伝統金融から暗号資産・ブロックチェーンの世界へ。
ビットフライヤーで見つけたキャリアの掛け算とは?
こんにちは、いしはるです。
今回は、社員インタビューシリーズ第 7 弾!
ビットフライヤーの事業戦略本部で、機関投資家や事業法人向けの新しい金融サービスづくりに取り組む吉田 佑莉さんにインタビューしました。
信託銀行で法人営業やアセットマネジメント、DX 推進など、幅広い経験を積んできた吉田さん。
そんな吉田さんが次のキャリアに選んだのは、暗号資産・ブロックチェーンという新しい領域でした。
入社わずか1週間で未知の技術領域に挑み、数か月後には新たなプロダクトの立ち上げにも携わった吉田さん。これまでの金融業界での経験を、どのように新しい仕事へ活かしているのでしょうか。
今回は、ビットフライヤーに入社したきっかけや事業開発の面白さ、30 代になって変化したキャリア観、さらにはプライベートの意外な一面まで、たっぷりお話を伺いました!
金融業界での経験が、ブロックチェーンとの出会いにつながった
ー まずは、これまでのキャリアを教えてください。
前職の信託銀行では、不動産関連の法人営業からキャリアをスタートしました。その後、アセットマネジメント事業での投資信託の受託業務や、DX 推進・業務改革( BPR )のプロジェクトマネジメントなど、幅広い業務を経験しました。
転機となったのは、DX 関連の子会社を兼務していた際に、ブロックチェーン技術の基礎研究会に参加したことです。
既存の金融インフラを代替・高度化し得る技術としての可能性や、新たな投資対象としてのデジタルアセットの魅力に触れ、強く興味を持つようになりました。
ー そこから暗号資産・ブロックチェーン業界への転職を考えるようになったんですね。
そうですね。
ちょうどその頃、生成 AI が急速に普及し、著作権侵害などの問題が社会的に議論され始めていました。
技術がものすごいスピードで進歩する一方で、法規制や社会制度の整備が追いつかなければ、技術の健全な発展は難しいのではないかと感じました。
当時の私はエンジニアを志向していたわけではありませんでしたが、だからこそ、技術の発展を支える法制度や規制の側から、この領域に貢献したいと考えるようになりました。
一時期は法律の勉強にも取り組んでいましたし、今でも法令の条文を読むのは好きです(笑)。
振り返ると、前職の信託銀行での経験も、この関心につながっていたように思います。
信託銀行のビジネスには、法制度を活用して金融商品や取引の仕組みを構築する側面があります。
「なぜこの仕組みになっているのか」「なぜこの制約があるのか」を掘り下げると、その背景にある歴史や市場環境まで見えてくる。
その面白さを前職で学びました。
ー その中で、ビットフライヤーを選んだ理由は何だったのでしょうか?
大きな理由の一つは、創業者であり CEO の加納さんの存在です。
自主規制団体の立ち上げや政策提言などを通じて、業界の健全な発展に長年取り組まれてきた姿勢に強く共感しました。
実は、当初応募していたのは AML(マネー・ローンダリング対策)や金融犯罪対策に関するポジションだったんです。
暗号資産・ブロックチェーン業界の健全な発展を、法規制やリスク管理といった、いわゆる「守り」の側から支えたいと考えていました。
ちょうど応募した頃、ビットフライヤーでは Custodiem の新規事業立ち上げに向けて、人材募集を検討していたそうです。そのタイミングで、当時はまだ公開されていなかったプロジェクトマネジメントのポジションを紹介していただきました。
せっかくの機会なので、まずはお話を伺ってみようと思い、そのポジションで選考が進むことに。
最終面接で加納さんと直接お話しできたことも、とても印象に残っています。
自分がようやく気づいた課題に 10 年以上前から向き合い、業界をリードしてきた方が、今どのような未来を見据えているのか。その考えを直接伺えたことが、純粋に楽しかったですね。
ー 当初は「守り」の仕事を希望されていたんですね。実際に事業開発という「攻め」の仕事に携わってみて、いかがですか?
