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採用広報担当の髙橋です!
トグルホールディングス(以下トグル)は、まちづくりにDXで革新をもたらす企業です。その独自のビジョンに共感し、多くの優秀な人材が集まっています。
今回は、2024年4月にトグルへ参画し、新しい挑戦を続ける、HRユニット長・UT-LAB運営責任者の伊藤嘉恵さんのインタビューの2部作(後編)をご紹介します!
Q2. 入社を決めた理由
-トグルに転職するきっかけは何だったのでしょうか?-
嘉恵:裁判官の仕事に関しては一切不満はありませんでした。仕事自体もやりがいもあり、世の中を変えるという点でインパクトのある仕事ができていて、非常に面白く、世の中の役にも立ち、自分の能力も活かせる仕事でしたから、とても満足していました。職場には職員の方も含めて本当に尊敬できる方たちばかりで快適でした。自分が期待していた以上の職務を任せていただき、感謝しかありませんし、裁判官という職業の社会的意義の大きさや一種の畏敬の念、優秀な同僚や先輩の裁判官の方に対する尊敬の念は変わっていません。
-コンフォートゾーンを抜け挑戦し続けること-
嘉恵:ただ、長野の上田支部で働いていた2年目ぐらいに、私の中で変化がありました。裁判官として9年ほど働き、大中小規模の裁判所で数多く案件を見て、外国での経験も積んだことで、裁判官として果たせる役割のイメージが固まりつつありました。他方、フランス留学をきっかけにグローバル社会経済の潮流やグローバル社会における日本の国力の低下を肌で感じ、日本はこのままではいけないという漠然とした危機感を抱くようになりました。
そして、自分の裁判官としての仕事の多くが社会におけるマイナス状態をゼロ状態にするものであることに対して、日本の国力を上げるためにも社会に「プラス」を生み出す仕事をしたいという気持ちが芽生えました。
裁判所での仕事はとても「快適」で満足でしたが、成長するためには既定路線に甘んじるべきではないのではないかという考えを抱き始めていました。今のままのキャリアの延長線上では世界に与えられるインパクトに限界があると感じるようになり、この先の人生をどう生きるか深く考え、「社会により大きなプラスのインパクトを残せる人生を歩みたい」と思うようになりました。
また、フランスの裁判所などと比べ、日本の裁判所は非常に保守的で、変化の速度が遅いと感じていたため、世界レベルの変化を生み出すためにはスピード感を持って自分や組織としての成長が実現できる場が必要だとも思うようになりました。
そのようなときに、嘉盛から「2年後には上場する予定なので、上場準備を手伝ってくれないか?」と声をかけられました。
社会により大きなプラスのインパクトを残すために挑戦したいという気持ちが強くなり、考え抜いた末、トグルで働くことにしました。理由は大きく2つの方向性があります。
第1にとても個人的な理由です。経営者が孤独であることは父の背中を見て感じていましたし、母が父を支えていたからこそ事業がうまく行っていたことも理解していました。弟からすれば何気ないオファーだったかもしれませんが、私としては、裁判官として代わりになる人は他にもいるかもしれないけれど、家族として経営者の弟をサポートできるのは私だけなのかもしれないと思うようになりました。また、トグルの上場を支援し事業に貢献することは、父が創業した会社を受け継ぎ世の中に広めるという意味で、散々と心配をかけてきた親への親孝行、恩返しになるかなとも思いました。
第2にトグルが目指す世界観への共感です。トグルが解決しようとする社会課題の解決後に広がる世界、すなわち、トグルがDXでもたらす技術によって不動産、建築、金融の3つの産業が行き来しなくても、不動産投資を1日で完了させてくれているという世界は、不動産市場規模に鑑みても日本の社会経済において大きなプラスのインパクトをもたらすものだと直観しました。そして、自分が人生においてやりたいこととまさに合致する点で強い共感を抱きました。トグルのビジョンのみならず、ミッション、バリューについても入社前に研究しましたが、どれも共感できるものでした。
