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"好き"だけが原動力。本当の"好き"に向き合い続けた2年半の創業物語

2018年3月28日、インターン時代の相方、佐藤真緒と株式会社andを創業しました。今は20-30代の"ひとり"の暮らしを豊かにするためのメディアコマース「Little Rooms」をメイン事業として行っています。私達がひとり、と言う時、一人暮らしをしている人のことを指しているのではなく、一人の時間を大切にしたい人、一人の空間にこだわりたい人のことを指しています。

目次

  1. 創業したきっかけ
  2. "好き"の押し売りでうまく行かなかった最初の事業
  3. 新しい挑戦、"自分ごと"化できない領域に苦戦
  4. 運命を変えた1枚の投稿
  5. 自分たちの"好き"が、気づけばみんなの"好き"に
  6. 想いを形にする事業
  7. 今のLittle Rooms、そしてこれから
  8. あとがき

創業したきっかけ

会社を始めたきっかけについて、少し話したいと思います。元々、佐藤も私も、自分が骨を埋めたいと想えるほど大事だと思っていた女性向けのサービスがありました。とにかく私達は女の子の毎日をかわいくするための仕事が楽しくて、楽しくて、仕方がありませんでした。でも私達の愛していたサービスは、様々な事情で少し姿を変えることになりました。

その後「骨を埋めたい」と想うほどの場所を離れざるを得なくなりました。新しい仕事に就くも、どうしても深く愛せませんでした。元カレのことが忘れられない人たちみたいですよね。佐藤と会うたびに、自分たちで作りたいもの、発信したいことの話ばかりをしていたことをよく覚えています。わたしたちの愛していたそれ程にのめり込める何かを探していて、結局それの代わりはこの世のどこにもなく、自分たちで作るほかないと気づいたときに始めたのが今の会社です。


↑このあと法務局に書類不備で3回足を運びました

"好き"の押し売りでうまく行かなかった最初の事業

「and」という社名は、自分と暮らしをつなぐもの、という意味を込めています。創業当初も、今も、事業は違うものの、暮らしに寄り添ったものを作っていきたいという芯の部分はずっと変わっていません。ただ、正直最初に会社を始めた理由はなんともエゴイスティックなものでした。とにかく最初は、「自分たちが好きなことをやりたい」と、主語が自分になってしまうような、いわば趣味のような状態でスタートしました。自分たちの欲しいもの、やりたいことばかりが先行してしまい最初の事業は当たり前にうまくいきませんでした。「and」と言いながらも、わたしたちは自分のやりたいことばかりを考えていたんです。

最初の事業は何も考えず、とりあえず自分たちの欲しい物を作る!みたいな状態なので、もちろんうまくいかず...。趣味みたいな会社なんて続くわけもなく、焦る気持ちで始めたのがライフスタイルを主軸とする現在の事業です。当時はもう余裕がなかったので血眼で自分たちにできる事業を、ビジネスチャンスを模索していました。キーワードは、当時少しだけ知見のあった「インスタグラム」、「メディア」、そして「暮らし」です。

新しい挑戦、"自分ごと"化できない領域に苦戦

とりあえずインスタグラムで人を集めるところから始めようと情報収集を始めました。当時、ライフスタイル、暮らしといえば、所帯を持つ主婦層がターゲットのものばかりでした。インスタグラムで出会えるコンテンツといえば、一戸建ての施工や、大きな家のインテリアデザインを取り扱うようなものばかりだったのです。(今でさえ、競合のようなメディアアカウントやショップが数多くいるけど、当時は0と言い切っていいほど。)

プレイヤーがいないことを、そこに多くの人がビジネスチャンスがないと見込んだのだと捉え、とりあえずは同じように一番のボリュームゾーンである主婦層にターゲットを定めて「and_home」という名前でインスタでの情報発信を始めてみることにしました。(現在の「make_my_room.me」というインスタグラムアカウントです。)始めてみたものの、正直まったくインサイトを掴めず苦戦しました。よく考えれば(よく考えなくても)わたしも佐藤も東京の1Kの狭い部屋に暮らしていたのでターゲットのインサイトなんて分かるはずなかったんですよね。

運命を変えた1枚の投稿

そこで自分と等身大の暮らしの領域に方向性を修正してみることにしました。最初に投稿したのは賃貸の小さなワンルームをおしゃれに飾り立てた写真。その画像はまたたく間に伸び1000件以上のいいね!を獲得しました。それまでインテリアの写真と、ライフスタイルの提案のコンテンツを混ぜこぜで投稿していましたが、この瞬間に、1K、1Rなどの小さな部屋のインテリアに特化して投稿を行っていくことを決めました。その後、1週間で1000人、その月の終わりには、1万人ものフォロワーを獲得することになります。(その1年半後でも週次で16000人のフォロワー増という結果を叩き出しました。)


