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【人事インタビュー】バリスタから人事のプロフェッショナルへ。成長重視の組織づくりと100店舗への挑戦

「サラダボウルで、持続可能な未来をつくる。」を掲げ、急成長を遂げる株式会社WithGreen。今回は、人事担当の勝木こころさんに、大手コーヒーチェーンからベンチャー企業への転身、WithGreenでの人事戦略の立ち上げ、そして日本の食文化と働き方改革へのビジョンについて語っていただきました。

バリスタから店長、そして人事へ|スターバックスでのキャリア

ーー勝木さん、まずはスターバックスに入社した経緯についてお聞かせください。

はい。実は私、大学生の頃にスターバックスでアルバイトを始めたんです。きっかけは、実家がケーキ屋だったこともあり、飲食業に興味があったんですね。


ーーなるほど。スターバックスを選んだ理由は何かあったんでしょうか?

名古屋駅に初めてスターバックスができたときに行ってみたんです。そこで働いている人たちがとても楽しそうで。「なぜそんなに楽しそうなんですか?」と聞いたら、「働いてみたらわかりますよ〜!」って言われて(笑)素直な私は「そうか、働いてみよう」と思って面接を受けたんです。


ーーすごい行動力ですね!実際に働いてみてどうでしたか?

もう、とにかく楽しかったです!接客や、コーヒーの勉強、お客さんとの距離感が絶妙に近い雰囲気も、全てが自分に合っていたんです。それに、学生だからという制限がなくて、やりたいことにどんどんチャレンジできる環境がすごく魅力的でした。


ーーその後、正社員になられたそうですね。

そうなんです。社員としてできる仕事の可能性が広がったらどれだけ面白いんだろうと考えました。大学卒業後、しばらくフリーターとして働いて、内部登用の形で社員になりました。その後、店長を経験して、本社に人事として異動という流れでした。


ーー店長時代の思い出深いエピソードはありますか?

今となっては楽しかったことしか覚えていないんですよ(笑)特に印象に残っているのは、当時はお店の売上目標を自分で立てられて、それを達成するために仲間と一緒に頑張ったことです。毎日がライブ感満載で、本当に面白かったですね。


ーーそんな中で、人事の道を選ばれたきっかけは何だったんでしょうか?

富士宮の店長をしていたときのことです。面接に来てくれた主婦の方が、「スターバックスでの経験が自分の人生を変えた。ずっと主婦だった自分に、働きたいと思うきっかけをくれたのがスターバックスだったからお礼を言いたい」と涙ながらに話してくれたんです。そのとき、仕事を通じて人の人生に影響を与えられるんだと実感しました。


ーー素敵なエピソードですね。

でも同時に、多くの人が自分の可能性を制限していることにも気づいたんです。特に主婦の方に多かったですね。「私にはこれくらいしかできない」とか。それを聞くたびに、もったいないなと思っていました。


ーーなるほど。そこから人事の仕事に興味を持たれたんですね。

はい。人事の仕事なら、もっと多くの人の可能性を引き出せるんじゃないかと思ったんです。店長として1店舗ずつ影響を与えるよりも、会社全体に働きかけられる本部の仕事に魅力を感じました。そうして約8年間、本社で採用・組織開発を担当することになったんです。


選考プロセス自体に価値を|スターバックスで学んだ人材育成の極意

ーースターバックスでの経験から得られた学びについて、もう少し詳しくお聞かせいただけますか?

店長時代の大きな学びは、「自分のキャパシティを超えるお店は作れない」ということでした。組織として成長し続けるには、自分自身も成長し続けなければならない。そこで自己成長の大切さを痛感しましたね。


ーーなるほど。自己成長の重要性を実感されたんですね。人事の観点からはどうでしたか?

人事の立場になって、採用試験に対する見方が大きく変わりました。以前は「選ばれたい」という気持ちで受けていましたが、実は「自分がやりたいことがここでできるのか」を見極めることが大切だと気づいたんです。


ーーその気づきは、採用プロセスにどう影響したんでしょうか?

選考プロセスを通じて、応募者の方に「自分がなりたい姿になるために、この環境を選ぶことが本当に正しいのか」をじっくり考えてもらえるようなやり取りをしたいと思うようになりました。


ーーそうした考えは、実際の面接でどのように活かされていたんですか?

