<目次>
- 音楽業界に革命を!NORDERとは?
- なぜAIマネージャー?誕生の裏側
- バズを生む仕組み!NORDERのワークフロー
- 「プロモーションの常識を変えろ!」ユーザー体験の進化
- 目指すは人間に近いマネージャ?NORDERの未来戦略
- 「予算ゼロでもプロモーション!幅広いアーティスト向け新サービス」
- エンジニア × ビジネスで最速成長!babyjamで得られる経験とは?
「音楽業界に革命を!NORDERとは?」
NORDERは、音楽業界向けのAIマネージャーアプリで、アーティストのプロモーション活動を効率的にサポートします。
- インフルエンサーマーケティング
- SNSやYouTubeのインフルエンサーと連携して音楽を広める
- よりパーソナライズされたプロモーションで認知度を向上
- アナリティクス機能
- SpotifyやApple Musicなどの音楽配信プラットフォーム(DSP)からデータを一元管理
- 楽曲のパフォーマンスを分析し、リアルタイムでインサイトを取得
- 人気のある曲や地域ごとのリスナー動向を把握
- キャンペーン機能
- アーティストにテレビ出演やラジオ放送などのメディア機会を提供
- 新たなファン層を開拓し、キャリアの成長を加速
- アーティストにとっての価値
- プロモーション、データ分析、メディア出演機会を一つのアプリで実現
- より多くのチャンスを得るための強力なサポートツール
「 なぜAIマネージャー?誕生の裏側」
NORDERを開発する前は、 「minc」※1 というサービスを中心に運営していて、インフルエンサーマーケティングに特化したプロモーション機能を提供していました。
そこでは、インディーズアーティストやその他の楽曲を、TikTokなどのSNSで影響力のあるインフルエンサーの投稿を通じて使用・紹介してもらうことで、より多くの人に届けることができます。
インフルエンサーは、楽曲を使った動画を投稿することで報酬を得られます。従来は、依頼や料金交渉、細かい条件の調整が必要でしたが、「minc」 を使えば、それらのやり取りをすべて一括で管理し、スムーズにプロモーションを進めることが可能です。
その後、AI技術の進化 や 競合の動向 に注目していく中で、海外では AIマネージャーを搭載したプロダクト が登場し、新たな方向性として浮かび上がりました。その流れも受けて、AIを中心としたサービスへシフト することに決めたんです。
コンセプトは、チームメンバーが持ち寄ったアイデアをもとに、AIマネージャーを核としたプロダクトを構築することでした。最終的に、アーティストに対して 適切なプロモーションやアドバイスを提供できるサービス へと進化させてできたのが、今のNORDERです。
※1株式会社BabyJam.「音楽アーティスト×インフルエンサーのマッチングサービス「Meme」運営の株式会社BabyJam、プレシリーズAラウンドで累計1.5億円を調達しブランド名を「minc」へと刷新。」. PRITIMES.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000081898.html
「バズを生む仕組み!NORDERの仕組み」
NORDERでは、アーティストの楽曲を効果的にプロモーションするために、楽曲分析・インフルエンサー選定・投稿管理 の流れでシステムを構築しています。
音楽×AIの最前線!楽曲の個性をデータで見える化
当初、楽曲データの分析には アーティストがSpotifyに出している楽曲音源を分析し、spotifyのAPI を活用して、ダンサビリティ(ノリやすさ)、アコースティックネス(生音らしさ)、声の特徴(息っぽさ、厚み など)、BPM(テンポ)、ジャンルなど、さまざまな指標を取得していました。その後、GoogleのAI技術「Gemini」 を導入したのですが、それによって、楽曲そのものを直接分析 できるようになり、より細かい特徴も把握できるようになりました。
バズる楽曲の法則をAIが解明!最適なインフルエンサーをマッチング
インフルエンサーがTikTokの動画投稿にて使っている楽曲やサウンドもAIが自動で分析しています。例えば、
- ダンス系の動画 → アップテンポで2倍速に聞こえる楽曲がよく使われる
- MAD系の動画 → 邦楽ロックや感動系の楽曲が人気
といった傾向を把握できます。
こうしたデータをもとに、アーティストが求める楽曲の特徴と、実際にバズっている楽曲を照らし合わせ、最適なマッチング を行います。
しかし、このシステムでは、AIが完全に自動で楽曲に合ったインフルエンサーを選び、依頼をかけて、投稿が完了したらそのまま終了という形でした。
アーティストのこだわりも反映!インフルエンサーとのやり取りを自由に
しかし、「AIが完全に自動で楽曲に合ったインフルエンサーを選び、依頼をかけて、投稿が完了したらそのまま終了」というシステムはユーザー(アーティスト)にとってやりづらいという声を頂いたんです。
特にアーティスト側が投稿内容に対して、細かな調整や要望をしたいというニーズが多くて、そういった要望に応えるために、次回のアップデートでは新たに、
インフルエンサーとのやり取り:アーティストはインフルエンサーにオファーを出し、インフルエンサーがそれを承諾もしくは拒否できる。承諾後は、そのまま投稿するか、チャット機能で細かなすり合わせをしてから投稿してもらうことが可能になる
インフルエンサーの選定:これまでは大量のインフルエンサーを対象にしていましたが、3月からはカテゴリごとに優れたクオリティのインフルエンサーを厳選し、例えば「ダンス系」なら約10人程度、全体で100人くらいに絞る