↑その後の意思決定を左右した運命の画像
著作権(instagram @fujico.109 さん)

自分たちの"好き"が、気づけばみんなの"好き"に

その後も順調にフォロワーは伸び続けていきましたが、もちろんインスタグラムだけを更新しているだけでは食べてはいけないので、事業の形を模索していました。当時のオフィスは温度設定が狂っていて、居心地の悪いコワーキング。怪しいマルチ商法の勧誘や、編み物教室が横で繰り広げられる中、真冬に汗をかきながら働いていました。(写真を探してみましたが、劣悪すぎて記憶に残したくなくて、ありませんでした。笑)インスタの運用を始めた頃は、まだ自分の部屋を撮ってインスタにあげる文化があまりなく画像を1枚探すのすら苦労していました。いまでさえ“部屋垢”というアカウントを持つ人が増えていますが、当時は0。“部屋” 、“一人暮らし”など 思いつく関連ワードを様々な言語に翻訳して、更新される世界中のそのハッシュタグに関連するすべての写真に目を通しているほどでした。

想いを形にする事業

正直当時のわたしたちには「想い」くらいしか持ち合わせているものがなかったのです。高度な技術も、ハックするための知識も、何もかも持っていませんでした。何も持っていないのに、「自分たちが好きなことをやりたい」という気持ちだけで起業してしまいました。私達は正直、好きなことに愚直に向き合い続けることしかできませんでした。でもこの時すでに、私達の想像以上に、私達の作っているメディアは多くの人に愛され始めていたようです。

"本を出してほしい"、"お店をやってほしい"などのリクエストを始め、遅くまでストーリーズを更新していたので"ゆっくり休んでほしい"という声が続々と届くようになりました。私達のメディアをみて、"一緒に働きたい"と連絡がくることも増えました。実際に今一緒に働いているインターンはメディアの"ファン"から仲間になってくれたメンバーです。

この頃、私達の思う"好き"は「自分たちに近いユーザーに価値のあるものを届け、ユーザーの声を聞けること」だったと気づきました。エゴイスティックだった私達の想いは「小さな部屋に、小さな幸せを少しでも多くの人に届けたい」という気持ちに変化したのでした。

その後、たくさん立ち止まりながらも私達は「小さな部屋と小さな幸せ」という価値観、これを軸に事業を展開していくことに決めました。何の事業をしているの?と聞かれると少し困ってしまいます。わたしたちにとって事業というのはこの想いを届けるためのチャネルであって、それはECでありメディアであり、イベントであり、究極どんな形でもいいと思っています。

今のLittle Rooms、そしてこれから

そして2019年、その中でもまずは一番相性のよかったEC事業に着手することになりました。そして2019年6月、Little Roomsというブランドをリリース。私達にはECの知識も、ブランドの知識も、全く無いものだから、たくさん立ち止まりながらも必死に前に進み続け、先日1周年を迎えました。

そして、持ち物が「想い」だけでスタートした会社の運用しているアカウントの合計フォロワーは80万人を超え、20分で数百万を売り上げる程に成長しました。今年の秋には書籍出版も控えていたり、雑誌やテレビでの露出もされる予定です。

「自分が愛せるサービス・プロダクトを作りたい」のエゴから始めた会社だけど、いまではとにかくたくさんの人に「小さな幸せ」を届けたいと思っています。もがいて一生懸命進んできましたが、2人の力だけで出来ることにも限界があります。何度も書いたように私達には想いしかない。だからこそ、この想いを形にして、たくさんの小さな幸せを届けるために、一緒に歩いていくメンバーを募集しています。少しでも、この想いに共感してくださる方がいたらぜひご連絡お待ちしています。

【平 SNS】 → twitter / facebook
【佐藤 SNS】→ twitter / facebook

あとがき

ここまでちょっとかっこつけて書いてみましたが、本音を...。正直、人に頼るのが苦手すぎて、創業当時ずっと殻に閉じこもり人に会えていない日々(もはや年々)でした。それでも親身に話を聞いてくれたり、ご飯に連れっててくれたり、愚痴を聞いてくれたり、人を紹介してくれたりした数少ない先輩、友人には感謝してもしきれません。それでも、もはや人に頼るのが苦手とか言っていられないフェーズになってきました。たくさんのユーザーが待ってくれているのに、全然追いついていません。心底助けてほしいです。少しでも気になった方がいたら情報交換や近況報告など兼ねて一度ぜひご連絡いただけたら嬉しいです!インスタの話、youtubeの話、ブランドの話...少しは成長して話せることも増えたのでぜひメッセージください。

下記のようなメンバーも募集しているので、一応載せておきます!

【募集職種】youtubeディレクター/EC事業責任者候補/生産管理/インターン(週3以上)https://www.wantedly.com/companies/company_6418236/projects

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