Algoageの最前線で活躍するメンバー自らが“変革”を語る、「事業創造Night」。10月6日、DMM.com本社イベントスペースにて、第3回となる「事業創造Night #03│事業を創り続けるための目指すべきコーポレート組織の変革」を開催いたしました。
当日は、当社執行役員であり、コーポレート管掌でもある上西 智が登壇。
Algoageが“事業創造会社”としていわゆるポートフォリオ経営を推進する中、そのフロントラインを支える組織や制度づくり、事業の成功確率を高めるためにコーポレートができることや目指す姿について、ファシリテーターとの対話形式でありのままに語りました。
当日のコンテンツ
1. 登壇者自己紹介
イベントは、上西の自己紹介から始まりました。
2. Algoageが目指す“事業創造”とは?
Algoageは2018年、上西の同級生でもある東京大学で機械学習を研究していたメンバーが創業しました。当初はAI受託開発を手がけていましたが、2020年、DMMグループへ参画後、プロダクト開発に取り組み、現在の主力事業である「DMMチャットブーストCV」が誕生。その後「DMMビジネスAI」もローンチし、SaaS系事業会社として事業とともに組織も拡大して来ました。そして第二創業期を迎えたといえる今、自分たちが本当に社会に届けたい価値や私たちの存在意義を改めて見つめ直した結果、「誰かの痛みに、事業づくりで挑み続ける。」決意を新たに、“事業創造会社”として歩み出しています。
企業活動として当然のことともいえる“事業創造”を、Algoageが敢えて打ち出すのはなぜか?
「DMMグループという非上場の環境、そして豊富な投資プールを活かせることは、私たちの大きな強みです。また、DMMには挑戦を支える組織風土があり、既存事業のドメイン(事業領域)に捕らわれることなく、次の大きな柱となる新規事業へ大胆にチャレンジすることができます」と上西は語ります。
では、制約なく大きなチャレンジが可能な環境で、Algoageはどのような事業を創っていきたいのか?
「私たちが“事業創造”において重視する軸はインパクトと本質の2つです」
・インパクト:きちんとユーザーに届けるため、将来的なスケール拡大を見込めること。
・本質:利益のみを追求するのではなく「本質的な課題」に向き合い、社会的に価値を創出できること。
「この2つの軸をかけ合わせ、『次の当たり前を生み出す。』ことがAlgoageの目指す”事業創造”の形なんです」
3. トークセッション
トークセッションでは、上西のキャリアの原点からAlgoageの組織論まで、深く掘り下げられました。
テーマ1:上西さんのキャリアの変遷 -なぜコンサルを経てAlgoageを選んだのか?
最初のテーマは、上西のキャリア選択について。AIの研究からコンサルティングファームを経て、なぜ事業会社であるAlgoageを選んだのでしょうか。
「原体験は、学生時代の課外活動にあるかもしれません。ドローンを活用した社会課題解決に取り組んでいたのですが、新しいものだからこそ起こる賛否や課題に向き合う中で、国際競争に遅れをとることなく、新技術の社会実装を通じてイノベーションを起こしたい、という思いが芽生えました」
コンサルタント時代も、新規事業や技術戦略のプロジェクトに携わる中で、「これが実現すれば社会が変わるかもしれない」という可能性にやりがいを感じていたといいます。トピックの裏側に潜む根本的な課題を抽出し、社会の次の可能性を拓くための視点を育んだ経験は貴重だったと振り返りながら、同時にその限界を感じたことが次のキャリアを考えるきっかけになったと語ります。
「コンサルタントの役割は、あくまでクライアントの意思決定を支える『アドバイザー』です。課題を抽出して戦略に落とし込みクライアントに届ける経験を積む中で、次第にその実行までを『当事者』としてより深く担いたい、という思いが強くなりました」
そして、実行するからには、より踏み込んだ挑戦を、高い強度でやり抜きたいという思いが、Algoage参画の決め手となりました。DMMのリソースを活用して事業を大きくスケールできる機会、そして何より、信頼できる大学時代の仲間たちと本気で事業に向き合える環境が、上西を新たな挑戦へと導きました。
テーマ2:事業創造をし続けるために必要なコーポレート組織の在り方
続いて、BizDevの経験を持つ上西だからこそ描ける、“事業創造”をし続けられるコーポレートの理想像について掘り下げました。
「大前提として、事業の成功は、事業部だけの力では成し遂げられません。例えば、0→1(何もない状態から新しい価値を生み出すこと)が得意な事業家が、必ずしも1→100(事業を大きくスケールさせること)に必要な仕組み化や組織づくりまで得意とは限りません」
そこでコーポレートの役割が重要になる、と上西は続けます。
「私は、コーポレートの役割を『サポーター』から『パートナー』にアップデートしたいと考えています。Algoageが”事業創造会社”として成長していくには、事業を立ち上げ、グロースさせられる事業家が次々と生まれてくることが不可欠です。ただ、仕組み化や組織づくりまでをすべて自分で完結できる事業家はごく稀です。そんな人材の採用や育成を前提にしていては、”事業創造会社”の実現は遠のいてしまいます。
だからこそ、事業家が不得意とする領域において、コーポレートが『パートナー』として伴走することで、その挑戦を一緒に進めたい。事業家を志す人の機会を広げ、事業が成功する確率も高める。それこそが、”事業創造会社”において目指すべきコーポレートの理想像だと考えています。」
また、事業を連続的に生み出していくには、「“事業創造会社”というコンセプトに共感して、事業を生み出すことを『当たり前』と思うメンバーの比率を高めることも重要」とし、会社全体として”事業創造会社”を目指すカルチャーをより強化することへの意気込みも語りました。
4. Q&Aセッション
プログラムの最後には、参加者の皆さんからリアルタイムで多くの質問が寄せられました。
「採用におけるソフトスキルとハードスキルのバランス」や「Algoageで活躍する人材の定義」といった採用に関する問いから、「事業会社ならではの難しさとやりがい(コンサルタント時代との違い)」についての具体的なエピソード、さらにはコーポレート視点での「経営陣・リードメンバーの個性や組織カルチャー」に至るまで、多岐にわたる質問をいただき、その一つひとつに率直に上西がお答えしました。
最後に「Algoageで活躍できる人材とは?」との問いに対し、次のメッセージで結びました。
「あらゆるものを変数と捉え、オーナーシップをもって自ら道を切り拓ける方です。客観的に見ても、ここまで大きく踏み込んで挑戦できる環境はなかなかありません。だからこそ、そうした方にとって、Algoageは自分の力を最大限発揮できる場所だと思います。
そして、その環境をさらに可能性に満ちた魅力的な場所へとアップデートしていくことが、私のミッションであり、これから取り組みたいことです。全力で踏み込み、次の当たり前をともに生み出していける方と出会いたいです。」
5. 交流セッション
Q&Aセッション終了後は、登壇した上西をはじめ、CEOの横山やコーポレートのメンバーなども加わり、参加者の皆さまと懇親を深めました。
参加者の声
「事業、組織をコーポレート視点でどう考えられているかインプットできた為、非常に満足した」
「事業を生み出していく会社におけるコーポレート組織の考え方を理解することができた」
「質問に対して丁寧かつ具体的にお答えいただき、腹落ちできる内容であった」
ご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。