「当たり前すぎ?」「やりすぎ?」「いや、これはちょうどいい!」
2026年1月、横浜本社の会議室。
普段は交わることの少ない部門の社員たちが集まり、真剣に、ときどき笑顔と笑いを交えながら議論を行いました。
本日のテーマは、「社長のことば」を愛和らしい「社員のことば」に変えること。
今回の記事では、新ビジョン「つづく」「つなげる」を自分たちの行動に落とし込むための「クレド」を作るワークショップの様子をお伝えします。
なぜ、クレドを作るのか
「100年続く会社にするために」
社長が描く「愛和食品の理想像」を言語化して制作した新ビジョン「つづく」「つなげる」。
(ビジョンについてはこちら)
ビジョンができたことで、これから私たち愛和食品が進んでいく方向性が少しずつ見えてきました。
でも期待がある一方で、正直なところ社員にとっては、自分の仕事とどうつながるのかまだ見えてきません。
ビジョン「つづく」「つなげる」は、まだ「社長のことば」にとどまっていて、社員が「自分ごと」とすることは難しい印象です。
愛和食品の未来を描いていくためには、社員一人ひとりの力が必要不可欠です。そのためには、「社長のことば」を、「社員のことば」に変換する必要があります。
では、どうすればいいのか。
愛和らしさを持った社員一人ひとりが自ら考えて、さらには議論や対話を重ねながら、自分たちの指針や目標を作るのがいいのではないだろうか。
そこで出たアイデアが、「クレド」です。
クレド(Credo)とは、いわゆる行動指針や価値観のこと。一般的な企業において、全従業員が共有して実践するための指標や指針として掲げられています。
クレドを作成するメリットは、大きく以下の3つだと言われています。
①目指す先がわかりやすい
具体的な行動指針があることで、どこに向かい進んでいくかが明確になる
②意思決定がしやすい
もし判断に迷うことに直面したとき、クレドに立ち返ることで、何を選ぶべきかを決めやすくなる
③社員の行動の一貫性を生みやすい
組織全体の進む道が定まることで、一体感や一貫性が生まれる。
結果として、ブランド価値が高くなることも。つまり、クレドは組織が同じ方向を向いていくための共通言語。
時代のスピード感を捉えて、事業を継続しながら挑戦し続けていくためにも、今がクレドを作るタイミングだと考えました。
部署の垣根を超えて行われた「クレド作成ワークショップ」
クレドを作成するワークショップは、2026年1月の2日間、同じ内容を実施。それぞれ20人の社員が参加しました。
社員が所属する部署は、物流、商品管理、受発注・仕入、営業、経理・総務・社員食堂、そして沖縄支社と、社内のほぼ全ての部門に渡りました。また、正社員だけでなく、パート社員にも参加してもらいました。
今回のワークショップの目的は、クレド作りのための材料を集め。
新ビジョンに向かうために、日々意識して実践できるような「ことば」や「行動」を考えて、洗い出して、ディスカッションをしていきます。
▲チームに分かれたら、まずはアイスブレイク。普段は違う部署で働いていても、すぐに打ち解けて笑顔が広がるのは「愛和らしさ」のひとつかもしれません。
参加者は、4つのチームに分かれて、アイスブレイクで少し緊張をほぐすところからスタート。その後、クレドについての説明や実際の有名企業のクレドの紹介を行いました。
「クレドとはなにか」の基本的なイメージを持ってもらったら、早速ワークに入っていきます。
一つ目のワークでは、社長の価値観の一つである「愛和食品に関わる全員が幸せになるため」の具体的なことばや行動について考えていきました。
具体的に自分たちのクレドにしていくために、どんな「ことば」で語りかけられたら胸にとめやすいか、「行動」や「アクション」で助けられたらうれしいか、まずは個人で考えてみます。
『ありがとう』『大丈夫?』『一緒にやろう』
愛和食品で働く中で、誰かからかけられた「ことば」やされて嬉しかった「行動」、さらには自分が日々心掛けていることなどを洗い出していきます。
その個人から出てきた「ことば」や「アクション」は、クレドに載せるべき?
