MODEは、AI-driven IoTソリューション「BizStack」を通じて、建設・製造・物流現場のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しています。シリコンバレー発のスタートアップである私たちは、日々新しい挑戦に満ちたフィールドで、次世代の社会を支える力になりたいと願っています。
本日はソフトウェアエンジニアからソリューションアーキテクトにジョブチェンジをした三輪 赳央(みわ たけお)さんに、ソリューションアーキテクトの仕事の魅力について伺いました。
目次
技術とコミュニケーションの融合:ソリューションアーキテクトのやりがい
ー簡単な自己紹介と、これまでのキャリアについて教えてください
ーソリューションアーキテクトにジョブチェンジした「きっかけ」について聞きたいと思っていたのですが、もともとそういった仕事も任されていたのですね?
ーエンジニア時代に培ったスキルは、現在の業務でどのように活きていますか?
多様な業界で広がる視野:顧客対応の魅力と難しさ
ーソリューションアーキテクトとして、特にやりがいを感じる瞬間や成果について教えてください
ージョブチェンジの中で、印象的だったことや苦労したことはありますか?
ーIoTに携わる中で、どのような成長や学びを感じていますか?
エンジニアがIoTのソリューションアーキテクトになる意味
ーMODEで働く環境やチームの魅力を教えてください。
ーソリューションアーキテクトを目指す方へアドバイスやメッセージをお願いします
技術とコミュニケーションの融合:ソリューションアーキテクトのやりがい
ー簡単な自己紹介と、これまでのキャリアについて教えてください
三輪:三重県で育ち、大学のために上京しました。会社員として何年か東京で働いた後、フルリモートになったタイミングで札幌に移住し、今はそこで生活をしています。
キャリアのスタートは、エンジニアとは全く関係のない仕事でした。新卒で入社したのは保険会社の保険料を作成するチームで、統計学を活かした業務をしていましたね。その後、いろいろな経緯を経てエンジニアにキャリアチェンジし、MODEにソフトウェアエンジニアとして入社しました。そして、2024年12月からソリューションアーキテクトに異動しています。
実はMODEに入社してしばらくしてから、エンジニア業務だけでなく、ソリューションアーキテクトとしての仕事も並行して行っていました。
ソリューションアーキテクトは、お客様と技術的な話をするポジションです。主な業務はミーティングや提案内容の検討、資料作成などですね。見積もりは営業が担当し、ファシリテーションはCPMが行う中で、技術的な会話が必要な場面をソリューションアーキテクトが引き受ける形です。
案件化している場合でも、そうでない場合でも、MODEならどう解決できるかを提案するフェーズで関与します。特に、営業から「技術的な話を持っていきたい」と要望があれば、ミーティングに参加します。いわゆるプリセールスに近い業務ですね。
ーソリューションアーキテクトにジョブチェンジした「きっかけ」について聞きたいと思っていたのですが、もともとそういった仕事も任されていたのですね?
三輪:そうなんです。完全に「これがきっかけだ」というものはなかったんですが、当時、Head of Delivery TeamのHarryさんやCTOのEthanに対して「今の仕事は自分に向いていると思う」と話していました。
具体的には、お客様と技術的な知見を持った立場として話したり、提案をする中で「自分は意外と外部の人と話すのが得意なんじゃないか」と感じ始めたんです。エンジニアとしては比較的、外部とのコミュニケーションが得意だし、人に何かを説明することも得意な方だと思うようになりました。Ethanとの1:1ミーティングでは、ずっと「今の仕事が本当に楽しいです」と伝えていましたね。
そんな中で、ソリューションアーキテクトのポジションが1つ空き「これは自分にとってのチャンスだ」と思ってジョブチェンジを決めました。「やってみよう」という前向きな気持ちで挑戦した形です。
仕事の楽しさには大きく2つあります。1つ目は、お客様の悩みを聞きながらMODEの技術でどう解決するかをディスカッションする時間です。頭をフルに使う感覚があって、非常に楽しいですね。
2つ目は、自分が提案した内容をお客様にポジティブに受け取ってもらえたときです。お客様の中には技術に詳しい方もいれば、そうでない方もいらっしゃいます。そのため、相手に合わせて話し方を工夫し、どうすれば伝わるかを考えながら説明します。少し難しい話でも「伝わった!」と感じられる瞬間は、本当に嬉しくて、心の中でガッツポーズをしたくなるくらいですね。
ーエンジニア時代に培ったスキルは、現在の業務でどのように活きていますか?
