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3つの温度帯に対応するスムージー

「ヘルシーファストフード」の本格スムージー専門店 「FICO & POMUM JUICE (フィコ・アンド・ポムム ジュース)」を運営する、
F&Pジャパン代表の西野です。

FICO & POMUM では、毎年2回、4月と10月にグランドメニューのアップデートをしています。今回この10月のアップデートは、久々に大掛かりなものになりましたので、今日はそのご紹介とリリースまでの準備を振り返って、2回に分けて書いてみます。


(青山店)

見た目にはそんなに大きくは変わっていないように見えるもしれませんが、実は裏側では大工事でした。。

スムージーの選べる3つのスタイル (温度帯の変更)

今回アップデートの目玉の1つが、
「ほぼ全てのスムージーが3つの温度帯に対応する」です。

F&Pでは、2013年からホットスムージーを、2015年から常温に近い「Light」スタイルを開発して販売していて、すでにスムージーは3つの温度帯で提供されていました。
しかし、依然として「ホットスムージーはHOTのみ」「冷たいスムージーはHOTにできない」といった具合に、1つの商品が3つの温度帯に対応することはありませんでした。

今回のアップデートでは、ほぼ全てのスムージーが3つの温度帯 (RICH, LIGHT, HOT) に対応することによって、お客様はフレーバーを変えずに (価格も変わりません) 飲み方だけを変えてスムージーを楽しめるようになりました。


たとえばふだんトリプルベリーを飲んでいたお客様が、寒い季節はホットに変えて楽しむことができるようになり、四季を通じて選んで頂けるようになりました。実質上、提供できるバリエーションがとても増えました

そして気になるお味ですが・・・ホットになってもびっくりするくらいおいしいです! なので、ぜひ迷わず選んでいただきたいです😉

「ホットで!」


リリース準備の振り返り

まず「ホットスムージー」ラインナップのうち3種の「リサイズ」開発を行いました。
もともと、「クラシックスムージー」カテゴリよりも「ホットスムージー」の方が仕上がりサイズが少し小さくなっているのです。

なんだ、大きさ変えるだけか。と思われるかもですが、
出来上がったアイスコーヒーをグラスに注ぐのとは違い、スムージーは食材をブレンダーでブレンドして最終仕上げたものを仕上がり容量に対応させるので、サイズに関してはシビアな設計が求められます。
また、僕たちF&Pのオペレーションは現状「1杯分のポーションキットをベースにした仕組み」で動いていますので、リサイズに伴っていろんな仕組みのメンテナンスが必要になります。

例えば、上流の製造工場(セントラルキッチン)のところまで遡って、
レシピの微調整、仕様指示を書き直し、切り替え方法や工場在庫を調整したり、価格設計も見直しが入ります。
カップは大きさを変え、カップスリーブは新しいアイテムを海外に製造を出します。

さらには、BtoB事業で展開している卸先のパートナーさん各社へ取扱状況の洗い出しをしたり、商品切り替えのお知らせ、スケジュール合わせなど、など上流にメスが入っての影響範囲は広いものでした。

今回予想外のアクシデントだったのが、
BtoB事業の新規コラボパートナーさんの導入スケジュールが、F&P直営店のリリーススケジュールを追い抜いてしまい、
温度帯変更のビジュアル開発 (上の図) が引きずられてしまったこと。。
通常であれば直営店向けにスタートして様子見てOKになったものをパートナーさんに展開しますが、今回はパートナーさんに合わせてビジュアルの当て込みを手探り先行しながらリリースまで漕ぎ着けました。

・・・

さて、グランドメニューデザインは半年に1回の更新を行っていますが、
本当に毎度、知識と経験とスキルとセンスを総動員させてやらせてもらっています。

ショップの商品企画・商品開発については、リーダーがショップ側からもメンバーを招集し、およそリリースの3ヶ月ほど前からPJが結成されて定例します。
ここでは主に、VoC(お客様の声)集約シートに集められた声を1件ずつレビューしていったり、各メンバーの中にあるアイディアや改善の気づきを実現可能かどうかの秤に乗せ、次期の商品企画概要が緩やかに形成されていきます。
そして商品開発がある場合には、商品開発やテストが行われます。

【商品開発後、商品企画側の流れ】 (リリースのおよそ1.5ヶ月前〜)

・ABC分析 → 商品構成設計 → ラフレイアウト
・価格設計
・栄養成分分析
・製造オペレーションとの整合性チェック
・レジオペレーションとの整合性チェック
・商品訴求項目の洗い出し
・売れるためのコピーライト
・売れるためのビジュアルデザイン
・ブランドとしてのグラフィックトーン&マナー遵守
・食品表示の法的制限リスク回避
・クレームの事前対策
・総合的なエラーチェック

1枚の中にこれらを戦わせた結果を落とし込まないといけないんです。
(少々情報量がうるさい感じになっており申し訳ないのですが...)

切り替えのために動いてくれたメンバーには、感謝しております。
ホットメニューとして誕生したF&P随一のヒット商品「アップルシナモン」が アイスにも対応して「アップルジンジャーシナモン」となり、なかなか好調な滑り出しですし (アイスでもうまいんだ、これが!)、ホット変更の評判も上々です。


まとめ

3つの温度帯 (RICH, LIGHT, HOT) に対応することによって、
フレーバーを変えずに飲み方だけを変えてスムージーを楽しめるようになりました。
これによる最も大きな期待は、季節を選ばずに1人1人のお客様とより多く長く付き合っていくことです。

そして、お客様はカスタマイズの豊富さから、自分自身の好みにあせて選ぶことができるようになります。
・・・この、「選択肢が多い」ということは恵まれていることですが、
「なるべく選びたくない」と思っている日本の人々にとってはしばしば顧客ニーズと逆行する動きにもなります。

この辺りに込められた意図と、
今回のアップデートのもう1つの目玉、「ブースター」については後半こちらで話したいと思います。

売上構成比1%の商品に情熱を全振りする理由 | F&Pジャパン株式会社
「ヘルシーファストフード」の本格スムージー専門店 「FICO & POMUM JUICE (フィコ・アンド・ポムム ジュース)」を運営する、F&Pジャパン代表の西野です。 FICO & POMUM では、毎年2回、4月と10月にグランドメニューのアップデートをしています。この10月のアップデートの準備を振り返って2回に分けて記事にしていますが、今日はその後編です。 10/1 ...
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