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2022年 国内ペット市場レポートと最新トレンド

onedog」を運営してきたdotDでは、ペット領域での新規事業を立ち上げるため、日本国内におけるペット市場について調査してきました。

弊社は「日々の記録で愛犬の暮らしを、より豊かに。」をミッションに掲げ、愛犬とオーナーに「次の幸せ」を届けるプラットフォームを作っています。

その中でも素敵な家族の秘訣は、どちらか一方ではなくお互い(愛犬とオーナー)に幸せを感じることとして捉えており、わたし達は、そういった幸せを感じる瞬間を少しでも増やすことで、暮らしがより豊かになっていくと思っています。

そこで、コロナ禍もあり、より一層「ペットの家族化」が進んでいる国内のペット市場について調査しました👀

目次

  • なぜペットの家族化が進んでいるのか?
  • 市場規模(実績・予測・成長率)
  • 飼育頭数の推移
  • ペットの年間支出額の推移
  • 2022年ペット関連最新トレンド


なぜペットの家族化が進んでいるのか?

近年は室内飼いがメインとなり、ペットが人間の家族と同じような扱いを受けるようになりました。
そして、動物愛護法の改正によって、愛情と常識を持って最後まで飼える人にしか飼うことが許されなくなり、今年令和4年6月1日から、ブリーダーやペットショップ等で販売される犬や猫について、マイクロチップの装着が義務化されたりとペットと人間の関わり方が変わり、ペットの地位が子ども並みに向上したことも背景として考えられています。

それでは、2022年のペット市場について調査レポートを市場規模、飼育頭数、年間支出額の推移、競争環境やトレンドを参考に以下にまとめました。

市場規模(実績・予測・成長率)

           ペットビジネス全体に関する調査内容(2021年) より引用

矢野経済研究所調べでは、2020年度のペット関連総市場規模は前年度比3.4%増の1兆6,242億円と伸長の見込みとなっており、
世界のペットテック市場規模は55億ドル(約6,000億円ほど)と年平均成長率(CAGR)22%、国内の市場規模は、2018年度から2023年度まで、年平均成長率(CAGR)46.7%で推移し世界と比較しても成長率がすさまじく伸びていることが見受けられます。
また、2023年度には小売金額ベースで50億3000万円まで急拡大すると見込まれています。

ペット関連市場規模といっても、ペット産業は大きく以下4つの市場に分かれています。

  1. ペットフード末端市場
    1. 前年度比104.0%の3,850億円(2019年度)と推定されている(キャットフード市場が拡大)
  2. ペット用品末端市場
    1. 前年度比104.9%の1,224億円(2019年度)と推定されている(ペットシート、猫砂、シャンプーなどと品目は多様)
  3. 生体+サービス分野(トリミング、ホテル等含む)
    1. ペット業界市場規模のうち、約50%を占めている。
  4. ペット医療市場
    1. 前年度比102.7%の2,623億円(2019年)と推測されている。ペットの高齢化やペット治療の高度化による医療費の増大、ペット保険加入率の増加等を考慮すると、今後もペット医療の市場拡大が見込まれる。


全ての市場において前年度比より毎年市場が拡大しており、その中でもペットフード、用品関連が年々拡大しています。

また「高齢化」「肥満化」など健康に関するワードが注目されていることから、飼い主のペットに対する健康管理意識が高まり、低価格帯商品が支持される一方で、味や栄養にこだわったフードや年齢に合わせたフードなど、単価の高い新製品が注目されるようになっています。

参考:https://pedge.jp/reports/outline/

飼育頭数の推移

     2021年(令和3年)全国犬猫飼育実態調査 一般社団法人 ペットフード協会 より引用


全体の犬の飼育頭数については減少傾向にありますが、新規飼育頭数についてはコロナ前の2019年と比較して2020、2021年共に増加しています。

新型コロナウイルスの影響で、出社せず自宅でリモート業務が行えたり、室内で過ごす時間が増えた影響もあり、ペットとの生活を始める方や癒しを求めている方が多くなり、ペットを飼い始める傾向にあると言われています。

ペットの年間支出額の推移

           アニコムホールディングス株式会社2021年度調査 より引用
         (株)富士経済発行「2021年ペット関連市場マーケティング総覧」調査

犬にかける年間費用は平均約35万円(ペットの平均年齢5歳前後)となっています。
その中でも、最大の支出項目は、フード・おやつで、犬は約6.6万円(前年比101.8%)となっており、犬の項目の中で増加が顕著なのはサプリメントです。
サプリメントが増加している理由としては、加齢(犬の高齢化)によるもの、若齢の関節炎などによるもののほか、「腸内フローラを改善するためサプリメントを与えるようになった」という回答もあり、人で話題の腸内フローラを意識する飼い主が増えていることが考えられています。

また、2022年支出見込みは「変わらない」が約半数、続いて「増える」が約3割となっており、増える見込みの理由は、「コロナが落ち着けばペットを連れて旅行へ行きたい」や「コロナが落ち着いたら、たくさん遊びにいきたいので」といった声が寄せられています。

