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#5 ダメなとこを話しておこうと思う

Photo by kim hyo woon on Unsplash

これまで株式会社 ORIGO JAPAN(以下、OJ)の良いところ(?)ばかりをお話してきました。そこで今回は、OJのダメなところをお話しておこうと思いました。繰り返しになりますが、私がストーリーを書く理由は採用におけるミスマッチをなくしたいからです。弊社にちょっとでも興味を持ってくださった方、これを読んでいただいて少し冷静になってください。

OJのイケてない4P

先日のストーリーにて、『会社選びの4P』というフレームワークをお伝えさせていただきました(まだ未読の方は、「#4 誰に同じバスに乗ってもらいたいか」をご覧ください)。その4Pに沿って、OJのダメだしとOJに騙されない為の対策をお伝えしていきます。

①Philosophy:後付けの企業理念

「#1 創業の想い」にてお話させていただいた通り、私は元々観光業には1ミリも興味がありませんでした。たまたま、昔の同期に誘われるがままホテル業に従事し、福岡に来ただけでした。そこから紆余曲折はあって、今は本気で「観光業をもっとも魅力的な産業に」を実現したいと思っています。が、しかし。それはあくまで後付けでしかありません。私は、自分で言うのもなんですが好奇心旺盛な方なので、何事にも楽しみを見いだせるタイプだとは思います。だから、たまたまではありますが観光業に従事し、今はその課題の大きさと可能性の大きさにやりがいを感じています。一方で、昔から旅が好きで、日本中や世界中をバックパッカーで旅したみたいな人は沢山いますし、これまで何十回もホテルに泊まって本当にホテルが大好きという方も沢山いるでしょう。そういうナチュラルボーン(生まれつき)の『旅好き・ホテル好き』の方とは年期が全然違います。これがまずOJのダメなところの1つ目です。

この問題に対して、私がいくら弁明をしたとしても意味はありません。ご自身の目で見極めていただく他ありません(ただ、私はどちらかというと内に秘めるタイプなので伝わらないかもしれません。。)。選考に際し、初回は完全に相互理解の為の面談をさせていただいているので、そこで根掘り葉掘り聞いていただき、見極めていただければと思います。

②Profession:やりたいこと・やらねばならないことが多すぎる

「観光業をもっとも魅力的な産業に」というパーパスを掲げてはいるものの、まだ実態は全く伴っていません。今は、(1)ホテル運営、(2)ITコンサル、(3)新規事業の考案、という3つの動きをしています。ホテル運営は正直てんてこ舞いです。昨年12月(2022年)から、ご予約の勢いがとんでもなく増えました。フロントの人員も、清掃の人員も、マーケその他の人員もまったく足りていません。代表の私自身も、接客もしますし、清掃もしますし、マーケも経理も何でもやっている状態です。とてもじゃないですが、肉体的にも経済的にも「もっとも魅力的」という状態とは言えません(精神的、やりがい的にはとてもありますが。暇なんてことは1ミリもないので)。また、傍から見たら「なんでITコンサルしてんの?」という感じだと思います。これには2つ理由があって、1つ目は確りと稼ぐこと、2つ目はIT人材を育てること、です。1つ目については、観光業はどうしても外部環境に左右されやすいです。特に新型コロナウイルス感染症はそれを浮き彫りにしました。だから、確りとした財務基盤を築くとともに、企業全体の給与水準を引き上げる為に、稼ぐ為の事業(キャッシュエンジン)が必要だと考えています。2つ目については、(3)の新規事業にも繋がるのですが、観光業は未だにFAXでのやり取りなどアナログな面が多いので、ITコンサル事業でIT人材を育て、ホテル運営をもっともっと効率化するとともに、新しい宿泊体験をテクノロジーの力で作っていきたいと思っています。というわけで、やりたいこと・やらねばならないことだらけです。「マーケがしたいです」「接客がしたいです」「ホテルが好きです」と言われても、全員が皆をカバーし合って色んな事をやらねばならないのが現状で、これがOJのダメなところの2つ目です。

こちらに関しては、見極めるとかどうとかではなく、もうそういうものだと諦めてもらうほかありません。ITコンサル事業の担当だろうが、ホテルの運営や清掃もやります。逆に、ホテル事業の担当だったとしても「ITは苦手」とか言ってられません。何にでも好奇心ややりがいを持てる方以外は向いていないと思います。

③People:正社員はまだ誰もいません

※(更新:2023年12月に1号社員となるホテル事業責任者候補の方が、2024年6月にDX支援事業部に2号社員となる方が入社されています。また、パートさん・アルバイトさん・インターン生等含め17名くらいの組織になっています)