インテグラル理論に基づき人事制度を構築しているという点も関心を抱きました。インテグラル理論とは、多様で複雑な世界を読み解く新次元の成長モデルとされていますが、真・善・美を統合するべきことが提唱されており、自分の価値観にとても合致すると感じました。そのような理論に基づき、メンバーと組織の成長を捉えて進もうとするその先進的で実験的な組織作りに自分も挑戦してみたいと思いました。
裁判官としての仕事を続けなかったことに全くの悔いがないかと問われれば、正直まだわかりません。裁判官としての仕事はとても楽しかったですし大好きでしたので、今でも未練はあります。また、裁判官という地位を捨ててスタートアップに入るのは、常識では考えられない異例の決断だと思います。ただ、それだけ大好きな仕事や地位を捨ててでも、「トグルでやり切る」と決意し、相当の覚悟を持って飛び込んだ道ですので、その選択を正解にしていく努力はこれから精一杯していこうと思っています。そういう意味でトグルは自分の運命共同体だと思っています。
-嘉盛さんとの関係はどうでしたか?-
嘉恵:上の2人とは年が離れていたので、私と嘉盛の2人姉弟のように育てられました。そのため、私たち二人は非常に仲が良かったです。お姉ちゃんと呼ばれたことは一度もなく、常に(今でも)「嘉恵」と呼び捨てです。姉弟というより、よりフラットな友達や仲間のような感覚かもしれません。
嘉盛は私のことがすごく好きで、いつも私の後をついてきて、一緒に遊びたがっていました。年下だから面倒を見なければならない感じがありましたが、どこに行くにもついて来たんです。そうした背景があったので、頼りにしてくれていたのかもしれませんね。
また、私が慶應に進学したことから、嘉盛も「それくらいの学校に行かなければ」と頑張って早稲田に行っていましたし、彼が今育児をしつつ東大の工学科の博士課程で研究していることも、私が社会人になって育児をしつつ東大の大学院に入ったことが影響しているのではないかと思います「嘉恵ができるなら自分もできる」という嘉盛の創造的自信や自己効力感に刺激を与えていると思っています(笑)。
大人になってからも、子供の頃からの関係性はあまり変わっていません。一般的な兄弟というよりは、仲間としての距離感で、1人の人間として付き合っている感じです。お互い常識に囚われず奔放なところがある点で理解しあえるところも大きいと思っています。
Q3. 入社してから今までの業務内容
-入社してから今までの業務内容について教えていただけますか?-
嘉恵:2024年3月31日に裁判官を退官し、4月からトグルに参画しました。裁判官としては有給休暇の消化もなく3月末までフルで働いていたので、少し休みたいと思い、当初は5月からの入社を予定していましたが、UT-LABの立ち上げとその責任者を急きょ任され、UT-LABを6月にオープンするというミッションをいただきましたので、参画時期を4月に繰り上げUT-LABの立ち上げに注力をしました。
UT-LAB事業については、これまで事業会社での経験もなく、プロジェクトマネージメントもしたことがなく、正直右も左もわかりませんでしたし、2ヶ月でプロジェクトを立ち上げ推進し、オープンまで辿り着くということが可能なのかわかりませんでしたが、ミッションを達成する以外に選択肢はありませんでした。右往左往し、周囲に様々な迷惑をかけつつ教えを請いながら、なんとかマネージ(manage)しました。私はManageという言葉が好きで、日本語ではマネージは「管理する」というような意味のイメージがありますが、実際は、「困難な中で大変な努力をして、何とか成し遂げる、やりくりする」という意味があります。UT-LABについては、まさにマネージして、プロジェクト始動から約3ヶ月後の6月末に正式オープンすることができました。
※UT-LABでの様子
UT-LABのオープンから3ヶ月ほど経って、メンバーシップも増え、様々なイベントもおよそ週1ペースで企画運営することができてきており、まだまだ先は長いですが、ひとまずプロジェクトをある程度軌道に乗せることができてよかったなと思っています。
さらに、現在は、弁護士として法務と人事業務、広報も一部担当しており、人事ディレクターとしては全般的な人事業務を見ています。
-入社してみて感じたことはありますか?-
嘉恵:入社して感じたのは、若い人たちがとても頑張っており、皆、生き生きと働いているということです。みんな真面目で、真摯に誠意を持って仕事に取り組んでいると感じます。