今は、「攻め」と「守り」は必ずしも別のものではないと感じています。
特に金融の世界では、どれほど優れた技術やアイデアがあっても、法制度やリスク管理、オペレーションの裏付けがなければ、社会に受け入れられるサービスにはなりません。
現在取り組んでいる事業でも、システムやサービスの構築だけでなく、機関投資家から求められる高い信頼性に応えるため、事業基盤の高度化にも取り組んでいます。
結果として、当初関心を持っていた「守り」の領域にも深く関わりながら、それを事業として形にする「攻め」の仕事ができています。
技術や社会の健全な発展に貢献したいという根本的な思いは変わっていませんが、そのために自分ができることの幅は、想像していた以上に広がりました。
当初の希望とは違う形で始まったキャリアですが、今振り返ると、とても良い出会いだったと思います。
入社 1 週間で迎えた最初の関門。
未知の領域でも学び続ける
ー これまでとは異なる業界に飛び込むことに、不安はありませんでしたか?
もちろんありました。
業界そのものへの不安以上に、まずはベンチャー企業のカルチャーに馴染めるのか、実力が求められる環境で自分が通用するのか、という不安が大きかったです。
金融業界出身とはいえ、トレーディングの経験はありませんでしたし、テクノロジーや英語についても、十分にキャッチアップできる自信があったわけではありません。
特に苦労したのはテクノロジーの理解ですね。
入社してわずか1週間で、大手金融機関向けに ETH(イーサリアム)のステーキングについて、その仕組みや歴史、技術的な構造などを説明する資料の作成を任されたときは、本当に大変でした。
私にとって最初の大きな関門だったと思います(笑)。
ー 入社1週間でそれは大変ですね。その経験から、どのようなことを学びましたか?
今振り返ると、当時の資料は改善の余地だらけですが、未知の領域でも諦めずに問いを立て、調べ続けるという、とても良い経験をさせてもらいました。
この業界には、驚くほどの情熱と専門知識を持った方々がたくさんいます。
私自身、まだまだ学ぶことばかりですし、おそらくこの業界にいる限り、ずっと新しいことを学び続けるのだと思います。
ただ、幸いなことに、周囲には惜しみなく知識を共有し、助けてくれる人たちがいます。
今では、知らないことに直面すること自体への不安はあまりありません。
暗号資産・ブロックチェーンと伝統金融をつなぐ、事業戦略本部の仕事
ー 現在所属している事業戦略本部は、どのような部署なのでしょうか?
事業戦略本部は、各プロダクトの戦略立案から事業化までを担う部署です。
それぞれが担当領域に責任を持ち、会社の事業をリードしていく役割を担っています。
メンバーはとにかく個性豊かです。
元 DJ やデザイナーという経歴を持つ方もいれば、複数の言語を操りながらコーディングもこなす方、新卒とは思えないほどドキュメント作成が得意で、暗号資産への深い知識を持つ方もいます。
共通しているのは、それぞれの分野で高い専門性を持ち、自分の好きなことをとことん突き詰めていること。
良い意味で、プロフェッショナルであり、オタクでもある人たちの集まりだと思います(笑)。
また、事業戦略本部は社内のさまざまな部署をつなぐハブのような存在でもあります。
戦略を考えるだけではプロダクトは実現しません。
システム、オペレーション、ガバナンスなど、各部署の知見を集約し、実際の事業として成立させていくことが求められます。
戦略の方向性を誤れば、その後の開発や業務設計にも大きく影響します。
それだけ責任も大きいですが、会社の事業を形づくる面白さがある部署だと思います。
ー その中で、吉田さんはどのような仕事を担当されているのでしょうか?
