おはようございます!
今日は、FICO & POMUM JUICE (フィコ・アンド・ポムム ジュース) のお店の商品企画・開発の現場で起こっていることをそのままお伝えします。
大塚製薬のポカリスエットって 40年前からありますけど、味も商品名もパッケージデザインもずっと全く変わらないですよね。
(商品自体はちょっとずつ改善の手を加えられているのかもしれませんけど)
「ポカリスエット」は、キャッチコピーを変えたり、ターゲット層を若年層に変えたり、機能性よりも身近な飲料としてのイメージ訴求に変えたり・・・
「マーケティング戦略」をその時代に合わせて転換する手法で 40年売り続けているブランドです。
売上が思うように上がらない時に、それを安易に商品のせいにしたがる傾向のある人がたまにいますが、それは「マーケティング脳が思考停止」した結果であって、全くナンセンスだなーと思っています。
ファストフードの業界で周りを見渡せば、オープン時に発表したスターティング・ラインナップを以来全く手を加えないで進んでいく、
「ラインナップに手を加えるのではなく、ひたすらにマーケティングを磨く」方針を貫いている企業もあります。
F&Pに関して言えば対照的で、日々「マーケティングが大事だからね!」とは言いつつも、裏では相当プロダクトの試行錯誤を重ね続けているブランドだと思います。
不動の人気No.1 スムージー「ストロベリーバナナ」のように、最初にリリースした時にほぼ完成しきっていて手を加えていないものもあります。
しかし、こと「ラインナップ」に関して言うと僕たちは半年に1回のペースで「グランドメニュー改編」というアプデ祭りを欠かさずやっていて、
その半年の間も、データ見たり声を集めたり、あーでもないこーでもないと次の構想を話したりしています。
8年間のメニュー表を見比べれば、どんな成長過程を経てきたかがわかるので、
これを並べればちょっとした博物館ができます!
最初にリリースしたプロダクトが一発で市場にジャストフィットすることはほぼほぼありえなくて、通常は仮説状態の手探りでまず出すところから始まり、細かい修正サイクルを回していきます。
(PMF = プロダクトマーケットフィット と言います)
まして僕たちの場合は、成功例をコピーする方法ではなく、日本にないもの (本格スムージーという業態・文化・市場そのもの) を手探りで創ろうとしてきたわけで、前例のない闇にものを投げて、かすかに聞こえた音を頼りに進む作業。
去年の 10月に グランドメニューを更新して、かなり大型なアップデートを加えました。
積み重ねた叡智を結集して、数ヶ月の打ち合わせを重ね、最善の答えが集約されたグランドメニューは、毎回リリース後ヘトヘトの「出し切った」感です。
・・・そして開発チームでは実は今、休む間もなく今度は構造の根底からひっくり返すような商品企画を立てようとしています。
積み上げたものを壊すのは勇気が要ることですが、、、
それがブランドにとってプラスだと判断されれば実行を厭いません。
わずか半年前にリリースしたものは早くも古く見えて始めていて、次のステージに行くためのスクラップ&ビルドは続きます。
決して完成しない建造物かテーマパークのように、終わらない商品開発の繰り返しを止めてはいけないと思います。
これまでにF&Pの店舗で商品化され実際に販売されたメニューを数えたところ、
ドリンクだけ (フード、コーヒーを除く) で2021年末までに 153 でした。
メニュー更新期間として、4月から9月をオモテ半期、10月から3月をウラ半期と呼んでいますが、今後はこの枠に捉われずに大きな更新を挟んで行きたいと思います。
健やかな食文化をつくるために、ショップコンセプトである「ヘルシーファストフード」を時代に合わせて新しく解釈することをやっていきます。
(この記事は、2022年1月に社内向けに発信された内容をもとに編集を加えています)