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オンデマンドバスの定着にデータ分析で貢献~社会課題の解決を目指すビッグプロジェクトの舞台裏~

こんにちは、メンバーズデータアドベンチャー(以下、DA)採用広報担当です!

メンバーズグループには半期に一度、現場社員による投票で受賞者を決定する表彰制度があります。これは具体的には、メンバーズデータアドベンチャーのコアバリュー(貢献・挑戦・誠実・仲間)やミッション、ビジョンを体現し、評価に値する活動を行った案件やチームを表彰するDAクオリティ賞、同じくメンバーズのコアバリューを体現し、提供価値向上に努め、とくに優秀な成果を得た個人を表彰するコアバリュー賞の2部門が設けられています。

今回ご紹介するのは、2021年度上半期、下半期ともにDAクオリティ賞表彰(※1)を実施した、オンデマンドバスのデータ分析案件です。総額1000万円超の大型案件の舞台裏について、プロジェクト参加メンバーの2人に話を聞きました。
※1メンバーズ・DAのコア・バリュー(貢献・挑戦・誠実・仲間)、ミッション、ビジョンを体現し、評価に値する活動を行った案件・プロジェクトを表彰します。

秋山 薫平(あきやま くんぺい)さん
2021年4月 中途入社
秋元 幸太郎(あきもと こうたろう)さん
2021年4月 新卒入社
現在、大手自動車会社へデータアナリストとして常駐中。


(写真:秋山)

▼「地理データと運行データ」でベストな運用法を探る

――まずは今回のプロジェクトの概要から教えてください。

秋山 オンデマンドバスというのは、時刻表が存在しない予約制で運行するバスのことで、ユーザーは対象エリア内から希望の発着地をオンラインで入力し、そこに近いステーションからバスに乗り降りすることができます。

我々の今回の役割は大きく3つで、まず、オンデマンドバス導入の際に指標として設定すべき、KPIやSLOについての示唆を得ること。次に、データに基づいて効率的な運用法を模索すること。そして最後が、そのために現状の課題を明確化することです。

オンデマンドバスはいわゆる交通弱者と呼ばれる、免許返納した高齢者など日常の移動手段に困っている人々をサポートする仕組みです。また、不採算路線の解消など、自治体の財政負担を減らすメリットもあり、非常に社会的意義の大きい取り組みと言えます。

秋元 私は昨年の新卒入社組なので、これがキャリア初の案件でした。言語にPythonを用いることや、地理データと運行データを扱う点など、DA社内でも特殊な案件である印象を持ち、自分から手を挙げて参加させていただきました。実際、不慣れだったPythonを覚えることもでき、自分自身にとっても社会にとっても非常に有意義でやり甲斐のあるプロジェクトだと実感しています。

――地理データというのは具体的には?

秋元 地形や人口分布、あるいは緯度経度(移動距離)といった情報ですね。これに今回の対象エリアにおける実際の運行データを合わせて、現状の課題の洗い出し、そしてその解決法を探ることになります。

シミュレーションの過程では、たとえば定期路線とオンデマンドの組み合わせてみたり、対象エリアを分割して運行してみたり、さらにはステーションの数や車両の台数などを増減したりと、適宜パラメーターを変えながらオンデマンドバスのベストな導入形態を検証・改善しています。


(写真:秋元)

▼できることが増えていくことを実感

――そうした取り組みが、社内表彰でDAクオリティ賞を受賞しました。現状の手応えについてはいかがでしょう。

秋山 私は大学で空間経済学を専攻していたこともあり、これまで学んできたこと、積んできたキャリアがすべて活かせる案件だと感じています。都市に関する研究結果を適宜参照しつつ検証プランを設計することもあり、このプロジェクトは学際的で自分には合っていると思います。

秋元 私もとくに検証・改善の部分では、一般的なデータ分析案件とは少し頭の使いどころが異なる感じがして、楽しくやらせていただいています。Pythonを覚えられたことも含め、着々とできることが増えていくので、自分の成長が実感できるのも嬉しいですね。

――とくに苦労した点、工夫を求められた点を挙げていただくとすると?