機関投資家・事業法人向けのサービスブランド「 bitFlyer Prime 」を担当しています。
一言でいうと、機関投資家や事業法人が暗号資産を安心して取引・保管できるようにするための、新しい金融インフラの事業開発です。
現在は特に、グループ会社の Custodiem が、機関投資家から信頼される暗号資産カストディアンとしての役割を担えるよう、新しいカストディサービスの立ち上げに注力しています。
ー 「カストディ」という言葉は、初めて聞く方も多そうですね。どんなサービスなのでしょうか?
簡単にいうと、暗号資産などのデジタル資産を、安全に保管・管理するサービスです。
例えば、皆さんも大切なものや高価なものを、自宅ではなく銀行の貸金庫などに預けることがあると思います。
暗号資産のカストディも、イメージとしてはそれに近いですね。
暗号資産はデジタル上の資産なので、不正アクセスや秘密鍵の流出などによって資産が盗まれてしまうリスクがあります。
だからこそ、専門的な技術と厳格な管理体制を備えた、いわば「デジタル資産の堅牢な金庫」が必要になります。
これまで暗号資産市場は、個人投資家による売買が中心でした。
しかし今後、法制度の整備が進めば、資産運用の一環として中長期的に保有するニーズや、機関投資家・事業法人による活用が広がっていくと考えています。
そうなると、重要なのは売買できることだけではありません。
購入した資産を、いかに安全に、長期間保管・管理できるかということも大切になります。
bitFlyer Prime は、機関投資家や事業法人がデジタルアセットを安心して調達・保管できる金融インフラを目指しています。
その中で、資産を安全に守る役割を担うのが Custodiem のカストディ事業です。
ー 新しいサービスをつくるだけでなく、それを安心して使える仕組みも大切ですよね。
まさにそうです。
実際の業務では、伝統的な金融機関との協議を通じた事業・業務要件の整理から、システムやオペレーションの設計、保険を含む補償の仕組みづくりまで、幅広い業務に携わっています。
さらに、機関投資家から求められる高い信頼性に応えるため、ガバナンスの強化にも取り組んでいます。
特に難しいのは、単に制度やルールを整えるだけでなく、それらが実際の業務の中で機能し、継続的に運用できる仕組みにしなければならないことです。
法規制の整備もまだ途上にあり、検討すべき論点は膨大です。
時には気が遠くなることもありますが(笑)競争力のあるサービスを実現するために、必要なことは何でもやる。そんな仕事です。
「暗号資産を売買する」だけではない、ブロックチェーンの可能性
ー 暗号資産というと、売買のイメージが強いですが、ブロックチェーンにはそれ以外にどんな可能性があるのでしょうか?
大きく分けると、投資対象としての暗号資産、決済インフラとしてのブロックチェーン、そして現実資産のトークン化という、3つの方向性があると考えています。
投資対象としては、BTC(ビットコイン)や ETH などの暗号資産が、今後さらに伝統的な金融商品の枠組みに取り込まれていく可能性があります。
決済インフラとしては、国境や営業時間に制約されない、24 時間 365 日稼働する金融システムの実現に期待しています。
そして、RWA(現実資産)のトークン化にも大きな関心があります。
例えば、不動産や債権などの資産をデジタル化することで、これまで一部の投資家に限られていた投資機会が、小口化によって個人投資家にも広がる可能性があります。
前職では信託スキームを活用した資産の流動化に携わっていたので、特に面白さを感じる領域ですね。
個人的にもっとも期待しているのは、金融インフラそのものの変革です。
投資信託の受託業務を経験した立場からすると、決済や資産管理など、金融取引の裏側にある仕組みでこそ、ブロックチェーンの強みが発揮されるのではないかと思っています。
一方で、何でもブロックチェーン上で扱えばよいわけではありません。
技術的に実現できることと、社会インフラとして実際に運用できることは別の話です。
既存の金融システムと新しい技術をどう接続し、業界全体で共通の仕組みをつくっていくのか。そこが難しくもあり、非常に面白いところだと思います。
一般のお客様がブロックチェーンを意識しなくても、気づけば金融サービスがもっと便利で、安全で、使いやすくなっている。
そんな形で社会に浸透していくことを期待しています。
入社 2 〜 3 か月でプロダクトをローンチ。
「ビットフライヤーだからこそできた」仕事
ー 暗号資産・ブロックチェーン領域の企業が増える中で、ビットフライヤーならではの強みは何だと思いますか?
