「最高の体験価値を技術で実現し続ける集団」。
これは、私たちプロダクトエンジニアリング部が半日かけて辿り着いた、たった一行の自己紹介です。
ランディットの櫻井です。
たった一行に半日もかけたのか、と思われるかもしれません。実際そうです。でも、この一行を「自分たちの言葉」にするためには、半日でも足りないくらいでした。
今回はその合宿の様子をご紹介いたします。
この記事では、私たちが半日かけて「共通言語」をつくった理由と、その言葉が日々のプロダクト開発・意思決定にどう効いているのかを紹介します。あわせて、プロダクトエンジニアリング部で働く面白さ(挑戦機会)もお伝えします。
合宿の目的:「プロダクトエンジニアリング部の共通言語」を決める
合宿のゴールはひとつだけでした。「プロダクトエンジニアリング部の共通言語を決めること」、これだけです。
私たちのプロダクトエンジニアリング部は、特定の1事業に閉じた開発組織ではなく、各事業部の現場に入り込んでプロダクト開発を行う横断組織です。だからこそ、部署内の一体感や結束力を高め、「隣の人が何をしているか」を自然に共有できる状態がとても重要になります。
さらにランディットは、創業から5年で7つのプロダクトを展開してきました。事業成長のスピードが速い分、開発テーマも意思決定も増え続けています。
この環境で横断開発を担う私たち自身が「何をコアとしてプロダクト開発をしているのか」を改めて議論し、1つの共通言語を持って開発できる状態をつくりたく、今回の合宿を企画しました。
「良いプロダクト」「ユーザーのため」みたいな、誰も反対できない抽象語ほど、人によって思い浮かべる絵が違います。
これを防ぐ一番いい方法が、「私たちのチームはこれだ」と言い切れる一文を、メンバー全員の手で書くこと。
そんなわけで、半日かけて出てきた答えがこれでした。
「最高の体験価値」を技術で実現し続ける集団
ここから先は、この一行に辿り着くまでの話です。
半日で「自己理解 → 採用要件 → 共通言語」までを一気に
合宿は3つのセッションで組みました。
- メンバー分析セッション:全員のストレングス・ファインダーの結果を持ち寄って、チームの強みと弱みを見える化
- 理想の仲間セッション:「どんな人と働きたいか」をブレストして、スキルとマインドで分類
- 共通言語セッション:1〜2の結果と、会社のミッション・ビジョン・バリューを掛け合わせて、私たちらしい一行を抽出
1.ストレングス・ファインダーで、チームの偏りが丸見えになった
各自が事前に受けたストレングス・ファインダー34の結果を、FigJamに貼り出すところから始まりました。
トップ5を「実行力/影響力/人間関係構築力/戦略的思考力」の4色で並べてみると、チームの色がきれいに偏っていることが、誰の目にも一瞬で分かりました。
- 戦略的思考力(緑):圧倒的に多い
- 人間関係構築力(紫):厚い
- 実行力(青):そこそこ
- 影響力(オレンジ):菊池さんに集中。他のメンバーはほぼゼロ
「影響力ゼロって言われると、ちょっと悔しいですね」と笑い声が出ながらも、図を見ると否定しようがない。全員の結果をAIに読み込ませて整理してもらったところ、以下のようなフィードバックが返ってきました。
・考える力(戦略思考)と人間性(関係構築)は非常に強く
・やり切る力(実行)も強い
・一方で、外へ伝える・動かす力(影響力)は、KPI駆動の場面で薄くなりやすい構造。
メンバーの反応は「めちゃくちゃ当たってる」でした。
普段からなんとなく感じていた違和感が、データで裏付けられた瞬間でした。
弱点が見えれば、対策はそんなに複雑ではありません。その場でいくつか決めました。
この分析で得た一番の収穫は、「強み・弱みを個人の努力に寄せず、チームの仕組みに落とす」という共通認識が揃ったことでした。以降の議論でも、“人”ではなく“構造”をどう設計するかが、私たちの意思決定の軸になっています。
ポイントは、弱みを「個人の頑張り」ではなく「仕組み」で補うことです。
役割を明示的に分担して、議事進行のフォーマットに組み込んでしまう。地味ですが、これが一番効きます。
2.「どんな仲間が欲しいか」をスキル×マインドで分解する
