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UPDATERでは2023年より社内でのDEI研修をスタート、2024年にはDEIポリシーを制定し、DEIに関する取り組みを推進しています。今回は、UPDATERのDEI推進に大きく貢献しているHRチームの今津奈緒子さんにお話を伺いました。
困っている人の助けになりたいとの想いから、障がいのある方の就職を支援
ー今津さんは入社されてまだ1年未満(2023年10月入社)ですが、DEI推進をリードしてくださっていますね。今津さんのキャリアについて教えてください。
前職でNPOの就労移行支援事業所で働いていました。元々は、ずっとWEBデザインの仕事をしていたのですが、長いこと画面と仕事をしていると「人とふれあいたいな」という気持ちになったんですね。
それと、私の母がボランティアに積極的で、私自身小さいころから障がいのある方や貧困の方と接する機会があり、母がそういった方々の助けになっている姿をよく見ていました。それで、私も何か困っている人の助けになる仕事をしたいなと思って、就労移行支援事業所で働くことになりました。そこでは4年ほど働いていました。
就労移行支援事業所というのは、障害のある方が働くために必要なスキルを身につけるトレーニングや、就職活動のサポートをする障害福祉サービスです。
障がいのある方が就職するには、いかに“普通の”社会からはみ出さないか、を重視している企業も多いと感じています。だから、就労移行支援事業所でも、就職のために型にはめるようなトレーニングをすることがありました。
例えば、特性として思ったことをそのまま直接口に出してしまう方に対しては、まずだまって人の話を聞くトレーニングをする。そうすると本人は、言いたいことを押し殺してしまうのですが、「だまってないと浮いちゃうよ、職場で大変な思いをするよ」と、型にギュギュっとはめ込んでいくんですね。
もちろん社会に出ていくためには、特性とうまく付き合っていく必要があると思いますが、型にはめていくことに違和感も感じるようにもなりました。例えば発達障害はでこぼこがあると言われます。できることはすごくできるけど、できないことはとことんできない、みたいなことですね。
すごく得意なことがあるのに、挨拶とかコミュニケーションとかが“普通の”人と同じようにできない、というだけで就職できないことに「なんか違わない?」と感じて。この状況を変えるには、受け皿となる社会や企業が変わらないといけないなと思って、転職を考えていました。そうしないと、ずっと彼らは押し込められて、大変な思いをしながら就職しないといけないな、と思って。
自分が実現したい障がい者雇用がここならできると思った
ー今津さん、実は黎明期のみんな電力(現UPDATER)とも関係があって、今回ジョインしてくださったわけですが、その経緯についても教えてください。
はい、2011年の創業期にみんな電力をサポートしていた方の会社で社員として働いていました。その方から、みんな電力を手伝ってよという指示があって、会社のホームページをつくったり、人手が足りないときはイベントを手伝ったりしていました。
そうこうするうちにみんな電力もどんどん大きくなって、私もその会社を辞めたので関わりがなくなっていたのですが、たまたま当時のメンバーや代表大石と食事をする機会があって、就労移行支援事業所で働いていることなどをお話したんですね。
私としては、転職もぼんやり頭の中にはあったのですが、どちらかというとUPDATERで就労移行支援事業所でトレーニングしている方たちのインターンができないかなという提案がメインで、人事の方をご紹介いただけることになりました。
HR責任者の野澤との面談で、インターンのことはもちろん就労移行支援のことなど色々話している中で、ここだったら私が思っているような、型にはめるんじゃなくて障がいのある方の特性や強みを活かして働くことが実現できるんじゃないかと感じました。
私は人事は未経験ですし、「それでもいいですか?」と聞いたのですが、「人事の仕事は入ってから覚えていったらいいし、障がい者雇用もあなたが入社してから進めていこう」と言っていただけたので、転職することを決めました。
ー実際に、今津さんが入社されてからDEI人材の採用も進みましたね。
