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「個人を尊重する文化」Web業界未経験のわたしがトヨタファイナンスに入社して、WebチームのPMになるまで。

トヨタグループにおいて日本国内の金融事業を担うトヨタファイナンス。

1988年の創業以来、自動車クレジットやクレジットカードなどの金融・決済事業を行ってきましたが「100年に一度の大変革の時代」を迎えた自動車業界の影響を受けて、金融DXの促進、BtoCサービスの拡充を加速しています。

2018年にはCX本部やデジタル推進部などの顧客接点のデジタル化の促進を行う部門立ち上げを行って以来、Web・アプリ人材の採用をスタート。ゼネラリスト型の組織からスペシャリスト型の組織にシフトするなど、「CX」「UX」「Web」をキーワードとした組織変革がはじまりました。

今回は、デジタル推進部でWebアーキテクチャの設計やガイドラインの推進、大規模サイトリニューアルのPMを担当するK.Mさんに、これまでの苦労や成果、トヨタファイナンスの魅力について聞きました。

【プロフィール】
K.Mさん
IT本部 DX推進部 カスタマーDX推進G PM
名古屋本社配属・愛知県在住

家電メーカーでSEとして勤務後、2015年トヨタファイナンスのIT部門に入社。その後Web領域を推進するために新設されたデジタル推進部に異動。以来、トヨタファイナンスにおいてグーグルアナリティクスやWebアーキテクチャ関連の第一人者として、全社のWeb標準化・民主化を実施。

決済の困りごとをなくしたい。入社の決め手は「人柄」「キャッシュレス推進」でした。

ーーこれまでの経歴について教えてください。

K.M:新卒で家電メーカーのシステム会社に、SEとして入社しました。当初は実行管理担当者という役割で、プラットフォームを全体最適で構築する業務を担当しました。

その後、企業買収を受けてSEという役割からプログラマーに転身。「システムが止まれば倉庫のトラックが止まり、家電量販店から商品が消える」という24h365日のミッションクリティカルな状況において、標準化や改善、現場重要視の意識が高まりました。

その後、社会人6〜7年目にトヨタファイナンスに中途入社。IT領域の担当として、クレジットカード会員向けのシステム基盤・会員サイトの維持運用を担当していました。

初めての金融分野ということで、業界ならではのセキュリティレベル・考慮点の多さに苦労しましたが、面倒見の良い先輩が多いので何とか順応することができました。

入社数年で現在のデジタル推進部の前身となる部署に異動し、コンサル会社とともにカスタマージャーニーマップの作成などを通したCX戦略・デジタル戦略の検討に参加。Webアーキテクチャの構築においては当社第一人者(自称)として、社内のWeb/アプリの開発・知見の標準化を推進しました。

現在はクレジットカードと自動車クレジットの契約者さま向けサイト「MY TS CUBIC」リニューアルにおいてPM、Webアーキテクチャの設計を担当しています。

ーー業種業態が大きくちがう会社ですが、トヨタファイナンスを選んだ決め手を教えてもらえますか?

K.M:いろいろな会社を受けた中で決め手となったのは「面接官の人となり」と「キャッシュレス推進の流れ」です。

前者は仕事をする際の根本はコミュニケーションだと思っているので、その部分が自分に合うかを重視しました。

後者は、ある日の昼休みに昔ながらの定食屋で現金を持ち合わせておらず食べ損ねた経験を無くしたい! という想いがあったから。キャッシュレスの流れが世間にある中で、名古屋で決済・キャッシュレス領域に関われるのは貴重な機会だと感じました。

3年の歳月をかけたプロジェクト、100人以上のプロジェクトを推進する苦労とやりがい。

ーー現在担当している業務について教えてください。

K.M:デジタル推進部はスマホアプリの開発とWebサイトのリニューアルを進めている部署です。私の役割は、データを主とした考え方(データドリブン)を各担当者に浸透させ、お客さまが「これ良いね!」と感じるスマホアプリやWebサイトをつくること。

トヨタファイナンス内のデジタル第一人者の自覚を持ち、国内外から情報やノウハウを仕入れ、自社に還元することによって組織の変化に微力ながら貢献しています。

ーー参加しているプロジェクトについても教えてもらえますか?