私が心がけていたのは、応募者の方に選考結果だけでなく、面接のプロセス自体に価値を感じてもらうことです。たとえば、「この面接官と話すことで自分のやりたいことがより明確になった」とか「ここでご縁がなかったのも一つの選択だった」と思ってもらえるような面接にしたかったんです。


ーーつまり、選考そのものが応募者の方の自己理解を深める機会になると。

そうなんです。面接の場で対等な関係性を感じてもらいたい。私自身も一人の人間として、そして人事担当者として、そういう姿勢でいたいと強く思うようになりました。これがスターバックスの人事を経験して得た大きな気づきですね。

大企業からスタートアップへ|WithGreenで挑戦する理由

ーースターバックスからWithGreenへの転職を決意されたきっかけについて教えていただけますか?

はい。大きく二つの理由があります。まず、スターバックスの規模が急激に拡大していく中で、私が大切にしたいと思っていたことと会社が目指す方向性にずれが生じてきたなと感じたんです。一生懸命頑張っても、それが求められていないんじゃないかと。


ーーなるほど。もう一つの理由は何だったんでしょうか?

MBAを取得する中で、自分の適性について深く考える機会がありました。そこで気づいたのは、経営者になりたいわけではなく、むしろ夢のある経営者のサポートをしたいということでした。


ーーそこからWithGreenへの転職を考えられたんですね。

そうです。規模は小さくても、自分が本当に応援したい、一緒にビジョンを叶えたいと思える方と近い距離で働きたいと思ったんです。


ーーWithGreenを選んだ最終的な決め手は何だったんでしょうか?

いくつかありますね。まず、WithGreenの社員の方々が自社の事業を心から愛し、それが世の中の役に立つと信じている姿勢に共感しました。また、人事部門を幅広く経験できる点も魅力でした。


ーー事業内容についてはいかがでしたか?

日本の生産者を応援しながら、お客様の健康もサポートし、さらに従業員の働く環境や成長を大切にしているところに惹かれましたね。これらは私自身も大切にしたいと思っていた価値観とマッチしていました。


ーー大企業からベンチャー企業への転身、そこには勝木さんの明確なビジョンがあったんですね。

コミュニケーションを変えて組織を変える|勝木さんが手がけた組織改革の秘訣


ーーWithGreenに入社されてから、最初に感じた課題は何でしたか?

圧倒的な人材不足でしたね。社長も副社長もフル稼働の状態で、本来やるべきではない業務までこなしていました。店舗運営も気合いと根性というか、いわゆるベンチャー精神で乗り切っている部分が多くて。


ーーそれは持続がなかなか難しそうな状態だったわけですね。

そうなんです。チェーン店として成長していくには、かなりリスクがある状況でした。従業員の増員や店長たちのスキルアップ、教育が急務だと感じました。


ーー具体的にどのような施策を行われたんでしょうか?

まず、店長会議の在り方を変えました。それまでは社長が一方的に話して、皆がメモを取るだけ。これじゃあ楽しくないですよね(笑)現場の意見を聞かないと良い施策は考えられません。そこで、参加者からも意見を引き出す形式に変更しました。


ーーなるほど。他にも何か取り組まれたことはありますか?

はい。チェーン店特有の問題として、各店舗の社員の孤独感がありました。誰に相談していいかわからない状況だったんです。そこで、店舗間の横のつながりを強化することに注力しました。


ーーその取り組みの結果はいかがでしたか?

もちろん、すぐには上手くいきませんでした。でも、根気強く皆さんの話を聞き、密にコミュニケーションを取り続けた結果、少しずつ状況は変わっていきました。


ーー組織構造にも手を加えられたそうですね。

そうです。当初は店長の上が、すぐ副社長だったんです。それでは日々の細かい相談がしづらい。そこで、間にマネージャー職を設けました。自分により近い立場の人に相談できるようにしたんです。


ーー素晴らしい施策ですね。

徐々にではありますが、組織の質が改善されてきたと感じています。コミュニケーションの流れを変えることで、組織全体が変わっていく。そんな手応えを感じています。

サラダボウルで日本を健康に|勝木さんが描く100店舗への道と人材育成の夢

ーーWithGreenの現在の目標について教えていただけますか?