また、未経験でも新人でも、旗を立てて目標を決めたらリーダーであるし、挑戦する者を受け入れる文化があります。私自身も事業会社未経験、新規事業はやったことない、人事も広報も未経験。すべて未経験です。それでも任せよう、という器がトグルにはあります。全力でのキャッチアップは必要ですが、コンフォートゾーンに滞留せず挑戦し続けようという気概があり成長したい人には最適な場所です。そして、多くの人がこのポジティブな企業文化に共感し、集まってきます。
ポジティブで柔軟な考え方を持ち、「私たちは世界を変えられる」ということを心の底から信じている人たちと熱量を持って一緒に仕事をするのは、非常に気持ちが良いです。
-会社員として働くようになって、何かギャップを感じますか?-
嘉恵:労働時間に制約があるのが、裁判官時代との大きなギャップです。裁判官のときは、「残業」という概念がなく(残業手当などないため)、自分の仕事が終わるまで働くのが当たり前でした。土日も働くことが多く時間を気にせずに仕事に取り組んでいました。しかし、現在は残業時間に上限が設定されており、その制約が結構厳しいと感じています。
また、仕事の進め方が裁判官とは異なることも実感しています。裁判官も多くの案件をマルチタスクで並行して処理します。一度に何百件もの事件を扱うため、一件に集中するよりも複数の案件を同時に進めることが求められます。マルチタスクという意味では現在の業務と共通する点はありますが、裁判官はマルチといっても「法律」の範囲内の業務であり、時にじっくりと時間をかけ高度な問題解決が求められます。これに対し、現在のトグルの仕事においては、人事業務の中でさまざまなマネジメントもありつつ、法務や広報関連の業務などを並行して行っています。
広く浅く多くの業務をこなすため、頭を切り替えることやタスクの優先順位をつけることもなかなか難しいこともあり、スピード感が最も重視されるがゆえ、じっくり考える時間を確保するのも難しいと感じております。
Q4. 今後の展望
-5年後のトグルの姿について教えてください。-
嘉恵:予定としては上場して3年ほど経過しているところですね。現在掲げているミッション(トグルが開発をしたプロダクトによって不動産、建築、金融の3つの産業が行き来しなくても、不動産投資を1日で完了させてくれている世界の実現)を達成し、日本の社会経済の発展に貢献する不動産テック企業になっていると思います。
また、トグルの現在のミッションの実現のみならず、UT-LABから新規事業・新技術がいくつも生まれ、UT-LAB発祥でイノベーションを創出し、「つくる・かえる・かわる」というツグルのパーパスを実現し、日本経済に大きなプラスとなるインパクトを生み出していければと思います。その頃には、日本を代表するテックスタートアップとしてグローバルに海外進出していたいですね。
5年後には、事業規模の拡大に伴い、人員体制も大きく増え400人規模かそれ以上になっているかもしれません。ただ、当たり前のことですが、単に人員体制が増えただけでは企業としての競争力は伸びません。
組織は成長すべきものだと思いますが、その成長の方法として、単に事業が伸びるだけでなく、メンバー一人ひとりの成長も重要だと考えています。全員の成長が組織全体の成長に繋がります。個々人が学び、成長することで、例えばインテグラル理論に基づく組織全体の「カラー」も変わり、より成熟したものになります。
会社は、結局個人の集まりですので、社長や幹部の人間性や能力が組織の成長に大きく影響します。まずは幹部が大きく成長し、複雑かつ多様な問題にも対応できるような基盤を育み、組織全体の成長段階が上がることで、会社も成長するのではないかと思います。人事的な観点から見ると、個人の能力や人間力が向上し、それによって組織全体が成長することを期待していますし、そういう組織であることを実現したいと思っています。
-HRとしてはどうですか?-
嘉恵:HRのビジョンとしては、トグルのミッションを最大かつ最速で実現するユニットであり続けることです。このビジョンは、トグルのミッションが変われど、5年後も変わらないと思っています。
ただし、アプローチや戦略については、状況に応じて変わる可能性があります。常に環境や事業要件の変化に応じ、かつ、戦略的思考を持って最適な方法を選び続けることが重要だと考えています。組織開発としては、常にチームメンバーの強みを生かし、全員が日々成長できる環境を作りたいと思っています。