一番の強みは、テクノロジーを起点としていることだと思います。
ビットフライヤーには、創業以来 10 年以上にわたる秘密鍵の管理・運用実績があります。
ブロックチェーンそのものの開発経験があり、ウォレットも自社で開発・運用している。
技術を理解するだけでなく、それを実際の金融サービスとして長年運用してきた経験があることは、大きな強みだと感じています。
もう一つは、経営陣をはじめ、伝統的な金融業界の出身者が多いことです。
ブロックチェーンに関する技術的な専門性と、既存の金融市場や金融機関に対する理解の両方を持っているため、伝統的な金融機関との協業でも共通言語を持って議論することができます。
特に投資銀行出身の方々は、金融市場やビジネスに対する視野が非常に広く、日々勉強させてもらっています。
技術と金融の両方を理解し、それらを組み合わせて新しい事業を構築できることが、ビットフライヤーならではの強みだと思います。
ー 実際に「ビットフライヤーだからこそできた」と感じた仕事はありますか?
入社して 2 〜 3 か月ほどで、アセットロックというプロダクトのローンチに携わらせてもらったことです。
アセットロックは、法人のお客様が保有する暗号資産の売却や送付などを一定期間制限することで、法人税における期末時価評価課税の適用除外の要件を満たすことを目的としたサービスです。
関連する法令や税制のリサーチから、業務要件の整理、オペレーション設計、リリース対応、さらにはリリース後の実務まで、文字どおり上流から下流まで一気通貫で経験させてもらいました。
もちろん、当時の自分には知識も経験も足りず、一人では対応できないこともたくさんありました。
特に難しかったのは、入社直後で、そもそも何をどこで調べ、誰に相談し、どう意思決定をすればよいのかが分からなかったことです。
社内の情報共有ツールで調べたり、周囲の方に相談したりしながら、一つひとつ理解を深めていきました。
誰かに相談すると次の方を紹介してもらい、数珠つなぎのように協力の輪が広がっていったのを覚えています。
入社してまだ 1 か月ほどの頃に、他部署の部長がマンツーマンで相談に乗ってくださったこともありました。
それぞれが高い専門性を持つプロフェッショナルでありながら、部署や役職越えて惜しみなく力を貸してくれる。
その懐の深さには驚きましたね。
ー それだけ多くの方と協力して進めてきたプロジェクトだと、ローンチの瞬間は感慨深かったのではないでしょうか?
そうですね!
特に嬉しかったのは、ローンチ後に皆さんと笑顔で「いいものができたね」と言い合えたことです。
このプロジェクトでは月間 MVP もいただいたのですが、その際、他部署の方々がそれぞれどんな思いで取り組んでいたのかを話してくださったことが印象に残っています。
一人ひとりが自発的に、目的意識を持って関わってくださっていたことを改めて実感しました。
単にプロダクトを完成させただけでなく、良いチームをつくれたことに大きな達成感がありました。
自分にとって、ビットフライヤーだからこそ得られた成功体験だと思っています。
ー 新しいプロダクトを形にするには、本当に多くの方々との連携が必要なんですね。普段はどのような方々と仕事を進めているのでしょうか?