K.M:クレジットカード契約者さま専用だったWebサイトを自動車クレジットのお客さまも利用可能にするリニューアルプロジェクトを担当しています。

画面設計&要件の明確化を行うチーム約10人のリードを担っていて、関連部署(事業部門、コールセンター、事務処理、システムなど)の意見を集約し、方向性を示すことを行っています。

ーープロジェクトの中での苦労について教えてもらえますか?

K.M:苦労は大きくわけて2つあると思っていて、1つめは「意見を統一する難しさ」です。

プロジェクト全体を見ると3桁を超える人が関わるので、意見や視点を集約する部分がとても難しいです。これに対しては、方針や基本的な考え方など必要に応じて情報粒度を変化させることで関係者のベクトルを同じにする工夫をしています。

もう1つが「顧客視点(ユーザー目線)を常に持ち続けること」です。顧客視点と一言でいっても、気づけば業務的な視点になりがちです。これに対して、業務中だけでなく日常生活で「この体験は参考になる!」と日々アンテナをはり、仕入れた情報をPJに組み込む工夫をしています。

ーープロジェクトの成果も教えてください。

K.M:構想検討も含めると約3年の歳月がかかった会員さま専用サイト「MY TS CUBIC」のリニューアルを完遂できたこと自体がかなり大きな成果だと思っています。

リリース後間もないので実利という意味での成果はこれからですが、紙や電話中心のコミュニケーション中心だった自動車クレジットをお使いのお客さまと、デジタル上で接点を持つ基礎を作り上げた部分が成果だと思います。

「挑戦を応援してくれる会社」だからこそ、苦労もやりがいも大きくなる。

ーートヨタファイナンスでの苦労や環境についても教えてもらえますか?

K.M:プロジェクト単位で個別判断がされてしまいがちだったWebのドメインやアクセス解析などの知識を、横軸として浸透させたこと自体がとても苦労しつつ、成果があったと思います。

具体的には当社は事業会社なので、さまざまなスキル・視点の持ち主がいます。例えば、ビジネス企画、データ分析、システムづくり、お客さま応対などの部門はスキルも目線もさまざまです。

こういったメンバーに対して「Webまわりの知識は横軸で」と浸透させるのはとても難しいです。理由は前提知識が異なるからです。ある日突然自分の知らない分野の話が急浮上してきたら驚きますよね(笑)

当時数名だったWebまわりの有識者が、情報発信を継続することで今では約300名のメンバーに拡大した部分で貢献できていると思っています。

ーートヨタファイナンスに入社してよかった点や魅力を教えてもらえますか?

K.M:よかった点は「”やりたい”が通りやすい」ことだと思います。

具体的に、私は「デジタルの最前線で走りたい」と上司に伝えたことがあります。当時、開発経験はあったものの、Web領域については完全初心者だった自分が、強く興味を持った分野だったからです。

すると、デジタルまわりの案件、親会社の情報交換会、海外出張(今となっては貴重!)などの経験をさせてもらえました。こういった形で、「〜したい」を実現しやすい風土がトヨタファイナンスにはあります。

私の経験や指向性もそうですが「デジタル上でより良い顧客体験を作りたい!」という方にとっては、活躍の場になると思います。会員さま専用Webサイト「MY TS CUBIC」のリニューアルが終わり、これからサイトの中の数字を伸ばすためのさまざまな施策を推進していくフェーズになります。

個々の担当が考えた企画で1400万会員の顧客体験をつくることができるのは、非常に魅力があると思います。

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(聞き手O.S・撮影S.T)

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