夫だ」とすぐに確信しました。
和気:私も大竹さんと一緒で、最初はどこかお祭りのようなワクワクした気持ちが強かったです。毎日のように届く段ボール(備品)を開封しながら、少しずつセンターの形ができていくのが純粋にうれしかったんです。
ただ、時間が経つにつれて、少しずつ不安も募っていきました。都内の事業所のように近くに頼れる既存拠点があるわけではない、いわば“遠隔地”での立ち上げ。既存拠点でのOJTですべてを網羅できていたわけではないと気づいたとき、「本当に間に合うのかな?」というリアルな焦りを感じるようになりましたね。
――実際に業務が始まって、特に苦労したことは何でしたか?
和気:「基準はあるものの、細部までは決まりきっていない」事務作業の運用には、正直戸惑いました。エリアごとの特色もあるのか、相談する相手によって少しずつ見解が異なることもあって……。真っ白な状態からスタートした私たちにとっては、一つひとつ確認しながら進める毎日でしたね。
関口:まさに、ルールの“再インストール”という感覚でした。既存の事業所で当たり前になっていた記録の取り方一つをとっても、名古屋では「本当にこれでいいのか?」と改めて問い直す必要がありました。大変ではありましたが、その分、拠点としての土台を丁寧につくる時間でもあったと思います。
――「正解が一つではない」状態を、どのように乗り越えていったのでしょうか。
関口:大前提として、インクルードには全社共通の基準や考え方があります。そのうえで、立ち上げ期はどうしても細かな運用部分について現場で判断する場面も出てきます。「どちらが絶対的に正しいか」を追うのではなく、「名古屋センターとして最適な形は何か」を一つひとつ整理し、言語化する…そうして拠点としての“型”を少しずつ築いていった感覚です。
大竹:どの事業所でも、細部の運用は地域性やメンバーによって最適解が変わるものだと思います。立ち上げ期は、まだ定まりきっていない部分を自分たちなりの軸で丁寧に埋めていく作業でした。
もう一つ大変だったのは、夏の営業活動ですね。新規拠点にとって地域との関係づくりは欠かせませんが、8月・9月の名古屋の猛暑は本当に厳しくて…。まずは名古屋センターの存在を知っていただこうと、週3日は外に出て支援機関を一件一件訪問しました。今振り返ると、かなり“熱い”夏でしたね。コンビニで冷たい飲み物を毎日のように買って飲んでしまい、家族に驚かれたこともありました(笑)。
和気:
ありましたね(笑)。でもそうした積み重ねの中で、少しずつ利用者さんが来てくださって、特に関係機関からご紹介いただいた方が実際にセンターの扉を叩いてくださったときは、本当に何ものにも代えがたい達成感がありましたね。
大竹さん
異なる背景を持つメンバーの「結束」
――お互いの第一印象はいかがでしたか?
和気: 関口さんの第一印象は、「仏」。とにかく優しそうで、何でも受け止めてくれる安心感がありました。
大竹さんはひと目見たときから「あ、この人、絶対サビ管(サービス管理責任者)だ!」と思いました。現場一筋というよりは、いろんな修羅場をくぐり抜けてきたような、どっしり構えたオーラが滲み出ていたんです。
大竹:(笑)
関口: 私はお二人を見て、最高のバランスだと思いました。和気さんは非常に明るくて、事業所をパッと照らして引っ張ってくれる。大竹さんはイレギュラーな経歴も含めて頼もしさの塊。サビ管として教えることなんて何もない、むしろ私が教わることばかりだ、とオンラインで会った瞬間に安心したのを覚えています。
――「意見の衝突」や「白熱した議論」はありましたか?
関口: 個別支援計画の原案づくりでは、かなり白熱した議論になりましたね。メンバーそれぞれバックボーンが異なるので、利用者さんへの見立てや支援方針が異なるのは当然のこと。でも、それをどう一本の軸にまとめるかで、何度も話し合いました。
和気:最終的には第三者が引き継いでまとめ上げる、という方法で乗り越えましたね。
大竹: 今でも、名古屋のメンバーは、支援方針や営業方針で目線が合わないときには、遠慮なくズバッと切り込みますね。感じた違和感をうやむやにできない、誠実な人ばかりだと思います。
和気: そうですね。本気で向き合っているからこそ、飲み込めないことはその場で率直に伝える。そうした「本音でぶつかれる」関係性こそが、今の名古屋センターの強みになっていると感じています。
――ホッと和むようなお互いのエピソードはありますか?