ほぼすべての部署と関わります。
新しいプロダクトを事業として成立させるには、テクノロジーやオペレーションだけでなく、法務、リスク管理、コンプライアンス、コーポレートなど、さまざまな部門の協力が必要です。
私の担当業務は、事業戦略本部の中でも特に社外との接点が多いことが特徴です。
機関投資家との対話を重ねながら、それぞれの業態で求められる業務要件を整理し、プロダクトに落とし込んでいます。
例えば暗号資産 ETF であれば、信託銀行、運用会社、証券会社などが主な関係先となります。
それ以外にも、都市銀行や外資系金融機関など、さまざまな方々と協議しています。
当然、各社によって立場も求めるものも異なります。
その中で、個別の要望に対応するだけでなく、業界全体で利用できる共通の仕組みをどう構築するかを考えることは、とても難しく、やりがいのある仕事です。
暗号資産・ブロックチェーン領域は、技術も制度も市場環境も変化の途上にあるので、まだ答えがないことの方が多いかもしれません。
既存の正解を探すのではなく、自分たちで仮説を立て、社内外の専門家と議論しながら、実現可能な形に落とし込んでいく必要があります。
自由度が高い一方で、判断に責任が伴う仕事でもあります。
だからこそ面白いのだと思います。
30 代になって変わったキャリア観。
「自分のやりたいこと」が見えてきた
ー 30 代になって、20 代の頃と比べてキャリアや仕事選びに対する考え方は変わりましたか?
変わりました。以前よりも自由になった気がします。
20 代の頃は、どこかに「こうあるべき」という考えがあったように思います。
でも今は、人からどう見られるかよりも、自分の才能や努力をどこで活かし、何を積み重ねていきたいのかを大切にするようになりました。
前職では、個人のお客様から法人、機関投資家向けビジネスまで、また営業や企画などのフロント業務からミドル・バック業務まで、さまざまな仕事に関わる機会がありました。
その経験が、今の仕事へのモチベーションにつながっています。
例えば暗号資産 ETF の可能性を考えるときには、営業時代にお会いした個人のお客様の顔が浮かびます。
NISA 口座の開設をお手伝いしたあのお客様に、将来どのような商品を提案できるだろうか。資産運用の選択肢が広がることを、どう楽しんでいただけるだろうか、と。
RWA であれば、自社の資産や技術に誇りを持っていた事業法人の方々を思い出します。その価値を、どうすればもっと多くの人に知ってもらえるだろうか、と考えます。
新しい金融インフラについて考えるときには、日々の業務を正確に支えていた方々の顔が浮かびます。
より良い社会を考えるときに、具体的に思い浮かぶ人たちがいることは、自分にとってとても大きいです。
その人たちのためなら、泥臭い仕事でも頑張れる。
そうした仕事への向き合い方も、30 代になって身についたように思います。
ー これまで出会ってきた方々との経験が、今の仕事につながっているんですね。
そうですね。
「自分にできること」「社会から求められていること」「自分がやりたいこと」。
この 3 つが重なる領域が天職だと聞いたことがあります。
20 代の頃から、前の 2 つはある程度見えていた気がします。
でも、ようやく自分が本当にやりたいことも見えてきました。
今は、この 3 つが重なる場所で仕事ができていると感じています。
とても幸せです。
ー ビットフライヤーに入社したことで、ご自身のキャリアの選択肢も広がったと感じますか?
広がったと思います。
入社してから、「自分が挑戦できることは、思っていた以上にたくさんあるんだ」と気づきました。
自分一人でできることには限界がありますが、共通の目標に向けて周囲の人と協働することで、実現できることは大きく広がります。
特定の専門領域だけでなく、未知のテーマにも挑戦し、事業として形にしていける。
そういう意味で、自分のキャリアの可能性は大きく広がりました。
5 年後、10 年後。
目指すのは社会に新しい仕組みを実装できる人
ー これから 5 年、10 年と働いていく中で、どんなキャリアを築き、どんなことに挑戦していきたいですか?
