こんにちは。クラウン情報テクノロジーの増井です。
「現役エンジニア社長シリーズ」第12回です。
エンジニアとキャリアについて話していると、
「次は上流工程に挑戦したいです。」
という言葉を聞くことがあります。
私は、そう思えること自体が一つの成長だと思っています。
今の仕事を経験したからこそ、「次はもっと設計に関わりたい」「お客様と直接話してみたい」「要件を考える側に進みたい」という気持ちが生まれるからです。
ただ、上流工程に進みたいと思ったからといって、すぐに要件定義や基本設計を任せてもらえるとは限りません。特にSESでは、お客様から求められる経験やスキルとのマッチングも必要です。
では、社員が「次は上流工程へ」と考えたとき、会社には何ができるのでしょうか。
今回は、社員本人の努力だけではなく、会社側から見たキャリアづくりについてお話しします。
まず「今できること」を一緒に確認する
上流工程へ進むために、いきなり次の案件を探すことから始める必要はないと思っています。
まず確認したいのは、今までどんな経験をして、何ができるようになったのか。
例えば、詳細設計を一人で担当できるようになったのか。仕様について自分で調べ、考えられるようになったのか。テストで問題を見つけたとき、その原因や影響まで考えられるようになったのか。お客様や他のメンバーに、自分の考えを説明できるようになったのか。
上流工程では、技術だけではなく、こうした力も必要になります。
前回のストーリーでも書きましたが、社員の成長は「新しい技術を覚えた」「新しい工程を経験した」ということだけではありません。
今できることを整理することが、次に進むためのスタート地点になる。
私はそう考えています。
「上流工程をやりたい」から、もう一歩具体的にする
一口に上流工程といっても、仕事はさまざまです。
お客様から要望を聞く。現在の業務やシステムを調査する。要件を整理する。影響範囲を調べる。基本設計書を作成する。関係者と調整する。
そのため、「上流工程をやりたい」という希望を聞いたときには、「具体的に、どんな仕事をやってみたいのか」まで一緒に考えることが大切です。
設計書を書きたいのか。お客様との打ち合わせに参加したいのか。業務を理解して要件を整理できるようになりたいのか。
目指すところが具体的になれば、今足りない経験も見えやすくなります。
会社としても、単に「上流案件を探す」のではなく、その人に次に必要な経験は何なのかを考えやすくなります。
今の現場で経験できることもあります
「次は上流工程へ」と考えると、どうしても「次の案件」に目が向きます。
でも、今の現場でもできることはあります。
例えば、指示されたテストをするだけではなく、なぜこのテストが必要なのかを考えてみる。プログラムを作るときに、設計書だけではなく、その仕様になった背景まで調べてみる。分からないことがあれば、自分なりに調査し、考えを整理してから質問する。
機会があれば、設計書の修正やレビュー、打ち合わせなど、今まで担当していなかった仕事に少しずつ関わってみることもできます。
工程が変わらなくても、仕事への関わり方を一段広げることで、次につながる経験を積むことはできます。
会社側も、本人の希望を知っていれば、そうした機会がないかを考えることができます。
次の案件は「今まで+次に必要な経験」で考える
そして案件が変わるタイミングが来たときには、これまでの経験を踏まえて次を考えます。
開発経験を十分積んできたのであれば、設計に関われる案件を考える。詳細設計まで経験しているのであれば、基本設計へ少しずつ範囲を広げる。技術力はあっても業務知識が不足しているのであれば、業務を深く理解できる案件を考える。
前々回のストーリーで、
「どの現場に入るか」だけではなく、「そこで何を経験できるか」を大切にしたい。
と書きました。
これは、まさにここにつながります。
案件を変えることそのものが目的ではありません。
次の案件で、今までの経験に何を加えられるのか。
会社としては、その視点を持って案件を考えていきたいと思っています。
会社が「経験する機会」をつくる
もちろん、本人が努力することは必要です。
分からないことを調べる。業務知識を学ぶ。技術を身につける。目の前の仕事にしっかり取り組む。
ただ私は、キャリアアップをすべて本人任せにするのも違うと思っています。
本人が上流工程を目指しているのであれば、その希望を会社が知る。今の現場で挑戦できることがないか考える。次の案件を探すときには、本人のキャリアも踏まえて提案する。
会社ができるのは、本人に代わって成長することではありません。
成長するための「機会」を一緒につくること。
それが会社の役割の一つだと思っています。
現役エンジニア社長だから、現実も伝えたい
私は現在も、金融ITのプロジェクトで要件定義や設計などの仕事に携わっています。
だからこそ、上流工程の面白さだけではなく、難しさも分かります。
上流工程では、正解が最初から用意されているとは限りません。お客様の話を聞き、現状を調べ、自分で考え、関係者と調整しながら答えをつくっていく場面もあります。
「上流工程へ行けば楽になる」というものでもありませんし、経験年数だけで自然に上流へ進めるものでもありません。
だから私は、
「次は上流工程へ行きたいですね。」
だけで終わらせたくありません。
今の仕事で何を身につけるのか。その次にどんな経験が必要なのか。そして、その先にどんなエンジニアになりたいのか。
現場を知っている社長だからこそ、良いことだけではなく、そうした現実も含めて一緒に考えたいと思っています。
最後に
上流工程へ進むためには、本人の努力が必要です。
でも、本人だけに、
「頑張ってスキルを身につけてください。」
と言うだけでは、会社として十分ではないと思っています。
今まで何を経験してきたのか。今、何ができるのか。次に何を経験したいのか。そのために、今の現場で何ができるのか。そして次の案件では、どんな経験を積むべきなのか。
それを一緒に考えることは、会社にもできます。
クラウン情報テクノロジーは、金融ITを中心に、上流工程に携われるエンジニアを増やしていきたいと考えています。
だからこそ、最初から上流工程ができる人だけを求めるのではなく、これから上流工程へ進みたい人が、一つずつ必要な経験を積んでいける会社にしたい。
「次は上流工程へ。」
その言葉を、単なる希望で終わらせず、次の経験につなげていく。
社員と会社が一緒になって、そんなキャリアをつくっていけたらと思っています。
クラウン情報テクノロジーに少しでも興味を持っていただけましたら、ぜひ一度カジュアル面談でお話ししましょう。
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