秋山 都市を分析するにあたり、都市をどのように定義するかという点については、少し頭をひねりました。というのも、すべての都市が一律の特性を持っているわけではなく、市街地もあれば過疎地などもあるためです。多種多様な都市の特性をどう定義するかが、オンデマンドバス導入形態に関する示唆を得るために重要な視点でした。その都市の特性というのが人口規模なのか、あるいは交通機関や公共施設の有無や近接性なのか、さまざまな角度から適切な導入形態に関する判断材料を求める必要がありました。

秋元 私の場合は、指標を算出する上で、そこで出てくる数字が正しいのか否か、一見では判断しにくいことも珍しくありません。同じ計算式を使っていればどうしても傾向も似てしまうので、そもそも計算式が適切なのかどうかは、常に注視するように心掛けていました。

秋山 そうした細かい苦労はありましたが、結果としてそこから新しい案件の受注に繋がったり、社内での勉強会を依頼されたり、お客様にも喜んでいただけている様子が伝わってくるのはよかったですね。


(写真:秋山)

▼自ら手を挙げる人にチャンスがある会社

――お2人はなぜ、データ分析の分野を志されたのでしょうか。

秋山 私は学部時代にやっていた、空間データを用いた実証研究が大きいですね。具体的には、病院の立地が過当競争を生み、それが医療費の増大に繋がっているのではないかという仮説を検証したものでした。要は、病院が密集するエリアでは医師同士の競争が激しくなり、医師の側から需要を誘発すること(医師誘発需要)が起こり得るのではないかということで、これを病院個票データと統計的因果推論手法を用いて検証しました。

こうした研究を通して、定量的なデータを用いると、それまで目が行かなかった事実が浮き彫りになると知り、社会人経験を経た後、大学院に進学して研究を続けることになりました。院を出てDAに入社し、まもなく1年になります。

秋元 私は小学校時代にまで遡って考えてみると、国語のテストで「このときの主人公の心境を答えよ」みたいな問題が出た際に、正解がなんだか曖昧な気がして、どうも腑に落ちなかったんです。その点、答えが確定している数学は心地が良くて、理系に進むことを決めました。

その後、大学進学の際に、将来を踏まえて論理的思考を養おうと、数学科へ進むことに決めました。そこで学んだ論理的思考は、実はデータ分析の領域でも必要なものですから、就活を始めるときにこの業界に目が向いたのも、自分の中では自然な流れだと思っています。

――では、DA入社を決めた理由は?

秋山 1つは、DAはまだ若い会社なので、組織づくりや勉強するムードの醸成に一役買えればという期待があったこと。そしてもう1つは、面談の際に社員の方とすごく馬が合う印象を受けたのが大きかったですね。

秋元 私は就活にあたって、ベンチャー気質のある、伸び盛りの会社を望んでいました。求めていたのは、成果を出せば飛び級的に活躍の機会を与えてもらえる環境で、DAはまさに最適な会社だったと感じています。実際、こうして自分のやりたいことを伸ばしていけるのは、すごく恵まれていると感じます。


(写真:秋元)

――DAには成長を促す職場環境が用意されている様子が窺えますね。

秋山 今回のオンデマンドバスの案件は全5名のチームで動いていて、そのうち3名が新卒社員でした。それでもこうして、それぞれの特性を生かしながら、滞りなくプロジェクトを進めることができ、尚且、個々の成長につながったのは本当によかったと思います。私も負けずに、自分の得意な空間データや統計的因果推論の領域でさらに結果をだせるよう頑張っていきたいですね。


――さらに今回の案件でお2人は、上半期に続いて下半期もDAクオリティ賞に選ばれました。最後に連続受賞を果たした感想をお願いします。

秋山 下半期は、オンデマンドバスに関するデータ分析プロジェクトのみならず他の領域、具体的には機械学習や感情分析などを用いた案件にも拡大しました。これらの内容に関しても評価いただき連続で受賞することができ、嬉しかったです。今後も先端的な分析案件の開拓に貢献できるよう活動していきたいと思います。

秋元 通期で選ばれたことは純粋に嬉しかったです。下半期は他プロジェクトへの拡大もあったので、それらの案件内で活躍しつつも常に新しい領域や案件にはチャレンジしたいですね。また、同じアナリストでも持っている知見やスキルは違ったりするので、お互いの長所を活かし、学び合うチームプレイで活躍し貢献していきたいと思います。

(取材・文 友清 哲)

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