現在、会社の中期目標として、大切に育ててきたブランドを多くの方に知っていただくフェーズに入っています。具体的には、2026年末までに50店舗体制を目指しています。


ーー現在は何店舗ほどなんでしょうか?

現在30店舗ほどで、急速に拡大している最中です。この目標に向かって全社一丸となって取り組んでいます。


ーー勝木さん自身が今後成し遂げたいこと、展望についてお聞かせください。

第一に、日本No.1のサラダボウル専門店としてお客様に認知していただき、日常的に利用していただけるような規模になることですね。具体的な数字で言えば、中期目標の50店舗を超えて、100店舗くらいまで増やしたいと考えています。


ーーそれは壮大な目標ですね。人事責任者としての目標もあるのでしょうか?

はい、もちろんあります。私は、一生この会社で働く人はそう多くないだろうと考えています。ですので、WithGreenで働いた仲間たちには、ここを出るときに、自分がなりたかった姿に一番近いところから旅立ってほしいんです。


ーーつまり、WithGreenを成長の場として位置づけているわけですね。

そうです。WithGreenで働く期間の長さに関わらず、皆さんに大きな成長を遂げていただきたい。そういう機会を提供できる会社になることが、人事担当としての私の目標です。


ーー従業員の方々のキャリアに対する深い考えをお持ちなんですね。

はい。WithGreenは単にサラダボウルを提供する会社ではなく、働く人々の人生の一部となり、その成長を支える場所でありたいと思っています。100店舗を目指す過程で、多くの方々にそういった成長の機会を提供できればと考えています。

自分らしさと成長意欲|WithGreenが描く理想の人物像

ーーWithGreenが現在求めている人物像について教えてください。

私たちは、画一的な人材を求めているわけではありません。むしろ、自分らしさや個性を前面に出してほしいんです。ただ、当社は今、急成長の時期にあります。そのため、慎重すぎる方よりも、まずは飛び込んでみる勇気のある人が向いているかもしれません。


ーー具体的にはどんな人が適していますか?

完璧を求める必要はありません。60点くらいでいいんです。大切なのは、足りないところに気づいたら、周りのサポートを受けながら伸ばしていく姿勢です。


ーーなるほど。成長意欲が重要なんですね。

そうです。100点でないと受け入れられないという完璧主義の方よりも、「今回は60点だったけど、次は頑張るぞ!」と思える人が向いていると思います。自分の得意分野を伸ばしつつ、苦手なことにも挑戦する。そんな柔軟な姿勢を持つ人材を求めています!


ーー個性を活かしながら成長する、そんな前向きな人材が WithGreenの未来を作っていくんですね!本日はありがとうございました!

最後まで目を通していただきありがとうございます。
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▍WithGreenについて 2016年1月に設立。「WithGreenの事業を通して、持続可能な未来をつくる」を理念とし、日本でサラダボウル事業を開始しました。炭水化物中心で重飲食ばかりの日本の外食産業を、ヘルシーなものに変えていきたいという思いから本事業を立ち上げました。現在は東京、神奈川、愛知、大阪、京都、福岡、兵庫に29店舗を展開し、今後も都市圏を中心にサラダボウル専門店を拡大していく予定です。 ▍事業内容 国産野菜にこだわったサラダボウル専門店「WithGreen」を展開。 私たちは、野菜や肉、玄米がバランスよく摂れる、『主食』になるサラダを提供しています。通年で販売しているサラダに加えて、2か月ごとに「季節限定サラダ」を作り、日本にある豊かな四季と美味しい旬の食材、そして生産者の想いをサラダボウルに込めてお客さまにお届けしております。 ▍今後の展望 2026年末までに50店舗体制を目指して精力的に事業を拡大しています。 同時に、自治体や農協と組んで、日本の地方の食をPRしていく「地方創生事業」、お客様やパートナーに食の大切さを伝えるための「農業体験事業」など包括的に取り組んでいく予定です。 <参考資料> ⚫︎WithGreenの6つのこだわり https://withgreen.club/speciality/ ⚫︎店舗一覧 https://withgreen.club/shop/
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