次は、「どんな人と働きたいか」を全員でFigJamに書き出すセッションでした。出てきた付箋を、スキル軸とマインド軸で分けていきます。
面白かったのは、スキルでもマインドでもない“間”の要素が出てきたことです。
たとえば「熱量を伝播できる人」。これはスキルなのか、マインドなのか。
議論の結論はこうでした。「伝えたい」というマインドが先にあって、それがコミュニケーションのスキルに乗って初めて、熱量が伝わる。スキルとマインドは二項対立ではなく、グラデーションでつながっている。この共通認識が持てたことで、後の採用ペルソナの議論が一気に進みました。
このセッションで一番印象的だったのは、菊池さんの一言でした。
「“技術は後からついてくる”っていうフェーズは、もう終わったと思っている。これからは、スキルを持ってる人が入ってくれないと、もう成り立たない」
これまで通用していた「マインドさえあれば大丈夫」は、もう通用しない局面が増えてきた、という実感です。とはいえ、マインドが要らなくなったわけではありません。
むしろ逆で、マインドは一緒に働くうえでの「前提」だと捉えています。その上にロール固有のスキルや経験が積まれる。この構造をメンバー全員で握れたのが、このセッション最大の成果でした。
3.共通言語「最高の体験価値を技術で実現し続ける集団」が生まれた瞬間
最後のセッションは、ここまでの議論と、会社のミッション・ビジョン・バリューを統合して、「私たちは何者か」を2行以内で言い切る作業でした。
議論を続けるうちに、いくつかのキーワードが残っていきました。
- 体験価値:顧客が「使ってよかった」と感じる、機能と感情の総和
- やり抜く:途中で諦めずに、最後までやり遂げる
- 技術:事業の武器として応用できる技術
- 集団:プロフェッショナルではなく、当事者意識を持った集まり
体験価値という言葉も、せっかくなのでその場で定義しました。
体験価値 = 得られた利益(機能・感情) − 払った負担(時間・手間・コスト)
この差が大きいほど、体験価値は高い。
しかもこれは社外の顧客だけの話ではなく、社内のオペレーションを担う人の体験も含む、と全員で確認しました。「うちのプロダクトに関わる人、全員」が対象。
途中、「最高の体験価値を技術で実現するプロフェッショナル集団」という案も出ました。これはこれでカッコいい。でも、メンバーから違和感の声が上がります。
「プロフェッショナルって言うと、なんか当事者感が薄れる気がするんですよね。コンサルっぽいというか」
プロフェッショナルは外から評価される立場の言葉。
やり抜く集団は、内側から自分たちを定義する言葉。どちらの主語で語るかで、日々の意思決定の重力が変わってきます。私たちが選んだのは、後者でした。
最終的に残ったのが、これです。
「最高の体験価値」を技術で実現し続ける集団
これが、私たちの共通言語になりました。
最高の体験価値を、一緒に実現しませんか?
私たちのチームで働くと3つの挑戦ができます。
- 体験価値を定義し、プロダクトの優先度に落とし込む
- 事業メンバーとも直接コミュニケーションしながら、「誰にとっての価値か」「負担は何か」を言葉にして、実装・改善につなげます。
- 技術を“事業の武器”として使い、やり切る力
- 作って終わりではなく、価値提供と課題解決の当事者として、成果が出るところまで責任を持って改善し続けます。
- 抽象を共通言語に変え、チームで前に進める力
- 認識のズレを放置せず、議論で揃え、役割分担や意思決定の仕組みに落として再現性を作ります。
「事業に近いところでプロダクトをつくりたい」
「技術で体験価値を上げ続けたい」
「チームづくりにも関わりたい」
そんな方と、ぜひ一度お話ししたいです。
最後に。
私たちが半日かけて決めた「最高の体験価値を技術で実現し続ける集団」という言葉。これは完成形ではなく、ここからがスタートです。
ランディットの開発組織は、変化を恐れず、全員で意思決定の仕組みからアップデートしていける面白さがあります。「綺麗事の抽象論」で終わらせず、泥臭く技術で価値を証明しにいきたい。そんな熱量を持った方からのご応募を、メンバー一同心よりお待ちしています!
まずは「合宿の裏話をもっと聞きたい」「実際の開発環境は?」といったカジュアルな雑談からスタートしませんか?