予定です。
このアップデートにより、このアップデートにより、アーティストが 自分の楽曲に合ったインフルエンサーを選び、細かい調整をしながらプロモーションを進められる 仕組みにしたいと考えています。
「プロモーションの常識を変えろ!」ユーザー体験の進化
アーティストの活動をよりスムーズに
今までは、機能がバラバラになっていて、AIっぽい感じはしなかったんですね。例えば、アナリティクスを見ても数字の羅列になってしまって、「なるほど」とは思うけど、それがどう活かせるのか分からない人が多かったと思うんです。そのため、プロモーションをしたいと考えている人しか実際にプロモーション機能を使わなかった。
そこで、次のリリース(3月予定)では、AIを軸にしたシステムを組み込む方向にしています。デザイン的にもAIを中心にして、アーティストに対して「今、プロモーションを始めるべきですよ」というデータに基づくアドバイスを提供する形にします。アーティストが求めて来なくても、こちらから提案する形で、アーティストが活動を進められるようなUIとシステムの設計を進めています。
具体的には、例えば、Spotifyで新曲がリリースされたというデータを弊社で取得して、「新曲を出したんですね」と把握し、その後、SNSやリリース告知、インフルエンサーマーケティング、広告運用などのプロモーションをやったかどうかを確認します。これらの活動を行っていないアーティストが多いので、最初からこちらから提案して、必要なことを実施してもらう流れを作る予定です。
また、楽曲データの取り込みについて、以前は自分でファイルをアップロードする必要があり、モバイルアプリでは面倒だった部分を改善しています。Spotifyから自動的に楽曲データを取得できるようにし、より便利に使用できるようにしました。
バックエンド側では、プロダクトを常に新しく作り続ける中で、機能間の依存関係を最小限に抑え、機能を取り外しても他の部分に影響がないような形でシステムを設計しています。エンジニア的には、機能を可能な限り独立させ、マイクロサービス的な設計にしているという感じです。
「目指すは人間に近いマネージャ?NORDERの未来戦略」
現在、AIマネージャーはアナリティクスや数字データをもとに、プロモーションの提案を行っています。例えば、「リスナーが増え始めているから、キャンペーンに応募してみたら?」といった形で、かなり粗い提案をしています。ただ、今後はこのプロセスをもっと自動化していきたいと考えています。具体的には、アーティストの毎日のスケジュール管理や、インフルエンサーマーケティングを行う際に「今プロモーションした方がいい」「こんなインフルエンサーがおすすめ」など、提案内容をさらに具体的にして、選定までをAIが行えるようにしたいという構想です。
また、メールの返信など、日常的な業務もAIに任せられるようにしたいと考えています。最終的には、人間のマネージャーにかなり近いレベルの支援を提供できるAIマネージャーを作りたいという目標があります。
そして、最終的には、アーティストが音楽制作に専念できるように、高精度で正しいアドバイスを提供できるAIマネージャーを作り上げ、アーティストがエネルギーを音楽制作に集中できる環境を提供したいというのが目標です。
「予算ゼロでもプロモーション!幅広いアーティスト向け新サービス」
現在、NORDERを利用しているユーザーの約8割以上 は、Spotifyの月間リスナーが100人未満 のアーティストです。ただ、中には200人規模のライブ会場を満員にするインディーズアーティスト も利用しています。
これまでのプロモーション機能は、ある程度マーケティングに予算をかけられるアーティスト向け でした。そのため、主に収益が出ているユーザーをターゲットにしていました。
しかし、今後は もっと幅広い層 に向けてサービスを展開していきたいと考えています。具体的には、インディーズアーティストだけでなく、アイドルの担当者なども対象 にし、予算がなくても利用できるサービス を提供したいです。
例えば、
- アナリティクスやアドバイスを無料で提供
- 月額1,000円でテレビ出演のチャンスが得られるキャンペーンを開催
といった形で、より多くのアーティストが気軽に活用できるプラットフォーム を目指しています。
「エンジニア × ビジネスで最速成長!babyjamで得られる経験とは?」
IDE(統合開発環境)を活用し、AIを統一的に使ったツールを導入していることで、開発プロセスが従来のプログラミング手法と比べて効率的に進められています。AIを使った開発では、コスト面でも有利になり、すぐに開発に着手できるという点が非常に大きな魅力です。また、ビジネスサイドにも関わるリソースがあり、マーケティングやプロジェクト管理など幅広く業務をカバーできるというのも、チームにとって強みですね。
特に、ビジネスやマーケティングにも携わりたいエンジニアにとっては、エンジニアリングだけでなく、ビジネス面でもスキルを磨ける環境が整っているのは非常に良いポイントです。フルスタックエンジニアとして、サーバーサイドからアプリ、インフラまで幅広い技術に対応できるという点で、20代の若手エンジニアが成長できる場として理想的な環境だと思います。
こうした開発スタイルは、技術的なスキルを深めつつも、ビジネスに直結するプロジェクトに関わりながら実践的な経験を積むことができるので、エンジニアとしての成長に大いに役立つと思います。
<プロフィール>
古瀬 健作
役職 - CTO兼リードエンジニア
運営しているサービス - NORDER(音楽マネージャーアプリ)
出身 青山学院大学