関口:個人的にうれしかったのは、大竹さんの「モーニングコーヒー」です。もともと私が毎朝コーヒーを淹れる習慣があったのですが、ある日大竹さんもコーヒーミルを買ってきて、朝にコーヒーを淹れるようになったんです。
大竹:関口さんの様子を見て、「なんだかいいな」と思って真似しました(笑)。コンビニで買うと意外と高いですし…。少し早めに出社して心を整える時間にもなっています。
関口: それから、和気さんのホスピタリティも印象的ですね。利用者さんの立場に立つ感度が本当に高くて、私たちが気づかないような細かな変化まで丁寧に拾ってくれる。和気さんがいるだけで、利用者さんも支援員も、安心して過ごせる空気が生まれるんです。
和気: 私のほうこそお二人に感謝していることがあります。私が「それは嫌だ!」とか「これっておかしくないですか?」と率直に言ってしまっても、お二人は決して否定せず、「それもいいですね」と一度受け止めてくださるんです。その受容力があったからこそ、私も自分らしくいられました。
――「エナジードリンク禁止令」や「残業ゼロ」の噂についても教えてください。
関口: 名古屋センターは、とにかく残業をしないことが徹底されています。18時を過ぎると、みんなスッと帰るんです。私が少し長く残っているときも、和気さんが声をかけてくれたりして
大竹:残業時間については、名古屋は徹底していますね。時間内に集中して終わらせて、しっかり切り替える。そのメリハリが根づいていると思います。
関口:それからエナジードリンクですね。はい(苦笑)。当時はそれを飲みながら、必死に踏ん張っていた時期がありましたね。
和気: そう!飲むのは構わないんですが、1日に何本も飲んでいるので心配になってしまって……。「ちょっと飲みすぎですよ!」って声をかけました(笑)。
大竹: 和気さんに注意されてからは、関口さんもだんだん控えるようになって(笑)。でもそれは、「体を壊してほしくない」という名古屋流の優しさです。
関口:言われたときはちょっとグサッときましたけどね(笑)。でも、そうやってお互いの健康や私生活まで気にかけ合える“横のつながり”の強さは、名古屋の良さだと思います。
関口さん
未来の仲間へ:“創る側”として飛び込むという選択
――立ち上げという「荒波」を越えて、今のチームはどう変化しましたか?
大竹: 立ち上げ期は楽しいことばかりではなく、時には頭を悩ませることも起きました。でも、それを共に乗り越えたことで、お互いの人間性や「仕事をする上での軸」が明確になり、絆は一気に深まりましたね。
和気: 今は、本部の方からも「名古屋は意見が活発でいいですね」と褒めていただくことが増えました。良いセンターをつくるために、立場に関係なくフラットに本音を交わせる、そんな距離感のチームになれたと思います。
関口: 100%の正解が見えなくても、まずは動く。そして走りながら組み立てていく。このスピード感と熱量こそが、既存のセンターにはない「名古屋の色」だと感じています。
――最後に、これから入社を検討している方、特に新規拠点への参画を考えている方へメッセージをお願いします。
和気:新店の立ち上げには、既存のセンターに加わるのとはまったく異なる経験があります。会社を創り、制度を形にしていく、そんな“手触り感”をダイレクトに実感できるのは、このフェーズならではの魅力です。また、新店だからこそ社内のさまざまな立場の方と関わる機会も多く、視野を広げながら成長できる環境だと思います。
関口: 立ち上げは、自分のレベルを一段引き上げる最高のチャンスです。ルールが決まっていないからこそ、自分で考えて動いたことが、そのまま将来のセンターの「当たり前」として残っていく。自分の軸を磨きたい人には、これ以上ない環境だと思います。
大竹: そうですね。立ち上げは大変なことも多いですが、その分、面白さややりがいも大きい環境です。誰もがこれまでの人生の中でさまざまな経験を積んできていると思います。その経験や強みを、存分に発揮できるチャンスがあるのが新店の魅力です。
既存の枠組みに自分を合わせるのではなく、これまでの経験や「やりたいこと」を形にしていきたい。そんな想いを持つ方に、ぜひジョインしてほしいですね。
ありがとうございました!
インクルード株式会社では、「ソーシャルインクルージョンを実現し、全ての人が活躍する社会を創る」というミッションの実現に向けて、ともに歩んでくれる仲間を募集しています。
この記事を通して、インクルードの事業や働き方に少しでも興味を持っていただけたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
※本インタビューの内容は、2026年2月時点のものです。