5 年後には、まず今取り組んでいる暗号資産の取引・保管インフラを社会に定着させ、その先で暗号資産以外のさまざまな資産にも事業領域を広げていけたらと思っています。
10 年後には、さらに広い視点で、金融に限らず社会インフラの高度化に関わっていたいです。
金融とブロックチェーン、そして AI が組み合わさることで、社会や経済の仕組みは大きく変わっていくと思います。
例えば、さまざまな資産がブロックチェーン上で管理され、AI が自律的に取引や決済を行う。そんな未来にはとてもワクワクします。
一方で、技術的に実現できることと、それが社会にとって本当に必要なのか、どのようなリスクがあるのかは別の話です。
まだ自分自身、十分に答えを持てていない部分もあります。
だからこそ、金融実務や法制度への理解に加え、テクノロジーへの知見も深めながら、異なる領域を横断して社会の仕組みを考えられる人になりたいと思っています。
さまざまな専門家と協働しながら、技術と制度、ビジネスをつなぎ、新しい仕組みを社会に実装していく。
そんな形で、長く社会の発展に貢献していきたいです。
そしていつか振り返ったときに、自分が関わった仕事が、誰かにとって当たり前に使われる社会インフラの一部になっていたら、とても嬉しいですね。
宝塚に紅茶、日本酒も!休日も探究心は止まらない
ー ここまで仕事のお話をたくさん伺いましたが、休日はどんなふうに過ごしていますか?
宝塚です!!!
ちょうど最近も、誕生日休暇を利用して宝塚を観に行ってきました!
あとは紅茶と日本酒が好きなので、日々お気に入りを探しています。
実は以前、角打ちのお店でこっそり店員のお手伝いをしていたこともあるんです。
いろいろな日本酒を知って、飲み比べるのが楽しいんですよね。
紅茶については、東京で手に入る銘柄は海外からの輸入品も含めてだいたい飲み尽くしてしまったので、最近は西日本のブランドを開拓しています。
今は、東京・大崎にも実店舗をオープンした「Amsu Tea」を応援しています。
ここのフレーバーティーは、香りづけがとても上手だと思います。茶葉そのものの味わいもしっかり感じられるところが魅力ですね。
好きなものをテーマにして旅をするのも楽しいですよね。
ー 仕事だけでなく、プライベートでもかなりの探究心ですね!そういえば、吉田さんのデスクにも宝塚のメモ帳が置いてありましたね(笑)。
吉田さんのデスクで発見した宝塚のメモ帳。仕事中にも「好き」が垣間見えます!
ー 宝塚を好きになったきっかけは何だったのでしょうか?
もともと女子校の演劇部に所属していて、男役の勉強として観始めたのがきっかけです。
舞台を観に行くたびに、自分と同年代の女の子たちが目に見えて成長していることに驚かされました。
その姿に、何度も勇気をもらってきました。
芸事の世界は、才能や実力、できることとできないことが、誰の目にも見える厳しい世界だと思います。
その中で、自分自身と向き合い、努力を積み重ねることでしか成長できない。
そんな姿を舞台上で見せてもらえるので、観劇するたびに前向きな気持ちになるんです。
気づけば、私が中学 3 年生の頃に入団した世代の方が、とうとうトップスターになりました。
世代交代も進み、そろそろ自分もこの趣味から卒業する時期なのかなと思うこともありますが、結局今でも観続けています。
母を見ていると、現役のタカラジェンヌが娘や孫のような世代になっても、ずっと愛おしく応援しているようなので、もしかしたら一生ものの趣味なのかもしれません。
そう考えると、私も人のことは言えず、十分オタク気質ですね(笑)。
「暗号資産は自分には遠い」と思っている人へ
ー 暗号資産・ブロックチェーン業界で働くには、最初から専門知識が必要なのでしょうか?
最初から専門知識がなくても、知りたい、学びたいという気持ちがあれば十分だと思います。
「なんだか面白そう」「ちょっとワクワクする」くらいの気持ちでもよいのではないでしょうか。
幸い、今は学ぶための手段がいくらでもありますし、業界には惜しみなく知識を共有してくれる専門家もたくさんいます。
また、入社してみて、異なる業界や職種で培った経験が、思っていた以上に役立つことを実感しました。
特に営業やオペレーションの経験は、暗号資産・ブロックチェーン業界でも大きな価値があると思っています。
今後、AI によって代替・効率化される業務は増えていくと思います。
それでも、実務経験に裏打ちされた勘所がなければ、AI に適切な問いを立てることも、出てきた答えを評価することも難しいと思います。
また、相手の表情や言葉にならない意図をくみ取り、信頼関係を構築するようなコミュニケーションには、人間ならではの価値があります。
異なる業界で積み重ねてきた経験は、新しい領域に挑戦する上で、大きな強みになると思います。
ー では、どんな人が事業戦略本部の仕事を楽しめると思いますか?
