記事を読んでくださってありがとうございます。APEXグループの多賀です!
このシリーズでは、私たちAPEXグループが活動する業界がどのようなところなのか、またAPEXグループがどのような会社なのかを解説していきたいと思います。
旅行会社と聞くと、皆さんどんな会社を思い浮かべるでしょうか?
実は旅行会社というのは「旅行業全般を扱う会社」を指す言葉であり、旅行会社にもいろいろな種類があるんですね。
初回は旅行業界内にどのような旅行会社があり、それぞれの会社がどのような役割を担っているのか、旅行業界のサプライチェーンを見ながら、解説してきたいと思います。
目次
消費者
小売旅行会社
OTA(Online Travel Agent)
卸売旅行会社
現地手配会社(ランドオペレーター)
サービスプロバイダー
まとめ|旅行は多くのプロが関わる「チームプレイ」
次回は「経営戦略」の視点から業界を深掘り
APEXについてもっと知りたい方へ
上図は、旅行業界のサプライチェーンを図式化したものです。
ここからはサプライチェーンの下流から遡る形で、サプライチェーンにどのような階層があり、各階層にどのような旅行会社が存在しているのかを解説行きます。
消費者
先ず、旅行業界の消費者とはどのような人たちでしょうか?
一般的な観光を楽しむ個人旅行者は、代表的な旅行の消費者でしょう。その他にも修学旅行やスタディツアーを行う学校、会議や視察を行う会社や行政など、旅行業界には実に多様なニーズを持った消費者が混在しています。
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小売旅行会社
これらの消費者に対し旅行を商品化して小売(リテール)しているのが小売旅行会社です。
皆さんおなじみのJTBやHISなどの旅行会社は、日本を代表する最大手の小売旅行会社です。
他にも近畿日本ツーリスト、日本旅行、東武トップツアーズ、名鉄観光など大手旅行会社から、地域の旅行代理店といった中小企業まで、大小さまざまな旅行会社がサプライチェーンにおける「小売」の階層に属する会社です。
小売旅行会社の特徴は、消費者に対し直接販売を行うための販売店や営業拠点を有していることであり、特定の地域や消費者コミュニティに対して販売ネットワークを有しています。
OTA(Online Travel Agent)
2000年以降は小売をインターネット上で行う旅行会社が登場しましたが、これらの旅行会社はOTA(Online Travel Agent)と称されています。
皆さんも利用されたことがあるであろうじゃらんや楽天トラベルは主にホテルを取り扱う日本の大手OTAです。尚、ホテル予約の世界最大手はBooking Holdings(米国)で、Booking.comやAgodaなどのOTAを運営しています。
またOTAはホテルだけでなく、ツアーを専門的に取り扱う会社も増えており、日本国内のツアーを扱うOTAとしてはアソビューが有名で、他にもアジア圏広域のツアーを販売するKKday(香港)やKlook(台湾)などの大手OTAがあります。
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卸売旅行会社
さて、図からも読み取れるようにJTBやHIS、近畿日本ツーリストや日本旅行などの最大手の旅行小売会社は、航空券やホテル、現地ツアーなどサプライチェーンの上流域から仕入れ、旅行商品として企画・造成して小売に卸売(ホールセール)を行う、卸売旅行会社でもあります。
また、私たちAPEXグループの日本法人である「エーペックスインターナショナル株式会社」も、卸売旅行会社の階層に属する旅行会社で、主に東南アジア地域の卸売を得意としています。
そして、エーペックスインターナショナル株式会社の顧客に当たるのはJTBやHIS、近畿日本ツーリスト、日本旅行などの旅行会社(サプライチェーンの図で緑の色で示した旅行会社)になります。
但しJTBやHISは後述の通り、現地手配会社を有する国・地域があるため、一部ツアーにおいてはむしろ競合となるケースもあります。
尚、同じ東南アジア地域を取り扱う卸売旅行会社には、ワールドコンパスやSAIトラベル、MSツーリストなどの旅行会社があり、サプライチェーンの下流域の顧客を奪い合う競合会社となっています。
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現地手配会社(ランドオペレーター)
さらに最大手の小売・卸売旅行会社であるJTBやHISは、バンコクやシンガポール、ハワイなど、日本人旅行者の多い地域には、現地のツアーを手配・運営などの地上手配(ランドオペレーティング)を行うための旅行会社である、現地手配会社(ランドオペレーター)を有しています。現地手配会社は旅行の手配・運営だけでなく、現地サプライヤーからの情報収集や仕入、ツアーの企画など、海外における活動を担っています。
私たちAPEXグループの海外法人である「APEX VIETNAM TRAVEL CORPORATION(ベトナム)」や、「APEX CAMBODIA TRAVEL SERVICE CO. LTD.(カンボジア)」なども、この現地手配会社にの階層に属する旅行会社です。
APEXはベトナムとカンボジアのほかに、タイ、ラオス、マレーシア、インドネシアなどの東南アジア諸国に現地法人を有しています。
尚、先述のワールドコンパスやSAIトラベル、MSツーリストなどの卸売旅行会社もAPEXと同様、同じ東南アジア諸国に現地手配会社を有しているので、サプライチェーン上ではバチバチの競合と言えます。
また、各国や各都市におけるランドオペレーティングを専門に扱う会社も多く存在し、APEXグループのネットワークにはA2トラベル(インドネシア)、Krorma Tours(カンボジア)などがあります。
APEXグループの現地手配会社が無い国や都市に関しては、その国・地域の現地手配会社と提携を行ってツアーの手配・運営を行っています。
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サービスプロバイダー
そして旅行業界のサプライチェーンの上流域には、消費者に対して直接サービス提供を行う、サービスプロバイダーが存在しています。
例を挙げると、消費者の運送を担う航空会社や車両会社、消費者に宿泊サービスを提供するホテル、他にもツアーガイドや通訳、ゴルフやクッキングクラスなどのその他アクティビティ提供者などが、サービスプロバイダーに属する会社(フリーランスの場合もある)です。
まとめ|旅行は多くのプロが関わる「チームプレイ」
このように、旅行会社と一口に言っても、私たちが思っている以上に多くの旅行会社がサプライチェーン上に存在し、また各社の連携によって旅行商品が成り立っているのがお判りいただけたと思います。
お客様に旅という体験を届けるまでには、航空会社やホテルといったサービス提供者(プロバイダー)から始まり、現地での手配を担うランドオペレーター、商品を造成する卸売旅行会社、そして販売の最前線に立つ小売旅行会社やOTAなど、それぞれが役割を担いながら一つの旅を形にしています。
私たちAPEXグループも、このサプライチェーンの中で東南アジアを専門とするランドオペレーター・卸売旅行会社として、多くの旅行会社や現地の事業者と連携しながら、日々お客様の旅を支えています。
次回は「経営戦略」の視点から業界を深掘り
次回の【業界紹介②|旅行業のサプライチェーン分析と経営戦略】では、この旅行業界のサプライチェーンにおける競争が繰り広げられているのかを解説します。
「垂直統合」「水平展開」といったキーワードから、旅行会社がどのように強みを築き、ビジネスを拡大しているのかを具体的な事例とともにご紹介します。
APEXについてもっと知りたい方へ
そして次々回の【会社紹介|APEXってどんな会社?】では、APEXグループがどのようなミッションを掲げ、旅行業界の中でどのような役割を担っているのかをご紹介します。東南アジアを舞台に活動する私たちの仕事のやりがいや、今後目指していく方向性にも触れていきますので、ぜひあわせてご覧ください。