はい、元々働いていた就労移行支援事業所に、すごく数字に強くてエクセルとかも得意な方がいたんですね。でもコミュニケーションの面で実習や面接で落とされて、就職が上手くいかないのも見ていて。すごく強みがあるというのを知っていて、UPDATERだったらこの特性も活きそうだなと思って、まずはインターンに来ていただきました。
インターンとして実習していただいて、フィットできるなと判断したので、面接を経て、採用となりました。2024年4月から正社員として働いていただいています。現在は電力の需給管理を担当する部署で特性を活かしながら働いています。
障がいのある方が就職すると、みんなが腫れ物に触るような感じ、どうやっていいかわからなかったり、遠慮してしまったり、そもそも障がいのある方のチームは別のところにあったり、という状況のこともあります。
そういうふうにUPDATERはなりたくなと思っていて、他の社員と同じように接してもらいたいし、そもそも今回採用した方は新卒でもあるので、特性として苦手なこともあれば、新卒だから経験として知らないこともたくさんあります。
そういう意味でも、他の新人と分け隔てなく扱ってもらっているなと感じる場面が多いので、社員の皆さんには本当に感謝しています。本人もありのままでいいんだと思い始めて、特性が強めに出てしまっていることもあるのですが(笑)、一方で羽を伸ばして働けているなというのも見てて分かるし、表情も変わってきてのびのび働いていると思うので、嬉しいですね。
多様な人材が自身の強みを活かして思い切り働ける社会をつくりたい
ー今津さんは今後、障がい者雇用やDEIの推進に対してどう取り組んでいきたいのか教えてください。
私が一番大切に思っているのが、自分らしくいられること。できないことをできるようにすることも大事ですが、強みを発見してその強みをより伸ばしていくようなことが実現できる企業でありたいと思っています。
障がい者雇用で入社した方が活躍していて本当に嬉しいし、一人でも多くの困っている人がUPDATERを選んでくれて、活躍してくれたらいいなと思っています。障がいのある方からみて、UPDATERに入りたいな、あそこだとあんなふうに活躍できるんだなと思ってもらえて、人が集まってくる会社にしていきたいです。UPDATERみたいな会社があることを、もっともっと広めていきたいですね。
そうやって基礎を固めて、横に展開していく形で多様な人材の採用にも力を入れていきたいと思います。今年度はLGBTQの方について学ぶ研修も計画しています。
でも本当はそんなカテゴライズしたくないというのが本音で、障がいがあるとか、ジェンダーアイデンティティであるとか、そういうことをフラットにして、ただUPDATERに入りたいって思ってもらえるようになったら一番いいですよね。
受け皿である企業が変わっていかなければならないので、いずれは障がい者雇用が上手くいかない企業のコンサルティングもやりたいと思っています。大企業だと特例子会社をつくってそこで障がい者雇用をしていることもありますが、その方たちがやっている仕事は企業の本業とは関係ないこと、というパターンも多くあります。
そうすると、雇用を達成することはできているかもしれませんが、せっかく雇用しているのに社員の方の障がい者への理解も深まっていなくて、それはちょっと違うよなと思っています。自活するための十分な給与が払われていないこともあると感じています。
障がいのある方が本人の強みを活かして、のびのび働いて、そして自活できる社会を実現するために、UPDATERが先頭を切って走っていきたいですし、それができると思っています。
諦めなければ応援し続けてくれるのがUPDATERの魅力
ー最後に、人事という立場からみたUPDATERの魅力を教えてください。
諦めない人はやりたいことが実現できる環境だと思います。私も人生の中で再びUPDATERと関わるチャンスがあって、やっぱりここなら私が思い描いている障がい者雇用の構想を実現できるんじゃないか、それに挑戦させてもらえるんじゃないか、と思って入社を決めました。
やりたいことがあるならまずやってみなよ、と言ってくれる環境であることはすごくいいですよね。そして、本人が手を上げたらそこでおしまいですが、だれに何を言われようと、折れずに最後まで頑張り続けるんだという姿勢があれば、それを応援してくれます。
「絶対にこれをやるんだ!」という強い気持ちがある人にはきっと楽しい職場だと思います!