PROFILE
川下浩平(DevOps Dept. Bravo Team/Lead) 大学卒業後、2007年にフリュー株式会社に入社。Webやゲームアプリの開発に幅広く携わり、フロントからバックエンド、データ分析やインフラまで経験。その後、2019年にTimeLabに転職。自社プロダクトのカレンダーアプリ開発や外部案件に従事。2025年4月、クロステック・マネジメントにエンジニアとしてジョイン
技術と仲間に刺激を受け続けた11年─そして新たな挑戦へ
──現在に至るまでのキャリアについて教えてください。
大学卒業後、将来の選択肢を広げるためエンジニア養成の研修機関に通い、3ヶ月でエンジニアの基礎を身につけました。その後、フリュー株式会社に契約社員として入社し、1年後に正社員に。2007年から約11年間、Webやゲームアプリの開発に従事し、フロントからバックエンド、インフラ、データ分析まで幅広く経験しました。
入社当初は「ものづくりがしたい」という思いが強かったものの、チームリーダー経験を通じて「組織として生産性を上げるには」「理想的なチームとは何か」に関心が向くようになり、技術だけでなく人や組織の仕組みにも興味を持つようになりました。フリューではアジャイル開発や若手へプロジェクト運営を任せる文化に触れ、技術面・組織面で刺激を受けただけでなく、仲間と貴重な時間を多く過ごすことができ、自分の人生にとって大きな財産となりました。
会社の方針変更で担当プロジェクトがクローズしたことを契機に、「なぜ上手くいかなかったのか」を外に出て学びたいと思い、2019年に株式会社タイムラボ(以下TimeLab)へ。そこで自社プロダクトのカレンダーアプリ開発や外部案件に携わりました。そして2025年4月から、クロステック・マネジメントにエンジニアとして参画しています。
“案件”がくれたご縁──挑戦をともにする喜び
──クロステック・マネジメントには、どういった経緯でジョインされたんですか?
前職のTimeLabに在籍していた際、外部クライアント案件としてクロステック・マネジメントのプロジェクトに関わったことが最初のきっかけです。TimeLabは自社開発に加えて外部案件も幅広く手掛けており、その一つとして携わる形でした。
当初はTimeLab経由で一定の役割を担っていましたが、関与する領域が広がるにつれ、僕自身の工数が逼迫し、自社業務と並行する中でどちらにも十分に注力できない状況になっていました。そこで「クロステック・マネジメントの業務に一本化し、腰を据えて取り組んだ方が双方にとって良いのではないか」という話が持ち上がり、会社間で丁寧に調整いただいた結果、正式に直接契約としてジョインする形になりました。外部案件から始まった関わりが、こうして本格的な挑戦につながったことを今はとても嬉しく思っています。
教育の本質に集中できる環境を、テクノロジーで実現
──現在はどのようなお仕事を担当されていますか?
現在、私は大学教育の基盤を支えるシステムの改善に取り組んでいます。目的は、教員や職員の方々が多岐にわたる事務作業に追われることなく、教育そのものに集中できる環境を整えることです。
教育システムの中でも基盤となる「カリキュラム設計」や「授業運用」に関わる領域で、要件整理、データベース設計、API実装などの開発業務を行うとともに、企画やデザイナーと連携し、プロダクト全体を形にしています。毎年のカリキュラム更新や授業運用を支えるシステムツールの構築・改善も、その一環です。
──教職員の方々の負担軽減のために、どのような工夫をしていますか?
教職員の方々の状況をしっかり理解した上で業務を進めることです。取り組みを進める中で、現場の運用が想像以上に複雑であることに気づきました。複数学科にまたがる授業の開講や、学科ごとに異なる管理方法など、単純な効率化だけでは対応できません。だからこそ、現場の状況を理解しながら進めることが非常に重要だと感じています。
これまではExcelやスプレッドシートで管理されていた業務も多く、複雑で時間のかかる作業が教職員の負担になっていました。そこで現場の声を丁寧にヒアリングし、DX化を通じて事務負担を軽減し、教育に集中できる環境をつくることを目指しています。クロステック・マネジメントは学園の“内側”に立つ立場だからこそ、現場と直接対話しながら、教職員の方々と一緒に「より良い形」を考え、実現していくことができると感じています。
挑戦から学び、進化し続ける組織
──クロステック・マネジメントで働く中でのやりがいや魅力を教えてください。
一番の魅力は「一緒に働いている人たち」ですね。スタートアップのCTOや事業責任者、大手企業でチームを率いてきたメンバーなど多様なバックグラウンドを持ち、、熱量高くチャレンジするメンバーと一緒に働けることが大きなモチベーションです。働き方も自由度が高いですが、みんなで同じ方向に向かって挑戦していく一体感があります。
また、大学DXと聞くと「保守的」というイメージを持たれるかもしれませんが、実際はとてもアグレッシブで、ベンチャー的なスピード感や試行錯誤の面白さがあります。教育という普遍的で意義あるテーマに取り組みながら、スタートアップのように組織もプロダクトもつくり上げていけるのは、他にない環境だと思います。ゲーム開発のように流行やトレンドで勝負する領域も面白いですが、教育は人が生きていく限り普遍的に存在し続けるものです。そこに自分の経験や技術を活かせるのは、とても意義があると感じています。
──クロステック・マネジメントで働く中で、印象に残っている出来事や組織文化はありますか?
印象的だったのは、システム導入時に 私自身が大きなトラブルに直面し、その対応を経験したことです。実際に、学園全体に影響が及ぶようなシステムトラブルが発生し、学生への支障も生じるため、一刻も早い復旧が求められる場面がありました。通常であれば、大きなトラブルが起きた際には「誰が原因か」を追及し、組織が守りに入ってしまうことも少なくありません。
しかしそのとき、クロステック・マネジメント代表の小笠原は「これで、何かを責めるような人は、ここにはいない」と声をかけてくれました。メンバーは部署の枠を超えて自然に協力し合い、「このインシデントを機に守りに入るのではなく、むしろ乗り越えて前に進もう」という前向きな声が数多く上がりました。さらに、瓜生山学園 財務担当理事の髙久さんも「これも一つの学びとして捉えている」と温かい言葉をかけてくださいました。
「次にどうすればより良くできるか」を建設的に議論し、「これも一つの学びとして必ずDXを成功させる」というスタンスが組織全体に共有されていたのです。失敗を責めるのではなく、挑戦を前提に前進していく文化が根付いており、その姿勢に本当に救われ、支えられました。
こうした経験を通して感じたのは、組織としての姿勢が本質的に挑戦を肯定していることです。失敗しても、それを踏まえてより良くする方法を建設的に考える。単に守りに入ったり、保守的なルールでガチガチにするのではなく、挑戦した結果を次に活かす文化があることが、クロステック・マネジメントの大きな強みです。常に「より良い状態」を目指し、失敗を恐れず改善を続ける組織。そのスタンスが、ここで働く上での最大の魅力だと感じています。