中国の大学を卒業後、データ分析による消費経済の研究をより深めるために東北大学大学院に進学した許さん。日本での就職を決意したものの、日本独自の就活スタイルに悪戦苦闘したそうです。就きたい職種＝データサイエンティストとして仕事ができることにこだわった就職活動について伺いました。

＜プロフィール＞

許 馨語さん

2023年4月入社

東北大学大学院　経済学研究科卒

研究テーマに沿ったデータが豊富な日本で学ぶ

ー大学院ではどんな勉強をされていたんですか？

主に「少子高齢化と消費の関係」についてです。中国の大学時代の卒論ではデータの不備によりこの研究を続けられなかったので、世界一少子高齢化が進んでいる日本でより豊かなデータに触れたいと思い、日本には２つしかない研究センターがある東北大学大学院へ進学しました。研究科では、少子高齢化社会と観光消費＝娯楽旅行（パック旅行など）への影響をデータ分析する研究をしていました。

ー実際に大学院での学びはいかがでしたか？

日本はかなり細かで豊かなデータが収集されていて、家計調査データなども食品価格など20年前のデータが残っていたので驚きました。大学院の環境も素晴らしく、第一線で活躍されている教授陣との学びは大変有意義でした。

データ分析の仕事は中国で人気。まずは日本でキャリアを積みたい。

ー日本での就職を希望されていたのですか？

中国ではデータ分析系の仕事は人気があり、高いスキルを求められます。当初は帰国するか日本で就職するか迷っていましたが、私のスキルはまだそのレベルではないと感じました。日本企業の充実した研修制度や日本での生活・ワークライフバランスなどを総合的に判断して、日本での就職を決めました。

ー就職活動で大変だったことは？

データ分析、マーケティング、コンサルティングのキーワードで企業を検索した際、いわゆる大手IT系企業しかヒットせず、マーケティングやデータ分析系企業はそもそも外国人の採用枠がないことに驚きました。大手企業はまずは総合職からキャリアをスタートする仕組みだったので、私はいつになったらデータサイエンティストになれるのだろう？ともどかしく感じて。

企業説明会では、外国人国籍の採用実績を確認し、データサイエンティストとしての仕事は、入社後いつからできるのかを必ず人事担当に質問していました。

やりたいことが直結している！と感じた出会い

ーD5cとの出会いは？

なかなか納得できる企業と出会えなかったため、業種ではなく職種名「データサイエンティスト」で直接検索しました。それでD5cに出会えたのです。採用情報を見て一目惚れ、まさにこれだ！と感動したのを覚えています。私が目指していた戦略コンサルティング、マーケティング、データ分析などが専門で、ホームページにも外国人の先輩社員や女性リーダーの情報も掲載されていたので、以前のような問題はないだろうと安心できました。

ー選考に進むことに迷いはなかった？

中国人の先輩が面接に入ってくれたり、私への配慮・優しさも感じて印象は良かったです。しかし、周りは大手企業へ内定している友達が多く、自分はベンチャー企業でいいのかと一時期悩みました。大手に入社した先輩の話など聞いて、なかなかやりたい仕事ができていない現状を聞くとやはり、やりたい仕事にたどり着くまで時間がかかりすぎるのに納得がいかず、D5cで間違いないと確信しました。

自分の視野を広げ、社会貢献できる人材へ

ー今後の目標を教えてください。

データサイエンティストとして社会貢献し、多くの人の助けになりたいです。私は人を助ける医者ではないけれど、企業を助けるお医者さんならできると考えています。具体的には大学院で研究してきたことを活かして、少子高齢化による社会全体のニーズの変化に対して、何を提供すべきかを提案したいですね。また、中国の大学でも多くのビジネスコンテストに参加しており、マーケティング担当としてのスキルもあるため、データ分析、マーケティングスキルなど自分が持っているものを全て活かせる仕事がしたいです。

ー将来の夢は何ですか？

自分の視野を広げたいと思っています。日本の国のいろんな業界やいろんな人と出会って、多くの知識を身に付けたいですね。また価値観の違いや文化の違いを受け入れることで、否定するよりも尊重できる人間でありたいです。