また、普通の人事部とは違って、クリエイティブな要素を取り入れた人事部を目指していきたいです。新たなアイディアや革新をもたらし、「こんな人事部があるんだ」と驚かせるような形を模索したいと考えています。
-その目標に対して直近のご自身のミッションと進捗について教えてください。-
嘉恵:直近のミッションとしては、人材の母集団形成、トグルの文化を世の中に広め仲間を集めること、当たり前のことを徹底してやり切る「凡事徹底」と新たなアイデアや革新も徹底的に実現する「創事徹底」を高い次元で実行できる組織づくりが挙げられます。具体的には、採用広報やUT-LABの推進、実行力のある組織文化・風土醸成を通じて、これを実現することが目標です。
現在取り組んでいるのは、例えばメンバーのインタビュー記事やオープン社内報をオウンドメディア(note)に掲載することによって行っている採用広報です。最終的にはエージェントに依存せず、求める人物要件に合った仲間を集めるための採用活動に繋げられるようにしていようをしています。これを継続し、トグルに熱意を持って仲間として働きたいという人がどんどん集まってくるような組織を作り上げたいと思っています。
noteの記事については、7月31日から記事の作成を始めましたが、目標の倍速で進めています。髙橋さんをはじめユニットメンバーの努力のおかげで、順調に進んでいます。
UT-LABの方も、東大生をはじめとして優秀なメンバーが集まり始め、これから面白いプロジェクトを次々と進めていける状況が整いつつあります。全体として、順調な進捗を遂げていると感じています。
個人としては、「トグルの母」のような存在であり続けたいと思っています。私自身、人生順風満帆ではなく回り道をしてきましたし、法律家としても様々な人生の諸相を見てきたので、多様性に寛容で人の弱さにも寄り添っていくことが人並み以上にできると思っています。トグルは父性が強めのカルチャーなので、その父性に匹敵する母性を備えた頼れるお母さんのような、サードプレイスのような、そんな存在でありたいです。
※つくるAIお披露目会での一枚。受付業務を担当していただきました。(左から嘉恵、開一)
Q5.どんな人にトグルに来てほしいか
-トグルホールディングスで特にどんな人に来てほしいと思いますか?-
嘉恵:トグルはイノベーションを大切にしています。新しい価値を提供できる人が欲しいですね。また、「やり切る」という文化を育てていきたいので、実行力や「やると言ったらやる」という姿勢、そして胆力を持った人が来てほしいです。
あとは、ユーモアが欲しいですね。真面目さとユーモアは両立するものだと思っています。真面目にやっているのに、効率が悪い、機嫌が悪いってとても残念だと思うんです。どうせなら、いくら大変な状況でも、笑って機嫌よく仕事をしたい。ユーモアって高度な知性や能力が必要なんですよ。状況を俯瞰的にみてそれを「ずらす」メタ認知能力、間の取り方、表現力、知的好奇心、不安や緊張に対処する能力など。「その場を楽しむ(おもしろがる)力」と言っても良いです。
あとは人類愛。愛のある、温かい、ヒューマニストが好きです。要は「いいやつ」です。私はそういう人と一緒に仕事がしたいですね。
Q6. トグルの魅力を一言で教えてください
嘉恵:トグルの魅力は、新しいことや革新的なことに挑戦しようとする姿勢にあります。
また、最近、特に感じたトグルの魅力は、AI関連のプロダクトのお披露目会での全社一丸となる姿勢です。全員が集まるよう呼びかけられることもなかったですが、実際には皆が自主的に参加する様子を見て、チームとしての団結の強さを再認識しました。ユニットを超えて、エンジニアやビジネス職など多様な人材が一つの方向を向き、ミッションに向かって全力で頑張っている姿が非常に生き生きとしており、これを感じられるのはとても良いことだと思います。まさにトグルのバリュー「全社主義」の体現を感じた瞬間でした。
トグルはエンジニアとビジネス職の垣根を超えて、絶妙なバランスで融合した文化を形成することができていることが大きな魅力であり強みです。これからもこの強みを伸ばして最高にイケてるトグルを作っていけたらと思います。
採用情報
トグルでは現在、HRの知見を活かせるポジションをはじめ複数のポジションでの募集をしています。カジュアル面談も受け付けておりますので、気軽にご連絡ください。
最後までお読みいただきありがとうございました!