三輪:技術的にまったく実現できないような夢物語を提案しても意味がないですよね。だからこそ技術的にどうやって実現するかを考えられることや、提案内容を具体的にイメージしながら実際に作るとしたらどうなるかまで思いを巡らせられる点は、今の業務で大いに活きていると思います。
例えば、お客様が抱えている課題や悩みに対してどう解決するかを考えるとき、エンジニアとしての経験を活かして、具体的な方法まで落とし込むことができます。逆に言えば、エンジニアとしての知識がある程度ないと、この仕事は難しいのではないかと思いますね。
IoTの分野は本当に幅広く、MODEに入社して初めて触れる領域もたくさんありました。デバイスやネットワークなど、これまで以上に意識しなければならないことが多いです。前職では主にWeb上で動くアプリケーションを作っていたので、IoTについては本を読み漁って得た知識しかありませんでした。
ただ、Web系の部分では過去の経験が活きています。BizStackクラウドやBizStackコンソールなどで、画面設計やデータの取り込み方を考えるときに役立っています。一方で、ゲートウェイからクラウドへデータを送信したり、ゲートウェイがセンサーデータを取り込むような領域は、これまで全く触れたことがなかったので、最初は未知の世界でしたね。
センサーをBizStackゲートウェイに対応させる作業は、コードを見れば「こうやって書けばいいんだな」と理解できるので、その流れで実際に書いていました。コードを読む素養があれば、書き方は比較的すぐに理解できると思います。特に、MODEのコードは本当にきれいに書かれているので、それが大きな助けになりましたね。
とはいえ、私は特にハードウェアが得意というわけではありません。Web系では絶対に書かないようなコードばかりで、最初は書いたことのないコードばかりでした。でも、コードを読んでいくうちに仕組みがわかり、それを元に作業を進められたので、スムーズに対応できたのだと思います。
多様な業界で広がる視野:顧客対応の魅力と難しさ
ーソリューションアーキテクトとして、特にやりがいを感じる瞬間や成果について教えてください
三輪:やりがいを一番感じるのは、自分が提案した内容がお客様にすごく好評で、良い反応をもらえたときですね。「頑張って考えた甲斐があったな」と思える瞬間は、本当に達成感があります。あの感覚は何度味わっても嬉しいものです。
成果については、自分が作成したプロポーザルが案件化し、最終的に売り上げに繋がることだと思います。お客様が提案をポジティブに捉えてくれるということは、こちらの提案が相手のやりたいことやニーズに合致しているということですよね。もちろん予算などの課題はあるかもしれませんが、提案が受け入れられる時点で、やりがいを感じる瞬間と成果が重なっていると実感します。
ージョブチェンジの中で、印象的だったことや苦労したことはありますか?
三輪:エンジニアってどうしても内側に引きこもりがちで、外の世界を全然知らないんですよね。だから、最初はお客様目線で話すことが全然できませんでした。もちろん、今でも完全にお客様目線で話せているとは言えないんですが、最初は本当にひどかったですね。
印象的だったできごとは、ある時お客様から叱責を受けたことでしょうか。「君は現場のことを全くわかっていない!」と。それが全くその通りで、当時は“現場を全く知らないど素人が作る最強の提案”みたいなものを出していたんですよ。でも、その経験があったおかげで、お客様の現場をちゃんと知り、何が求められているのかを考えないといけないと強く意識するようになりました。
今でも苦労しているのは、提案資料の作成ですね。これまでパワポなどでお客様に見せる資料を作った経験がほとんどなかったので、まだまだ慣れていません。提案資料は、お客様が抱える課題に対して解決策をざっくりと提示するものですが、お客様の技術に対する理解度や知識の深さに応じて内容を調整しないといけません。
例えば、技術に詳しくないお客様に対しては、専門用語を多用せず、わかりやすい説明が求められます。一方で、技術に精通したお客様には、詳細な中身までしっかり書いた方が理解してもらいやすいです。また、構成図やデータの見え方を示す資料も、社内向けならざっくりで済むものでも、お客様向けには見栄えの良いものを作らないといけません。この点は、以前と全く違う感覚で、今も試行錯誤しています。
現在担当しているお客様は7~9社ほどで、業界はバラバラです。でも、僕は業界がバラバラな方が好きですね。さまざまな業界を見ることで、自分の知らないことをたくさん知ることができるので、幅広い知識を得られるのが楽しいです。その分、頭の切り替えが大変な時もありますが、それもまた面白さの一つだと思っています。
ーIoTに携わる中で、どのような成長や学びを感じていますか?
