「Small Lighter(スモールライター)」は、アーティストとコラボし、バンダナを通じてカルチャーを広げるブランド。
Web制作やグラフィックを仕事にする株式会社Headsが2021年に立ち上げた自社プロダクトなのですが、よく「なぜアパレルに手を出したのか」「クリエイティブがメインでは無いの?」などと聞かれる事があります。
今回は、Small Lighter立ち上げのきっかけから今に至るまでの開発秘話をお届けします!
コロナ禍で芽生えた「カルチャーを救いたい」という想い
2021年、コロナ禍で多くのアーティストやビジネスが打撃を受けていました。
ライブや展示の場がなくなり、このままではカルチャー自体が弱ってしまう。
Headsは当時からストリートカルチャーに特化したメディア「Represent」を運営しており、現場でカルチャーが受けたダメージを肌で感じていました。
「私たちに何かできないか」という想いからSmall Lighterの構想は生まれました。
そしてもう一つの理由が「バンダナ」そのもの。
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Heads代表取締役の杉本はバンダナマニア。
日常的にバンダナを集め、使いこなしていた彼が「バンダナをキャンバスにすれば、カルチャーをもっと身近にできる」と強く推したのです。
Tシャツでもポスターでもなく「バンダナ」から始まったのは、そんな背景がありました。
Small Lighterの立ち上げ
意外にも「アート×バンダナ」という企画に反対はありませんでした。
しかし課題は「どこまで本腰を入れるか」という、プロとしての悩みでした。
Headsはクリエイティブを仕事にしています。なので、作ろうと思えば何でも作れます。
しかし、クライアント案件(本業)と並行しながら進める以上、人件費やリソースには限度があります。
あるメンバーは「やるからには全力でやろう」、別のメンバーは「ブランドをやることは賛成だけど、本業を忘れてはいけない」……コロナ禍で自社の運営にも影響が出るかもしれない、という時期だったので、社内でも意見が割れました。
そんな中でも、多くのアーティストが「面白そう!」「いいね!」と協力的に関わってくれたのは大きな支えでした。
「最初からここまで一緒に走ってくれるのか」と驚くほど、共感の輪が広がっていったのです。
記念すべき第1弾「TATTOO(タトゥー)」の発売
ブランドの幕開けを飾ったテーマは「TATTOO(タトゥー)」。
日本ではまだ偏見も根強いタトゥーですが、芸術性は世界的に高く評価されている事からピックアップされました。
その魅力を「怖い」ではなく「美しい」と伝えることに挑戦したのがSmall Lighterの最初の仕事でした。
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さらにTRUNK(HOTEL)でのポップアップも実現。
ここでは社内全員で大量のバンダナを梱包・ポップアップストアの設置をする「総力戦」がありました。
搬入班と梱包班に分かれ、5人ほどで手作業でパッケージング。大量の数を限られた時間で仕上げるのは大変でしたが、「ブランドを始めるんだ」という一体感を生んだ忘れられない瞬間になりました。
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こうして迎えたローンチは予想以上の反響があり、「やってよかった」と心から思えた出来事になりました。
この経験が、その後のブランド展開を支える大きな自信になっています。
続けることで見えてきた課題と進化
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ブランドを続ける中で、世の中の状況は変わっていきました。
コロナ禍が終わり、経済状況も変化。Small Lighterとしても「何を語るか」「何を語らないか」の線引きを考えるようになりました。
たとえば「アートは言葉で説明しすぎない方がいい」場面もあり、あえて言わないことを選ぶ場面も出てきたのです。
それでも変わらないのは「まだ出会っていないカルチャーに触れるきっかけをつくる」というコンセプト。
これからのSmall Lighter
次にコラボするジャンルは、まだ秘密です。
けれど「もっと多くの人に、カルチャーの良さを知ってもらう」という目標に向け、動画や新しい表現方法にも力を入れています。
Small Lighterは、たった1枚のバンダナから始まる出会いを大切にしています。
「それ何の柄?」と聞かれたときに語れるストーリーを持ったアイテム。
全ては1枚のバンダナから。
Small Lighterの挑戦は、これからも続きます。
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