画像出典:PublicDomainPictures.net(Public Domain)
先週のコラムで、転職サイトに当社の評価が掲載されていたことをご紹介しました。
新潟企業の中でも“勝ち組”という評価をいただき、大変ありがたく感じています。
評価を要約すると、当社は「安定志向・ワークライフバランス重視の方には最適な会社」である一方、「最新技術への挑戦やスキルアップを望む人には不向き」とのことでした。
決して最新技術への挑戦やスキルアップをしていないわけではありませんが、外から見るとそのように映っているのでしょう。私自身、安定だけを求めていては会社の発展はないと考えていますし、今後は挑戦の方向性がより鮮明に伝わるようにしていかなければならないと感じています。これは会社の成長という観点だけでなく、将来の存続を見据えた危機感でもあります。
2021年12月9日の日本経済新聞に、「子会社、ソフトを強みに」という記事が掲載されました。
パナソニックアドバンストテクノロジー社は、松下電器産業(現パナソニック)の子会社として設立されましたが、親会社が赤字に陥った際に受託が激減し、自立を迫られ存続の危機を迎えました。そこからコア技術を確立し、2017年には外部顧客比率50%、売上100億円規模にまで成長したそうです。
この事例は、決して他人事ではありません。
当社の顧客も現在はキヤノングループ各社が中心で、安定的に受託を獲得できています。しかし、AIの進化など環境変化によって、将来的にキヤノングループからのソフトウェア開発受託が減少する可能性も否定できません。
そのような状況に備え、当社も「コア技術を獲得し、新しい事業を早期に確立する」ことが不可欠だと考えています。
私は社長就任直後にこの記事を読み、まずは顧客開拓に注力しました。その結果、現在では大手SIerを中心に、キヤノングループ以外のお客様も着実に増えてきています。単なるソフトウェア開発にとどまらず、プロセスマネジメントや品質コンサルティング、さらにはプリセールスや要件定義まで含めたトータルな支援を行い、ご好評をいただいています。最近では、「もっとやってほしい」というお声もいただくようになり、キヤノングループ外のビジネスは順調に伸びています。
しかしながら、ここに甘んじるつもりはありません。これまでは、培ってきたコアコンピタンスを軸に事業を拡張してきましたが、その先を見据えると、新たなコアを確立し、次のビジネスを切り拓いていく必要があると考えています。
2022年11月のChatGPT発表以降、当社は2023年7月にAI活用を推進する部門を立ち上げ、早期から取り組んできました。国立情報学研究所のトップエスイーや早稲田大学スマートエスイーに毎年社員を派遣し、得られた知見を実務に活かすサイクルが回り始めています。
また、日本マイクロソフトさんと合同でハッカソンを開催するなど、AI活用を積極的に進めています。
このように最新のAI技術をキャッチアップしながら、フロントランナー企業と連携してAI活用を推進している現状を考えると、「最新技術を求める人には不向き」という評価には、正直なところ少し心外な面もあります。ただし、取り組み開始から日が浅く、外部への発信が十分でなかったことも事実です。
今年は、社内で展開しているエンジニアブログの一部を社外公開する予定です。私自身、この社長コラムを通じて、社外へ発信することの効果を実感しています。
また、AI人材育成WGを立ち上げ、「全社員がAIを業務に活用できること」と「AI活用をリードする人材の育成」という二つの目標を掲げています。こうした取り組みも積極的に発信していきたいと考えています。特に「AI活用をリードする人材」には、トップクラスを目指し、社外でも活躍できる存在になってほしいと期待しています。
先週のコラムで紹介した新潟日報LEADERS倶楽部のインタビューでは、2026年の取り組みとして「AIを推進し、新潟県の地場産業や自治体のDXに貢献していく」とお話ししました。そのうえで、「ぜひ当社の記事をたくさん書いてください」とお願いもしました。
ワークライフバランスの良さと、最新技術への挑戦。その両立ができれば鬼に金棒です。
ブランド力による安定性と、スタートアップの精神による挑戦性を併せ持ち、いつかフラーの渋谷会長のように、新潟日報の一面を飾れる企業を目指していきたいと思います。ちょっとうらやましかったので。
※次号は5月25日(月)リリース予定です。