チームで一つひとつ検討していきます。判断基準は、「当たり前すぎ」か「やりすぎ」か、もしくはそのどちらにもならない「ちょうどいい」ものを選んでいきます。
このワークで特に印象的だったのは、「ありがとう」と感謝のことばを伝えることや、「一緒にやろう」と能動的に共に取り組む姿勢が特に多く意見として出たこと。また、仲間に意識を向けた気遣いや、否定せずに受け入れる傾聴なども多く聞かれました。
中には、朝出かけていくドライバーさんに一杯のコーヒーを渡す心配りしている方や、急にお子さんの体調が悪くなり早退するときにサポートしてもらっていて大変ありがたいなど、具体的なエピソードも。
改めて愛和らしい、互助の文化がしっかりと根付いていることを感じる時間となりました。
昼休憩を挟んで午後からは、2つ目のワーク。ここからは、各テーブルそれぞれのお題でワークに取り組みます。新ビジョン「つなぐ」「つづける」ためを具体的な行動に落とし込むためのアイデアを出していきます。
アイデアをだしたら「いいね!」と共感するものに投票していきます。
▲このチームの「衣食住をベースに人を幸せにする事業のタネを拾うために」というテーマでは、『地産地消』『自分が体験する』などの意見が票を集めました!
ワークでは、それぞれの立場や役割、業務を行っている中から、独自の視点や切り口で意見が出てきます。
たとえば、
「相手に信頼される『良い関係』を構築するためには?」
このテーマで票を集めたのは、以下の3つ。
「行動の一貫性」
「相手にもメリットを伝える」
「肩書や社名ではなく、個人の名前でお呼びする」
どれも相手の立場に立って考えていて、実際されたら嬉しいことばかりですよね。
意見を出した人にとっては、普段から当たり前に心掛けていることかもしれませんが、改めて共有することで、お互いの目線をあわせていく時間になったように感じました。
また、別チームの「改善し続けることを前向きに捉えるためには」というテーマに対しては、
「部署やチームを越えて話題化することで『おおごと』にしよう」
「あえて立場や業務などの役割を交換してみては」
というアイデアが。自分一人で抱えるのではなく、周りの人を巻き込みながら進めて行くことが改善のカギとなると考えている人が多いようでした。
また、「提案に対するフィードバック」や「結果がどうなったかの共有がほしい」といった声も聞かれ、改善が必要な課題についても明確になりました。
最後のワークでは、口調やフォントの素材を使用しながら、「愛和らしい」ものを選定しました。
特に印象的だったのは、社員と代表・幹部で少し異なるものを選んでいたこと。
社員のほとんどは、「みんなで一緒に協力し合う」「明るくすっきりとした印象」といったニュアンスの言葉やフォントを「愛和らしい」としていた一方で、代表や一部社員の中には、「挑戦」などもうワンランク強い志を表す表現が必要という意見もありました。
全体としては、親しみや協調性のある「一緒にやってみる」のような口調と、元気で強さがあり、すっきり見える明朝体フォントに人気が集まりました。
完成したクレド──愛和は、ふみこむ。
2日間のワークショップを元に、私たちはクレドを作成しました。
メインコピー「愛和は、ふみこむ。」では、愛和が大切にする愛の形として、より人・事業・地域、ひいては世界へと関わりを濃くしていく。「ふみこむ」スタンスを示しました。
愛和として変わらぬ想いを言葉にしながらも、特に当面の5年の重点領域も言語化することで長く、その時々の重点目標を反映しながら進める「生きたクレド」になっている点も特徴です。
クレド作りで見えた、愛和らしさ
2日間のワークショップを通じて見えたのは、愛あるコミュニケーションと今まで継続してきた文化、そしてこれからの挑戦でした。
部署の垣根なく一緒に助け合う文化や、その雰囲気の良さから作られる強固なチームワークは愛和らしい強みであると改めて感じました。
その一方で、社員それぞれから見える景色には、立場や業務などによって少し差があることも明らかになりました。今回のクレド作成ワークショップは、その意識を統一して未来に進んで行くための大きな一歩になったのではないかと思います。
それは、最後に聞いた感想にも現れていました。
中でも特に印象的だった2つの感想を紹介します。
「私は愛和食品に長く勤務していますが、今回従業員が大切にしていく目標を作るために、みんなで集まって一つひとつ真剣に向き合って考え、協力してつくったことは、自分にも会社にとっても財産になるのではないかと思いました。」
「私は愛和食品に30年以上前に入社し、創業者と共に考えたり、行動しながら進んできました。当時は、今とは異なるトップダウンの中で業務を行っていて、その中で仕事の成果を出していくという環境でした。
なので、実は今日このワークショップに参加する前は、少し違和感を感じていたんです。でも、実際参加してみたら、遠慮なく意見をいえる環境があって、素晴らしいなと。みんなでいろいろな意見を出しながら、クレドを作ったことで、一つのベクトルに向かっていけると思うし、向上心にもなると感じます。作ったクレドは完成ではなく、みんなで超えていく方向性として、都度振り返る機会などがあるといいのかなと思いました。」
完成したクレドを胸に、私たち愛和食品は日々挑戦を続けていきます。