三輪:Web系のエンジニアとかと違って、考えることがめちゃくちゃ多いです。物理的な制約だったり、インフラ的な制約、例えば今は携帯回線で電波データを飛ばしてるんですけど、そもそも工場内が圏外だったらどうするのみたいな。
今はクラウドを採用している会社も多いので、Web系のエンジニアはネットワークの障害や通信断をあまり意識しないことが多いと思うんですよ。なので、ネットワークのことを勉強する機会にもなりますし、現実世界の電波の弱い場所を学べて面白いです。
エンジニアがIoTのソリューションアーキテクトになる意味
ーMODEで働く環境やチームの魅力を教えてください。
三輪:MODEで働く環境はとても自由だと感じています。厳密な時間管理やマイクロマネジメントがないので、自分でスケジュールを調整しながら仕事ができるのが魅力ですね。
デリバリーチームに関しては、業務の特性上、フルリモートというわけにはいかず、お客様のところに行くことがよくあります。対面での打ち合わせが必要な場合は、出張として現場に行く形です。
札幌に住んでいる僕にとって難しいのは「明日か明後日に来てほしい」という急な要請に対応しづらい点です。飛行機を使う必要があるので、フットワークの軽さでは東京のメンバーには及びません。今日もお客様から「来れますか?」と言われたのですが、たまたま東京にいたので対応できました。もし北海道にいたら行けなかったと思うので、こういった状況には少しもどかしさを感じます。
東京オフィスでデバイスのセットアップやハードウェアの出荷が必要な場合は、デリバリーチームの他のメンバーにお願いすることが多いです。一方で、北海道に関わる案件では僕が現場に行くことが多く、まさに持ちつ持たれつの関係です。みんな本当に優しくて助け合えるチームなので、とてもありがたいですね。
印象的だったのは、北海道の現場で倉庫の屋根裏にセンサーを設置したときのことです。北海道の冬はとても寒く、屋根裏に氷ができるんです。そして、夏になるとその氷が溶けて雨漏りし、倉庫の中が水浸しになるほどだそうです。室内の倉庫なのに、雪解け水が雨のように降ってきて、荷物が野ざらしになっているのと同じ状態になるというお話を聞きました。そこで、屋根裏の温度を管理するために温度センサーを設置したのですが、屋根裏は寒いし、暗いし、狭いしで、感じ方は人によるかもしれないですが、MODEでしか経験できなかったことだと思いますし、知らない世界を知れて楽しい経験でもありました。
ーソリューションアーキテクトを目指す方へアドバイスやメッセージをお願いします
三輪:私もソリューションアーキテクトになったばかりではありますが、もしエンジニアとして働いていて、人と話すのが好きだったり、何かを説明するのが得意だったりする方は、ソリューションアーキテクトの仕事が向いているかもしれません。
機会があれば、一度お客様と直接話すポジションに挑戦してみるのも良いと思います。
技術の知識や知見を持ちながら、お客様としっかりコミュニケーションが取れるエンジニアは、実はあまり多くないと聞きます。そのため、エンジニアリングの知識とコミュニケーション能力を掛け合わせることができれば、それは他にはない特別な強みになると思います。ご興味がある方は、ぜひお問い合わせください!