続いては、愛犬の体格別年間支出調査について。

            アニコムホールディングス株式会社2021年度調査
        (株)富士経済発行「2021年ペット関連市場マーケティング総覧」調査

体格別年間支出調査では、中型犬が最も低い結果となり「病気やケガの治療費」「しつけ・トレーニング料」「洋服」などが他サイズと比較して低い傾向ですが、中型犬自体の飼育頭数が少ないことも影響していると考えられています。

また「フード・おやつ」「飼育に伴う光熱費」などは、体格に応じてかかる費用も異なります。

2022年ペット関連最新トレンド

「ペットの家族化」という意識が浸透し、ペットホテルやしつけ教室といった手厚いサービスが続々と登場し大手企業も参入し始めています。

そこで代表的なのは高額な医療費をカバーするためのペット保険業界
シェア率過半数を占めるアニコムHDは上場し、業績、株価ともに拡大傾向。アニコムHDを筆頭に、動物病院やトリマーなどさまざまな企業が参入しています。

ただ、ペット関連を専門とする上場会社は少なく、アニコムHDのほか、専門商社エコートレーディング、高度医療を専門にする日本動物高度医療センターなど数社に過ぎません。

              ピュリナ プロプラン公式webサイトより引用

コーヒー「ネスカフェ」やチョコレート菓子「キットカット」を販売しているスイスのネスレが発表した通期決算は、ペットフードブランド「ピュリナ」の好調な販売が寄与し、北米の販売数量が10年ぶりの大幅な伸びを記録しています。

ピュリナプロプランのダイエットフードは療法食やサプリメントなど最先端の科学的知見に基づいた栄養設計がされており、“日本で唯一”や“全米で1番”といった独自の製品展開で、ペットの健やかな生活と健康寿命延伸に貢献しています。

またその他、大手ブランド各社は有機栽培や特注商品、グレインフリー(穀物不使用)など高価格帯のペットフードを発売をスタートし、米アマゾン・ドット・コムは2018年、高級ペットフードブランド「Wag(ワグ)」を発売したりと高価格帯ペットフードに参入する企業が増えています。

                 Maev 公式サイトより引用

またオースティンを拠点とし、人間グレードの「生」ドッグフードを開発しているMaevでは、ローフード部門のシェアを拡大すべく、2021年12月10日、Springdale Venturesが主導する資金調達ラウンドで900万ドル(約10億円)を調達したことで世界中で話題になっていました。

                PETOKOTO プレスリリースより引用

国内ではペット関連市場で急成長を遂げているペトコトが「スタートアップ大賞2021」優秀賞に選ばれたことが話題になっていました。
ドッグフードを冷凍パックし、定期的に宅配する新サービス「ペトコトフーズ」が売り上げを牽引しデジタル技術を駆使し、愛犬の診断機能やSNSを活用した獣医師への相談サービスなどが飼い主の心をつかんでいるそうです。

またユニークな機能として、デジタル技術を駆使したサービスも提供。例えば、愛犬の体重や性格などの情報を入力すると、1日に必要なカロリー数や餌の量を提示する診断機能や、愛犬の健康管理の悩みをLINEや定期的に行われるインスタライブで、獣医師に相談できるなど、オンラインで気軽に誰でもサービスの提供を行なっています。

約1,000人のうち、250人以上の飼い主が年間でワクチンや健康診断などの予防に5万円以上かけていることが調査から分かり、ドッグドックなどの健康関連サービスへの興味関心の高さから、愛犬への健康志向の高さが話題です。
近年では、以下のような様々な愛犬の健康管理サービスが登場しています。

  • ドッグドック
    • 人間ドックの犬版。犬の総合的な健康診断を行うことの名称。
  • ドッグマッサージ・ドッグフィットネス
    • バランスボールなどを使い体を動かすことで筋力やバランス機能、メンタル強化を行う。
  • 健康デバイス
    • 心拍数から“感情”を解析するものなど、ペットの健康状態を可視化する機能を持つデバイス。
  • 健康管理アプリ
    • 加速度センサーなどでペットの活動量を読み取り、体調を分析するアプリなど。

犬向け健康関連サービスは人間向けのサービスと似たものが多く、「健康のためにお金を使う」という観点から、犬の「健康オタク」化が進んでいると考えられています。

日本のペット市場と最新トレンドなどを紹介してきましたが、欧米諸国をはじめ海外でもペットの家族化が進んでいることからペット市場の拡大化が予想されています。
また最新のペットテックや療法食、獣医関連の発展などからペットの高寿命化も進んでいるので、よりペットの家族化が進むでしょう。

弊社では、冷凍ドッグフードの新規事業「FreshOne.」の開発も進んでいるので、ペットの健康と家族化に少しでも貢献していきたいと思っています。

冷凍ドッグフードの新規事業「onedog Deli」誕生の経緯|onedog Deli公式note
おさんぽ記録を通じて愛犬の健康を管理できるアプリ「onedog」を運営してきたdotDでは、ペット領域での新規事業としてドッグフードの開発を始めました。 IT領域メインに事業開発を行ってきた私たちが、なぜドッグフード産業に参入し、レシピから自社開発することになったのでしょうか。新規プロジェクト「onedog Deli」誕生の経緯をお伝えします。 1. 新規事業検討のきっかけ ...
https://note.com/onedogdeli/n/n75295e159f40


最後まで読んでいただき、ありがとうございました🐶

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