OHANAトータルケアサポートでは、看護師や理学療法士、作業療法士など、さまざまな専門職が連携しながら、乳幼児とご家族への訪問看護を行っています。
今回は、「感覚統合」についての作業療法士の研修会内容をご紹介します。
子どもの生活の中で見られる、
「何度伝えても理解できない」
「言われた時はできるけれど、すぐに忘れてしまう」
「落ち着きがなく、集中が続きにくい」
「音や光、触られることを強く嫌がる」
「揺れや回転、高い場所を怖がる」
といった様子。
一見すると「わがまま」「集中していない」「話を聞いていない」と受け取られてしまうことがあります。
しかし、その背景には、受け取った感覚を整理することの難しさや、自分の身体をうまく調整することの難しさが関係している場合もあります。
今回の研修会では、子どもの行動だけで判断するのではなく、行動の背景にある「感覚の受け取り方」に目を向けることの大切さを学びました。
🧩 感覚統合とは?
私たちは、目で見る、耳で聞く、手で触れるといったさまざまな感覚を受け取りながら生活しています。
感覚統合とは、身体に入ってきた複数の感覚情報を脳が整理し、その場に合った行動や反応につなげていく働きのことです。
例えば、遊びの場面では、
・目でおもちゃの位置を見る
・音や声を聞く
・手で触った感触を受け取る
・身体の傾きや動きを感じる
・力加減を調整する
といった複数の感覚を同時に使っています。
これらの感覚が整理されることで、身体を動かしたり、言葉で伝えたり、気持ちを切り替えたりしやすくなります。
感覚の受け取り方には一人ひとり違いがあり、同じ刺激でも強く感じる子もいれば、感じにくい子もいます。
🌱 感覚の感じ方はみんな同じではありません
感覚を強く受け取りやすい子の場合、
・音や光に敏感
・揺れや回転が苦手
・衣服や食べ物の感触を嫌がる
・高い場所に強い不安を感じる
といった様子が見られることがあります。
一方で、感覚を受け取りにくい子の場合には、
・動き続けていて落ち着きにくい
・回転しても目が回りにくい
・高い場所にもためらわずに上る
・強い刺激を求めるような行動が見られる
こともあります。
こうした違いは、聞き落としや落ち着きにくさ、姿勢の保ちにくさ、身体の使いにくさなど、日常生活の困りごとにつながる場合があります。
大切なのは、行動だけを見て「できない」と決めつけるのではなく、その子がどのように感覚を受け取っているのかを考えることです。
💡 「わがまま」ではなく、その子なりの理由があるかもしれない
研修会では、子どもの困りごとの背景を考える視点についても学びました。
例えば、
「何度伝えても理解できない」
「言われたことをすぐに忘れてしまう」
「一つずつ伝えないと行動できない」
といった様子があった場合、本人のやる気だけが理由とは限りません。
言葉の意味を整理することに時間がかかっていたり、複数の情報を同時に受け取ることが難しかったり、自分で行動を調整する力がまだ育っている途中だったりすることもあります。
そのため、
・短くわかりやすい言葉で伝える
・一度にたくさん伝えず、一つずつ伝える
・実際に見せながら説明する
・その子が落ち着きやすい環境を整える
・できるまで繰り返し関わる
など、一人ひとりに合わせた工夫が大切になります。
見えている行動だけで判断せず、「どこでつまずいているのだろう」と考えることが、その子に合った支援への第一歩です。
🌸 子どもの「できた!」につながる関わりを
子どもの困りごとは、表面に見えている行動だけでは分からないことがあります。
「どうしてできないのだろう」と考えるだけでなく、
「この子はどのように感じているのだろう」
「どんな伝え方なら分かりやすいだろう」
「どんな環境なら安心して過ごせるだろう」
と、その子の立場に立って考えることが大切です。
感覚の特性を理解し、その子に合った関わり方を見つけることが、日常生活の過ごしやすさや新しい「できた!」につながっていきます。
OHANAでは、研修を通してスタッフ同士で学び合いながら、一人ひとりに合ったより良い支援を届けていきます。
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