好きなものがある人ですね。
何かに夢中になったり、自分の好きなことを突き詰めたりできる人は、この部署のカルチャーに合っている気がします。
ただし、興味があるだけではなく、自分から行動する積極性も必要です。
事業戦略本部では、一人ひとりが担当領域に責任を持ち、幅広い業務に主体的に関わっています。そのため、自分で課題を見つけ、必要な人とコミュニケーションを取りながら仕事を進めていくことが求められます。
自由度は高いですが、だからこそ、共通の目標に向かって協働する姿勢や、自分の仕事に責任を持つプロフェッショナルとしての意識が大切だと思います。
ー 最後に、新しいキャリアへの挑戦を考えている方へ、メッセージをお願いします!
キャリアの「掛け算」を、ぜひ楽しんでほしいです。
新しいことに挑戦するというと、これまで積み重ねてきたキャリアを捨てて、ゼロからやり直すようなイメージがあるかもしれません。
でも、私はそうではないと思います。
私の場合は、法人営業、アセットマネジメント、事業企画、プロジェクトマネジメントといった経験に、ブロックチェーンという新しい要素が加わりました。
一見すると異なる領域への転職ですが、実際には、これまでの経験がさまざまな場面で活きています。
むしろ、異なる分野を経験してきたからこそ、自分にできることもあると感じています。
前職では、既存の金融制度やシステムの中で、どうすれば業務を改善できるかを考えていました。
そこにブロックチェーンという新しい選択肢が加わったことで、「そもそも金融インフラはどうあるべきなのか」というところから考えられるようになった気がします。
私にとっては、それが一番大きな変化です。
これまでの経験と、新しい興味や関心を掛け合わせることで、キャリアの可能性は大きく広がると思います。
今まで積み重ねてきたものを持ったまま、新しい世界に飛び込めばいい。
少しでも面白そうだと思うことがあるなら、ぜひその気持ちを大切にしてほしいです。
取材後記
今回、吉田さんのお話を伺って印象的だったのは、これまでの経験を大切にしながら、新しい領域への挑戦を楽しんでいる姿勢です。
当初は法規制やリスク管理といった「守り」の仕事を希望していた吉田さんが、今では新しい金融サービスを生み出す「攻め」の仕事に携わっていること。
そして、その両方がつながっているというお話がとても印象的でした。
また、金融の未来を考えるときに、以前関わったお客様や同僚の顔が浮かぶというエピソードも心に残っています。新しい金融サービスを生み出す仕事の先には、具体的な誰かの存在があるのだと感じました。
一方で、プライベートでは宝塚や紅茶、日本酒など、好きなことへの探究心も全力!
デスクに置かれた宝塚のメモ帳からも、吉田さんらしさを感じました!
事業戦略本部には「プロフェッショナルでオタクな人たち」が集まっているというお話でしたが、吉田さんご自身も、まさにその一人なのだと思います。
二人で宝塚風ポーズ!楽しい撮影になりました♪
「これまで積み重ねてきたものを持ったまま、新しい世界に飛び込めばいい」
これからのキャリアを考えるうえで、私自身も大切にしたい言葉です。
これまでの経験に新しい可能性を掛け合わせてみたい。
そんな方に、ぜひビットフライヤーで働くことの面白さを知っていただけたら嬉しいです。
吉田さん、今回はインタビューにご協力いただき、ありがとうございました!
ビットフライヤーでは、一緒に新しい金融の未来をつくる仲間を募集しています!