2023年2月末現在、OJは代表である私とホテル運営の為のスタッフさん(主にパートさん)のみで構成され、10名程度の組織です。従いまして、「こういう人と働きたい」「こういうスキルを持った人と働きたい」「手取り足取り教えてほしい」みたいな方の希望には沿いかねます。パートさんにはパートさんの人生があり、ライフステージがあります。だから、あまりそういった「人」に紐づく形で入社を決められたとしても、極端な話、入社して見たらその人が辞めてしまっているかもしれません。また、一から十まで教えているわけにもいかないので、基本的には自分自身で考え・学び・盗んでいくしかありません。そういう自走ができる人でないと、入社してみてもやもやしてしまうかもしれません。

一方で、これから組織や文化を作っていくという楽しみはあります。なかなか1号社員や創業メンバーになる機会はありません。しかし、私の実体験からも言えますが、創業期が最も成長できるし楽しい期間であると思います。所謂0→1(ゼロイチ)、1→10(イチジュウ)のフェーズです。この時期は全てを少人数でこなす必要もありますし、どんなサービスを作っていくかも自分たち次第です。一方で、その後の10→100(ジュウヒャク)のフェーズは、他の誰かが形作ったサービスや組織を如何にして効率的に拡大・再生産していくかのフェーズです。このフェーズはどんどんと分業化が進み、組織も分かれていき、専門性が求められる時期です。これはこれで楽しいのですが、私はやっぱりもっと創業期に近い時期の方が楽しいかなと思っています。

で、この点において大事なのは(1)博打の才能と、(2)自分自身が良い会社にするんだという気概、です。10→100のフェーズは、既にある程度ビジネスの伸びがわかってきており、先見の明というか事業を見る目があれば上手く波に乗れる可能性はあるでしょう。一方で、0→1のフェーズは特に、丁半博打みたいなものです。創業者に乗っかるかどうか。あなたは博打の才能がありますか?
と同時に、最終最後は「俺が・私が、この会社を良くするんだ」と思えるかどうかです。「良い会社に入りたい」という人は向いていません。良い会社にするのはあなた自身です。

④Privilege:安月給で重労働

ホテル業である以上、基本的には365日、盆暮れ正月もホテルを運営せねばなりません。一方で、創業期故、潤沢な資金があるわけではありません。従いまして、大手さんやイケイケスタートアップさんみたいな給与水準を現在は望むべくもありません。私自身、新卒の証券会社から2社目に転職する時は給料を半分にして経験を買いにいきました。給与以外のところに価値を見出す、もっと言えば、その為に会社を使い倒すくらいの気概があってほしいと思います。但し、私はこんなどこの馬の骨ともわからない創業者について来てくださった方には最大限いずれ報いたいと思っています。例えば、先日退職されたスタッフさんには「永久VIPカード」を差し上げました。HOTEL ORIGOが将来、世界的なブランドのホテルになったとしても無料で泊れる招待券です。これはお遊びのような一例ですが、リスクを取ってくださった方には報いたいですし(給与水準も、2-3年後には同年代よりも高水準にしてあげたいです)、そういう方が報われる世界にはしたいと思っています。

この点については、正直あなた次第だと思います。何を手に入れたいか。その為に、何を犠牲にしてもいいか。もし、ご自身のキャリア・人生を考えた時に、給与以上に得たいもの・得られるものがOJにあって、OJとしてその人が必要なタイミングであったのなら、一緒の時間を過ごせたらいいなと思います。入社されたら大変な日々が続くと思います。それでも「若いうちは買ってでも苦労しろ」という言葉通り、振り切ってやってみるといいと思います。良くも悪くも自分の限界を知れるからです。自分の限界を知った時に、初めて「じゃあどうするか」と思えると思います。ただ、「#3 ORIGO JAPANのコア・バリュー」でもお話した通り、OJの第1のコア・バリューは「Play Work」なので、心や体を壊してまで仕事してほしいとは思わないですし、遊ぶ時は確りと遊びましょう。

最後に

最近『会社という迷宮 - 経営者の眠れぬ夜のために 』という書籍を読んでいます(私はちゃんと寝てますし、この本自体は暗い話ではなく経営の本質を突いている良書です)。この本の中に「人材」に関する章があります。この章を読んで私は「もっとも上司にしたいキャラは、ワンピースのサンジだったのか」と思いました(本の中にそんなことは書いていません)。あるシーンで「お前にできねェ事はおれがやる。おれにできねェ事をお前がやれ」というセリフがあります。最近まさにこれだなと思います。前述の通り、今のOJ(=ほぼ私)には至らない点が多々あります。だから、そのピースを1つ1つ埋めていけるような人たちと出会い、一緒に仕事ができたらいいなと思っています。若く経験がない方でも勿論いいです。若さも今の私にはないものです(心は若いつもりですが)。一緒に1つ1つピースを埋めていき、皆でワンピースを目指しましょう。

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